能登半島地震:国境なき医師団、輪島市に「心のケア」チームを派遣
令和6年能登半島地震により被害に遭われた皆さまへ、心よりお見舞いを申し上げます。また、皆さまの安全と被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
国境なき医師団(MSF)は1月25日より、石川県輪島市に「心のケア」チームを派遣する。第一段階として、活動を指揮するコーディネーター1人、臨床心理士1人を派遣し、避難所に避難している被災者や、不眠不休で被災者の支援をしている自治体職員、病院スタッフの心理面をサポートする。行政・医療ネットワークを含む各方面と情報交換・連携を続けながら活動を行う。活動は2月末までの予定とするが、被災地の医療ニーズ調査を継続しており、増員を含む今後の活動はそれを踏まえて決定する。
MSFは1月中旬、DMATなど他団体による緊急医療援助に携わった複数のMSF医療従事者からの報告を受け、医療ニーズを調査するチームを特に被害の大きかった輪島市に派遣。現地で活動する支援団体や自治体に聞き取りを行い、地震の影響や半月以上続く避難生活により、被災者の心理的な負担が大きいことを確認し、今回のチーム派遣を決定した。災害の直後は急性ストレス障害(ASD)になりやすく、不安定な心の状態がアルコール依存やケンカなどにつながるケースもあり、臨床心理士がグループや個人での心のケアのセッションを行う予定。
国境なき医師団(MSF)について
民間で非営利の医療・人道援助団体。紛争地や自然災害の被災地、貧困地域などで危機に瀕する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助活動を届けている。現在、世界75の国と地域で、医師や看護師をはじめ4万9000人のスタッフが活動(2022年実績)。1971年にフランスで設立、1999年にはノーベル平和賞を受賞。1992年に日本事務局が発足し、日本国内では、援助活動に参加する人材の採用・派遣、人道危機や医療ニーズを伝える証言・広報活動、現地医療活動を支える資金調達などを行っている。
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