凸版印刷、デジタルピッキングシステムのアイオイ・システムを子会社化

凸版印刷のDXソリューションとアイオイ・システムの物流支援システムを組み合わせ、物流DX市場に本格参入

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、デジタルピッキングシステム(※1)国内最大手であり、グローバル市場でもトップクラスのシェアを持つ株式会社アイオイ・システム(本社:東京都大田区、代表取締役社長:多田 潔、以下 アイオイ・システム)の発行済み株式の75.8%を取得し、2021年6月に子会社化の手続きを完了する予定です。

 アイオイ・システムは、国内および海外72カ国でEC倉庫や3PLの配送センター、組立工場などにデジタルピッキングシステムを納入し、物流業界や製造工場の課題を解決するシステムを構築する技術力とノウハウを保有しています。一方、凸版印刷はサプライチェーン全体のデジタル化を推進し、2万社を超える多様な企業との取引実績を強みに、DXソリューションを開発・運用するビジネスを展開しています。

 物流市場は現在、EC需要の増加などで拡大する一方、人手不足などの問題が深刻化し、デジタル技術を駆使した課題解決が求められています。凸版印刷とアイオイ・システムは、これらの課題を新たなビジネスの機会と捉え、両者の持つ技術・ノウハウを組み合わせ、物流業界におけるDX市場に本格参入します。
 


■背景と概要
 現在、物流市場は社会のデジタル変革やコロナ禍の影響により、ECやDirect to Consumer(※2)などで順調に拡大する一方、人手不足が拡大し、サービス競争も激化しており、デジタル技術を活用して課題解決しようとする取り組みが活発化しています。中核となる物流センターは、自動化が進みロボット技術を駆使した郊外型大規模拠点が整備される一方、人作業をデジタル技術でサポートするなど中小規模でアセットライトな拠点を生活者居住区域に比較的近いエリアに整備する動きもあり、物流センターのDXトレンドは二極化が進んでいます。また物流センターを含め、サービス全体の品質向上に向けた物流工程全体の「見える化」や、デジタル技術を活用したラストワンマイルの合理化やロボット配送などへの期待も高まっています。
 アイオイ・システムは、主力のデジタルピッキングシステム(DPS)をはじめ、プロジェクターで様々な形状の棚やラックに光をあてピッキングを指示するプロジェクションピッキングシステム®(PPS)、ピッキングミスや誤投入防止に向けて棚の前面に開閉式シャッターを設置したシャッターアソートシステム(SAS)、主に通い箱の表示用として繰り返し書き換え可能な電子ペーパー付IDカード(スマートカード)など、物流工程におけるピッキング・仕分けや、組立工程の効率化、品質向上に資する競争力の高いシステム製品あるいは商材を持ち、それらを必要に応じて自動搬送ロボット(AGV)などの技術と組み合わせながら、現場の課題に即した最適なシステムとして構築・提供しています。

 一方、凸版印刷は、ものづくりから卸、小売り、生活者に至るサプライチェーン全体のデジタル化を推進し、物流関連ではRFIDを活用したトレーサビリティシステムや製造工程のデジタル化を支援するDXソリューション「NAVINECT」などを拡充するとともに、5G、IoT時代のセンシングやAI、ロボット技術の研究などにも取り組んでいます。
 両者は物流市場の変革を新たなビジネスの機会と捉え、両者の技術・ノウハウを組み合わせた最適なデジタルソリューションの提供により、流通や小売、食品、製薬、家電関連企業など多業界の物流効率化に貢献するとともに、更に多くのパートナー企業とも連携し、物流工程全体の合理化による業界の健全な発展と社会的コスト低減への寄与を目指していきます。

■今後の目標
 子会社化の手続き完了後速やかに両者の持つ商品や技術、ノウハウの組み合わせを精査し、2021年後半より両者協業による本格的な事業活動を開始します。

■具体的な取り組み内容
(1)ピッキング・仕分けの合理化需要への対応
機械化が進む大規模倉庫においては、ピッキングとロボティクス技術などを組み合わせたマンマシンシステムを構築するとともに、中小規模のアセットライトなピッキング・仕分け需要に対しては、各種システム製品を組み合わせ、作業者の能力やスキルを補完する合理的な作業環境を提供していきます。またシステムの提供に加えて現場作業自体を受託する事業も検討していきます。
 

中小規模のアセットライトなピッキング・仕分け工程に導入するシステム・機器のイメージ。 主なサービスは図中赤字の「PPS(プロジェクションピッキングシステム®)」 、「SAS(シャッターアソートシステム)」、 「AGV(自動搬送ロボット)」など中小規模のアセットライトなピッキング・仕分け工程に導入するシステム・機器のイメージ。 主なサービスは図中赤字の「PPS(プロジェクションピッキングシステム®)」 、「SAS(シャッターアソートシステム)」、 「AGV(自動搬送ロボット)」など


(2)各種データの取得と利活用の検討
 物流の作業現場や、商品の物流工程上の各種データを効率的に取得する方法の検討を進め、現場改善や作業効率の更なる向上を図るとともに、商品の品質保持やトレーサビリティによる事故防止など、新たな価値提供に繋がるデータの取得方法と利活用の行い方などを研究していきます。

(3)新規ビジネスの創出
 物流工程全体の「見える化」に資する新たなサービスの設計や、ラストワンマイルの配送工程における自律型の搬送ロボットを活用するビジネスの立ち上げなど、ピッキング・仕分けに留まらず、後工程である検品や梱包、配送など一連の物流工程に関わる次世代DXビジネスを創出していきます。 

■株式会社アイオイ・システムについて
本 社: 東京都大田区大森北1-6-8
設 立: 1984年3月
代表者: 代表取締役社長 多田 潔
事業内容: デジタルピッキングシステム等、物流関連システム及び機器の
設計、開発、製造販売、設置工事等
海外拠点: 米国、中国、シンガポール、インド
受賞歴: 一社)日本自動認識システム協会(JAISA)主催 自動認識システム大賞 特別賞(2020年)他
公式ウェブサイト: https://www.hello-aioi.com/jp/

※1:デジタルピッキングシステム
工場や物流センターの作業者が、表示器のランプが光った場所に足を運び、表示された数だけ商品を取り出すことで、誰でも簡単に、素早く正確なピッキング作業を行うことが可能となる仕組み。

※2:Direct to Consumer
メーカーが生活者に対して直接商品やサービスを販売するビジネス形態。 * 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以  上

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会社概要

TOPPANホールディングス株式会社

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URL
https://www.holdings.toppan.com/ja/news/
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区水道1-3-3
電話番号
-
代表者名
麿秀晴
上場
東証プライム
資本金
1049億8643万円
設立
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