安定性の高い「発泡チュアブル技術」を開発

株式会社ファンケルは、サプリメントにおいて成分の量だけでなく、身体の中で効率的に働く溶け方や組み合わせで栄養を必要な場所に届ける「体内効率設計」に基づく製剤開発を行っております。この度、体内効率設計の一つの技術として口腔内で発泡、崩壊し、有効成分を放出する安定性の高い「発泡チュアブル技術」を開発しましたので、お知らせします。なお、本技術については特許を出願しております。
<研究方法・結果>
製剤中に配合したクエン酸と炭酸水素ナトリウムが水分と反応し、炭酸ガスを発泡して錠剤が崩壊する発泡技術はすでに確立されていました(図1)。しかし、保管中に空気中や製品中の微量な水分と反応して容器内で発泡し、放出される炭酸ガスにより容器が膨らんでしまう安定性の課題がありました。そこで、ファンケルでは、炭酸水素ナトリウムに油脂と高分子による二重のコーティングを施すことで、水分から守る顆粒を開発しました。

図1 発泡技術(製剤中のクエン酸と炭酸水素ナトリウムが水と反応すると炭酸ガスが発生し発泡する)図1 発泡技術(製剤中のクエン酸と炭酸水素ナトリウムが水と反応すると炭酸ガスが発生し発泡する)


【技術概要】
炭酸水素ナトリウムを①水をはじく油脂、さらに②高分子で二重にコーティングすることで、水に触れたときに膜ができ、その膜により水分から炭酸水素ナトリウムを守ることができます。これにより、保管中は発泡せずに食べると口の中で発泡する技術を確立することができました(図2)。

図2 安定性の高い発泡技術図2 安定性の高い発泡技術


また、完全にコーティングしてしまうと、口に入れた際に発泡しなくなるため、微量の水分では発泡せず、口に 入れて食べる時に発泡するようにコーティングの水への溶け具合を調整しています。適度な発泡により、心地良い食感で、かつ摂取しやすい製剤を開発しました。

<研究背景・目的>
口に入れるとすぐに錠剤が崩壊し水なしでも食べることができる「チュアブル錠」は、大人だけでなく、子供でも簡単に摂取できる製剤としてお菓子やサプリメントでも使用されています。サプリメント錠剤やカプセルだと飲みにくさを感じる方にも美味しく続けやすく、かつどこでも摂取できる利便性の高い製剤です。さらに、今回当社では、体内効率設計の一つの技術として口腔内で発泡、崩壊し、有効成分を放出させる「発泡チュアブル錠」に着目。適度な発泡性と安定性の両立を目指し、独自の技術開発に取り組んでまいりました。

<今後の課題>
今回開発した安定性を高めた発泡技術は、摂取時に口や喉で崩壊して有効成分を素早く放出することができるため、口腔内や喉で機能する成分を含む製品への応用が期待されます。また水なしで摂取することができ、味を付けることで美味しく摂ることができます。安全性、安定性も高いことから今後は多くの製品への応用を検討してまいります。
 
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