1980~90年代の“少女小説”ブームをけん引したとして知られる作家・氷室冴子氏の伝説の名作『銀の海 金の大地』全11巻が、創刊10周年の集英社オレンジ文庫より復刊。1月20日(月)に第1巻を発売!

発売を記念し、宝塚歌劇団出身の人気俳優4名による朗読ムービー、氷室冴子ゆかりの作家や書評家によるトークショーイベントなど、スペシャルな企画が続々!

株式会社集英社

(c)氷室冴子・飯田晴子/集英社オレンジ文庫

2025年、創刊10周年を迎えたライト文芸レーベル・集英社オレンジ文庫は、氷室冴子氏の伝説の名作『銀の海 金の大地』(全11巻・未完)を復刊。レーベルの“誕生日”である1月20日(月)に第1巻を発売します。

本作は、集英社オレンジ文庫の前身・集英社コバルト文庫の人気作家として絶大な人気を誇った氷室冴子氏(2008年永眠)による『古事記』をベースにした古代歴史転生ファンタジー小説。集英社の隔月刊小説誌「Cobalt」(2016年WEBサイトに移行)で連載後、集英社コバルト文庫にて1992年3月から1995年12月にかけて刊行。複雑な生い立ちのために人々に疎外されながらも気丈に生きるヒロイン・真秀(まほ)の、どんな苦境にも屈しない強くしなやかな姿を、時にドラマチックに時に繊細に描き出し、多くの読者を熱狂させました。

集英社オレンジ文庫は、ファンからの復刊を望む声に応え、また氷室氏の作品のすばらしさを新たに若い世代にも知ってもらいたいという思いから、創刊10周年の目玉企画として全11巻を復刊。アニバーサリーイヤーである、2025年の1月から11月にかけて、毎月1冊ずつ刊行いたします。

『銀の海 金の大地』中面見開きページ(c)氷室冴子・飯田晴子/集英社オレンジ文庫
『銀の海 金の大地』中面人物紹介ページ(c)氷室冴子・飯田晴子/集英社オレンジ文庫

カバーイラストや本文挿絵は、コバルト文庫版でも装画を担当した飯田晴子氏による描き下ろしです。また、発売を記念し、本作品にはじめて触れる方も物語の世界に親しんでいただけるよう、物語冒頭のストーリーを飯田氏が描き下ろしたまんがを『銀の海 金の大地』復刊サイトで公開します。

◆『銀の海 金の大地』復刊サイト:https://orangebunko.shueisha.co.jp/featu/ginkin_fukkan

さらに、巻末には氷室冴子氏ゆかりの文筆家11名による解説を収録。1巻に解説を寄せるのは、書評家の嵯峨景子氏です。また、1~7巻の解説は下記の7名が寄稿します(8巻以降に関しては順次発表いたします)。

◆1~7巻に寄稿する作家・書評家7名とコメント

※氏名五十音順、敬称略。

青山美智子(作家)

「不条理に屈することなく、全身全霊で愛する人を守り抜く。止まらない指でページをめくり、真秀と心を合わせるたびいつも思い出される。ああ、そうだった。私たちにも皆、こんな強い力を自分の中に秘め、携えているのだと」

嵯峨景子(書評家)

「『古事記』を下敷きにした氷室冴子最後の長編小説は、禍々しくも魅惑的な古代ファンタジーの超名作」

佐原ひかり(作家)

「幸福な没入感と手に汗握る臨場感。1ページ先も読めない展開。ぶつかり合う信念と誇り。宿命と憎しみに翻弄されるロマンス。そしてなにより、弱さにもがき、踏みつけられることに憤り、理不尽に真っ向から立ち向かっていくヒロイン。『銀の海 金の大地』は、私が少女小説に求めるものすべてが詰まった小説です」

高瀬隼子(作家)

「真秀たちに、また出会え直せるなんて。十代だったあの頃、氷室冴子作品から受け取った勇気や愛、そしてかなしみや苦しみを自分の言葉で表現する力を、抱え、育てながら大人になりました。今、大人の心でもう一度『銀金』の世界を旅できること、本当に幸せに思います」

平戸萌(作家)

「胸のうちの勇気を恃みに、ひとりの人間として世界に足を踏み出していく真秀の姿。これほど鮮やかな成長の瞬間を、ほかに見たことがありません!」

町田そのこ(作家)

「こんなにも幸せを願った物語はない。銀金は私にとって、永遠の祈りです」

夢枕獏(作家)

「世間もぼくも、氷室冴子という作家がいたことを忘れたわけではない。忘れていないからこそ、今、ここにこのような冴子さんの本が、再刊されるわけである」

◆『銀の海 金の大地』とは…

『なんて素敵にジャパネスク』などで一世を風靡し、多くの読者たちを魅了した氷室冴子氏による、90年代初頭にヒットした自身最後の長編大河小説。「真秀の章」全11巻刊行後、続刊が待たれたものの未完。

【あらすじ】

舞台は古代日本――湖の国・淡海。14歳の少女・真秀は、複雑な生い立ちのため人々から疎外されながらも、病で寝たきりの母・御影(みかげ)と、目も耳も不自由だが不思議な霊力をもつ兄・真澄(ますみ)とともに気丈に生きていた。ある日、真秀は母の病にきく薬をもらうため丹波行きの船に乗るのだが…。『古事記』を愛した氷室冴子が全力をかけて綴った超弩級のエンターテインメント小説!

◆氷室冴子(ひむろさえこ)氏プロフィール

1957年北海道岩見沢市生まれ。1977年『さようならアルルカン』で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞、作家デビュー。1980年代から90年代にかけコバルト文庫(集英社刊)の看板作家として活躍、一時代を築き上げる。代表作に『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白書』『雑居時代』『なぎさボーイ』『海がきこえる』など多数。2008年永眠。

◆集英社オレンジ文庫編集長・大好環美のコメント

「80年代から90年代にかけて氷室冴子作品を吸収しながら多感な時期を過ごした少女たちにとって、『銀の海 金の大地』シリーズは、心の拠り所とも言うべき大事な物語でした。訳のわからない不安や、理不尽な現実に負けずに生きていくための支えになる、それくらい力みなぎる作品であったにも関わらず、復刊も電子書籍化もされずにきたこのシリーズを今、復刊できることを大変幸せに思います。あの頃「少女」だった大人たちはもちろん、今10代や20代の若い人たちにもぜひ手にとってほしい。作品世界、人物、テーマ……どれをとっても心惹かれずにはいられない。無我夢中になれる読書時間をお楽しみください」

【書誌情報】

作品名:『銀の海 金の大地』第1巻

著者名:氷室冴子(著)・飯田晴子(装画)

発売日:1月20日(月)

定価:770円(10%税込)

ページ数・判型:272ページ・文庫判

ISBN:978-4-08-680600-8

集英社オレンジ文庫刊

『銀の海 金の大地』第2巻は、2月19日(水)に発売! 以降、毎月20日頃に続刊を発売予定。

(c)氷室冴子・飯田晴子/集英社オレンジ文庫

発売日:2月19日(水)

定価:770円(10%税込)

ISBN:978-4-08-680606-0

集英社オレンジ文庫刊

宝塚歌劇団出身俳優による朗読ムービーを公開!

生前、本作コバルト文庫版のあと書きにも観劇のエピソードを寄せていたほど、宝塚歌劇の舞台に親しんでいたことで知られる氷室氏。歌劇さながらにドラマチックなストーリーが展開される「銀金」の世界を、宝塚歌劇団出身で、現在日本の演劇界の第一線で活躍する俳優4名が声で表現します。本作を購入し、帯についている二次元コードを読み取ると、その巻の名シーンの朗読ムービーを楽しむことができます。

◆朗読を行う4名の俳優

朗読ムービーより 

【1~3巻】愛希れいかさん(元宝塚歌劇団月組トップ娘役)

壮大な物語のプロローグとなる1巻から3巻までの名シーンの朗読を担当するのは、俳優の愛希れいかさん。透明感かつ芯のある声で、主人公・真秀の心の揺れを巧みに表現。話題の舞台やドラマでも大活躍中の愛希さんが、「銀金」の世界に読者をぐっと引き込みます。

●愛希(まなき)れいかさん プロフィール

1991年生まれ、福井県出身。主な出演作にドラマ「潜水艦カッペリーニ号の冒険」(フジテレビ系列)、大河ドラマ「べらぼう」「青天を衝け」、ドラマ「アイドル」「大奥 Season2 医療編」「3000 万」(以上NHK)、ドラマ「未恋~かくれぼっちたち~」(FOD×カンテレ)や、ミュージカル「エリザベート」「ファントム」「フラッシュダンス」「トッツィー」など。25年3月より上演のミュージカル「イリュージョニスト」、10月より上演のミュージカル「マタ・ハリ」に出演予定。

【3~6巻】真彩希帆さん(元宝塚歌劇団雪組トップ娘役)

4巻から6巻の担当は、俳優の真彩希帆さん。真秀が自身の生き方を決め走り出していく印象的なシーンをはじめとする、人物の心情が色濃く描かれた重要な場面たちを、繊細かつダイナミックで圧倒的な演技力を誇る真彩さんが朗読します。

●真彩希帆(まあやきほ)さんプロフィール

埼玉県出身。2012年宝塚歌劇に入団。高い歌唱力を持つ娘役として頭角を現し2017年雪組トップ娘役に就任。宝塚オリジナルの歴史ある名作から海外作品まで多数魅了。2021年退団後はミュージカルを中心に数々のヒロイン役を務める。近年の主な出演舞台に「ファントム」「ジキル&ハイド」「笑う男─The Eternal Love─永遠の愛」「モーツァルト!」など。2025年1~2月に日生劇場(東京都千代田区)にて上演の「ラブ・ネバー・ダイ」に出演中。

【7~9巻】華優希さん(元宝塚歌劇団花組トップ娘役)

物語の舞台が淡海から大和、佐保へと移りゆく7巻から9巻を担当するのは、俳優の華優希さん。読書好きとしても知られ、少女漫画のヒロインから古典作品の難役まで演技の幅が広い華さんが、うねるように展開されるシリーズ後半の名場面を生き生きと表現します。

●華優希(はなゆうき)さんプロフィール

1993年11月13日生まれ。京都府出身。 2014年宝塚歌劇団に100 期生として入団し、「はいからさんが通る」花村紅緒役、「ポーの一族」メリーベル役などを経て、2019 年花組トップ娘役に就任。2021年「アウグストゥス」 /「Cool Beast!!」で退団。 退団後の出演作に連続テレビ小説「らんまん」(NHK)、「THE MYSTERYDAY〜有名人連続失踪事 件の謎を追え〜」(日本テレビ系列)など、舞台出演作に「千と千尋の神隠し」「キングダム」「マドモアゼル・モーツァルト」「ヴェニスの商人」がある。

【10、11巻】真飛聖さん(元宝塚歌劇団花組トップスター)

物語の鍵である真秀にまつわる「予言」の真実がついに明かされる10巻と最終巻である11巻は、俳優の真飛聖さんが担当。『銀の海 金の大地』のクライマックスを、数多の舞台・ドラマ出演のキャリアを通じて磨き上げられた真飛さんの表現力が鮮やかに彩ります。

●真飛聖(まとぶせい)さんプロフィール

1976年10月13日生まれ。神奈川県出身。1995年宝塚歌劇団入団、2007年より花組トップスターに就任し、’11年退団。以後、女優として多くのドラマ・映画・舞台で活躍。主な出演作品に、映画「スマホを落としただけなのに〜最終章〜ファイナルハッキングゲーム」(監督:中田秀夫)、映画「八犬伝」(監督:曽利文彦)、映画「ゼンブ・オブ・トーキョー」(監督:熊切和嘉)、ドラマ「笑うマトリョーシカ」(TBS系列)、「君が心をくれたから」(フジテレビ系列)。他にフジテレビ系列「ぽかぽか」金曜レギュラーを担当。

各キャストの朗読ムービーの一部と収録後のアフタートーク動画をYouTubeにて一般公開。どなたでもご覧いただけます。愛希さん分を1月20日(1巻発売日)に公開します。

※真彩さん分は4巻発売日、華さん分は7巻発売日、真飛さん分は10巻発売日の配信を予定しています。

◆コメント動画URLhttps://youtu.be/kV_ZR9J5Irg

<キャンペーン概要>

名称:購入者限定特典 『銀の海 金の大地』名シーン朗読ムービー

視聴可能期間:各巻発売~2026年11月30日(公開終了日は全巻共通)

視聴方法:帯掲載の二次元コードより視聴可

※キャスト毎に、一部朗読シーンと収録後のアフタートーク動画をYoutubeにて一般公開。

「銀金」を愛してやまない文筆家によるトークショー〈氷室冴子『銀の海 金の大地』復刊記念!「銀金愛」を語る夕べ〉を2月7日(金)に開催!

佐原ひかり氏(作家) 撮影/山口真由子
嵯峨景子氏(書評家)

復刊を記念し、作家の佐原ひかり氏と書評家の嵯峨景子氏が、そのあふれる「銀金愛」について熱烈トークを繰り広げるイベントを実施。「銀金」との出逢い、どこに惹かれ、どんな影響を受けたのかなどをテーマに語り合います。集英社コバルト文庫版で同作を愛読された方から、初めて手にするビギナーまでお楽しみいただける内容です。

◆イベント詳細・申し込みサイトhttps://online.maruzenjunkudo.co.jp/products/j70019-250207

<イベント概要>

名称:「氷室冴子『銀の海 金の大地』復刊記念!「銀金愛」を語る夕べ」

開催日時:2月7日(金)19:00~20:30

開催場所:ジュンク堂書店池袋本店9階イベントスペース(東京都豊島区南池袋2-15-5)

参加方法:イベント詳細・申し込みサイト上で、事前チケット購入

※オンライン視聴もあり(有料)

登壇者:佐原ひかり(作家)・嵯峨景子(書評家)

来場者特典:飯田晴子氏(装画担当)描き下ろしイラストカード

アーカイブ配信期間:2月8日(土)15:00~2月22日(土)23:59 ※チケット購入者のみ視聴可

※参加(来場/オンライン視聴)には、事前にチケット購入が必要です。チケット販売に関する情報、その他注意事項はイベント申し込みサイトに記載しています。

◆佐原(さはら)ひかり氏プロフィール

1992年兵庫県生まれ。大阪大学文学部卒業。2017年「ままならないきみに」で第190回コバルト短編小説新人賞受賞。2019年「きみのゆくえに愛を手を」で第2回氷室冴子青春文学賞大賞を受賞し、2021年に同作を改題、加筆した『ブラザーズ・ブラジャー』でデビュー。著書に『ペーパー・リリイ』『人間みたいに生きている』『鳥と港』『スターゲイザー』、共著に『スカートのアンソロジー』『嘘があふれた世界で』がある。

◆嵯峨景子(さがけいこ)氏プロフィール

1979年生まれ。フリーライター、書評家、大学非常勤講師。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。近現代の少女小説研究をライフワークとし、出版文化やポピュラーカルチャーなどをテーマにさまざまな媒体に寄稿する。著書に『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』『氷室冴子とその時代 増補版』『少女小説を知るための100冊』、編著に『少女小説とSF』『大人だって読みたい!少女小説ガイド』など。

集英社オレンジ文庫とは…

2015 年 1 月に創刊したライト文芸レーベル。読書ビギナーから文芸ファンまで、物語に夢中な 10 代~40 代女性に主に支持されている。お仕事もの、恋愛もの、ミステリー、ファンタジー、歴史ものと様々なジャンルの小説を発刊。代表作品に累計発行部数 240 万 部超えの『これは経費で落ちません』(青木祐子・著)、累計発行部数 130 万部超えの『後宮の烏』シリーズ(白川紺子・ 著)、累計発行部数 90 万部超えの『宝石商リチャード氏の謎鑑定』(辻村七子・著)など。メディア化作品も多数。

●集英社オレンジ文庫創刊10周年特設ページ

URL:https://orangebunko.shueisha.co.jp/feature/orangebunko2024-10-fair

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業種
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本社所在地
東京都千代田区一ツ橋2-5-10
電話番号
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廣野眞一
上場
未上場
資本金
1億80万円
設立
1926年08月