ブラシレスDCモータの開発を加速させるスタータ・キットを発表
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ドローン、生活家電、電動自転車、ホーム・オートメーション、ヘルスケア機器、産業機器などのモータ開発用に、効率的なベクトル制御を短時間で実現できるスタータ・キット Motor-Control Nucleo Pack(価格:35ドル)を発表しました。このスタータ・キットには、新しい無償ソフトウェア・アルゴリズムが付属しています。
Motor-Control Nucleo Pack(P-NUCLEO-IHM001)とSTM32のモータ制御エコシステムの新しいソフトウェアの組み合わせによって、専門的なスキルや追加の機器が不要になり、同期モータを短時間で回転させることができます。このスタータ・キットは、32bitマイクロコントローラ用開発ボード(STM32 F3 Nucleo)、モータ・ドライバIC(STSPIN L6230)をベースとするプラグイン・モータ・ドライバ用開発ボード(48V / 1.4A)、および低電圧ブラシレス・モータで構成されており、便利なブリスタ・パックの形態で提供されます。
これらのボードとモータを接続すると、モータはマイコンにロードされている台形波(6ステップ)制御または正弦波(FOC(1))制御のサンプル・アルゴリズムを用いて、動作可能な状態になります。モータの動作時には、無償ソフトウェアであるMC WORKBENCHのコンフィギュレータとコード・ジェネレータによる設定変更で、制御技術を比較・理解し、コントローラ(FOCモード)をカスタマイズできます。
さらに、パソコン上で動作するMC WORKBENCHは、モータ制御ライブラリ(STSW-STM32100)のカスタマイズを簡略化すると共に、STのモータ制御エコシステムとは異なるモータやドライバ・ボードを設定することもできます。最新のライブラリ・バージョン(v4.2)には、機器を追加する必要なくモータ制御ライブラリの自動設定に関するモータ・パラメータを自動的に検出する「モータ・プロファイラ」と、幅広い速度範囲にわたる負荷と慣性の調整を簡略化する「ワンタッチ・チューニング」が含まれています。
Motor-Control Nucleo Packの中心となる32bitマイコンのSTM32F302は、優れたフィードバック・ループ制御を可能にする高い演算能力とDSP機能を備え、モータ制御専用タイマ、オペアンプ、コンパレータなどの主要ペリフェラルを集積しています。サンプル・アルゴリズムは、STのモータ制御ライブラリとSTM32Cubeツールの標準ファームウェアで、必要に応じたカスタマイズが可能です。これらのアルゴリズムは、モータ制御用ライブラリと同様の無償ソース・コードで、ほぼ全てのSTM32マイコンならびに各種ハードウェア・ボードで使用できます。
現在、世界中で使われる電力のほぼ半分(2) が電気モータによって消費されています。ベクトル制御などの優れたモータ制御技術の普及により、2030年までに世界全体の消費電力を15%削減できる可能性があります。新しいSTM32のモータ制御エコシステムは、このような変化を加速させることで、より環境に優しい社会の実現に貢献します。
詳細については、 http://www.st.com/stm32 をご覧ください。
(1) Field Oriented Control
(2) 出典:IEA、「Energy-efficiency policy opportunities for electric motor-driven systems」
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2014年の売上は74.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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