俳優・春名風花さんが、専門家らとSNSいじめの解決策をさぐる入門書『ネットでいじめられたら、どうすればいいの?』7月25日発売!
「法律は守ってくれる?」「どんな解決策がある?」「心のケアは?」 ……自身の誹謗中傷の被害経験もふまえ、SNSによって巧妙化、複雑化するいじめをひもとく。不安に寄り添い、役立つ一冊。
「ネットに悪口を書かれたら、誰に助けを求めればいいのだろう?」
近年増加するネットのいじめ。2022年度の文科省「児童生徒の問題行動・不登校調査」によると、いじめとして認知された計約70万件のうち「パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされる」は2万3920件、過去最多を更新しました。
しかし閉鎖された空間であるSNSでは周囲に認知されないケースが多く、夏休みなどの長期休暇などもお構いなし、24時間、365日やってくるネットいじめの全容はあきらかになっていません。
本書は、子役時代から誹謗中傷の被害に遭った俳優の春名風花さんを著者に迎え、SNSなどインターネット上でいじめや誹謗中傷を受けた際、未成年はどう対処できるか、どのように大人を頼り、解決できるかについて、対話形式で学んでいく一冊です。
「クラスメートのからかいを気軽にリツイートするのはOKか?」「顔の見えない相手と闘うには?」「SNSに嘘を書きこまれたら…?」等々、大人でも答えに窮するテーマを深く掘り下げていきます。
春名さんの担当弁護士や精神科医、いじめ探偵といった専門家らを対談相手に迎え、心理的なケアや予防策、法的な対処を含めた具体的な解決策を探ると同時に、被害の当事者である10代の方々が孤立せず、心身の状態を改善する一助になることを目指しています。
■著者・春名風花さんより、刊行によせて。
この本は、闘うあなたへ贈る知識の武器です。
ぼくがもっとも誹謗中傷されていた時代とは比べものにならないほど
SNSが生活に浸透した現代社会。
未成年者ができるSNSトラブルへの「具体的解決策」と「心の守り方」を詰め込みました。
でも、この知識は使わなくてもいい。
本当に伝えたいのは
「あなたの助けになりたいと願っている大人」が
こんなにもたくさんいるということです。
私も、1人では成し遂げられなかった闘いを
先日ようやく終えることができました。
どうか、諦めないで。
あなたに出会える日を、楽しみにしております。
■『ネットでいじめられたら、どうすればいいの?:5人の専門家と処方箋を考えた』目次
はじめに
第1章 いじめの根底にあるものーーミュージシャン 篠塚将行さんと話す
篠塚将行さんのこと/ただ、わかろうとしてほしかった/救われる役になりたくない/SNSいじめは、世界が敵になる/言葉は人を傷つけるもの/片隅に、曲を置いておくから/この世は地獄だよな/「何か」がそばにあってほしい/死にたいままでも生きていける/いじめに終わりはあるのか?
◎篠塚さんが教えてくれたこと
言葉は刃だからこそ/きみだけの「何か」があるはず/悩み続けることは、立ち止まっているわけじゃない
第2章 一人で抱えないためにーー社会起業家 たかまつななさんと話す
たかまつななさんのこと/どうして時事YouTuberに?/敵なら叩いてもいいのか/裁判する? それともしない?/炎上なんて、したくない!/今日の被害者は明日の加害者、かもしれない/人と関わることを諦めないで/もしもあなたがつらいときは/大切な人を守るには/何者にもならなくていい
◎ななさんが教えてくれたこと
いじめられている人は悪くない/第三者に相談しよう/自分を肯定してあげよう
第3章 どんな解決策がある?ーーいじめ探偵 阿部泰尚さんと話す
阿部泰尚さんのこと/いじめ探偵って、どんな仕事?/巧妙化するいじめ/忘れられない「悪魔の証明」/SNSいじめの現状/それでもSNSを使おうよ/新しい自分になれる場所/勝ち負けって、重要?/いじめとは、加害者の選択/闘うための具体策
◎阿部さんが教えてくれたこと
いじめの証拠を残そう/味方を増やそう/ 変わるべきは、加害者側
第4章 法律は守ってくれる?ーー弁護士 田中一哉さんと話す
何がダメで、何がダメじゃないのか/その言葉、面と向かっていえる?/「訴えてやる!」って、どういうこと?/「削除請求」と「発信者情報開示請求」/お金で償う「損害賠償」/法律を味方にするために/弁護士選びのポイント/加害者たちの共通点/法律は手段、弁護士は道具
◎田中先生が教えてくれたこと
法律は自分を守るためのもの/専門家に頼ろう/解決の糸口としての裁判
第5章 心の傷はいつか癒える?ーー精神科医 松本俊彦さんと話す
いじめが心に与えるダメージ/精神医療のアプローチとは/「死にたい」といってくれて、ありがとう/心の痛みはあとからやってくる/いじめが残す、思考の轍/心身が悲鳴を上げたら、すぐ休もう/サポーターを使い分けよう/SNSはセラピー空間でもある/加害者にも寄り添うべきか/心の傷は、きっと個性
◎松本先生が教えてくれたこと
闘う応援団と、支える応援団/裏アカをセラピー空間にする/自分の考え方のクセを知ろう
おわりに
■本の中身をすこしだけためし読み!
■著者紹介
春名 風花(はるな・ふうか)
桐朋学園芸術短期大学演劇専攻。0歳からCMや映画に出演し子役、モデルとして活躍する。3歳でブログを書き、9歳でTwitter(現X)アカウントを開設、"はるかぜちゃん"の愛称で親しまれる。社会問題、政治、芸能など幅広い分野について語り注目を浴びるなか、炎上や嫌がらせも経験。本人と両親に対する誹謗中傷等に対して民事で訴えを起こし、2024年5月勝訴。現在は舞台を中心に映画・アニメ・海外ドラマの吹き替えなどマルチに活躍。劇場版『みつばちマーヤの大冒険』、劇場版『おおかみこどもの雨と雪』、劇場版『パシフィック・リム:アップライジング』など出演多数。いじめや社会問題にも向き合い、各方面で精力的に活動中。
■新刊情報
書名:ネットでいじめられたら、どうすればいいの?:5人の専門家と処方箋を考えた
著者:春名風花
仕様:四六判/並製/240ページ
発売⽇(予定):2024年7⽉25日
税込定価:1,562円(本体1,420円)
ISBN:978-4-309-61765-7
装丁:高木善彦
イラスト:フジマツミキ
書誌URL:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309617657/
※電子書籍も同日に発売予定です。各電子書籍ストアでご確認ください。
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