JOGMEC & Southern Africa Remote Sensing Weeks FY 2022を開催
~SADC加盟国への鉱物資源探査等技術の普及と向上に貢献~
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は2023年2月10日、JOGMECボツワナ・地質リモートセンシングセンター(以下、センター)事業として、SADC諸国を対象にリモートセンシング技術普及を目的とした講演会を開催しました。本講演会に先立ち2023年1月23日~27日には衛星データ解析の競技会、1月30日~2月8日にはリモートセンシング技術講習のためのワークショップを開催しました。
本研修事業はリモートセンシングおよび地理情報システム(GIS)を用いた鉱物資源探査等技術の南部アフリカ開発共同体(SADC)加盟国への普及と向上、人的ネットワーク構築を目的として、2009年より毎年、ボツワナ共和国にて開催しているもので、今回で14回目の開催となります。
今年度は、当地での新型コロナウイルス感染状況を考慮し、競技会およびワークショップはオンライン形式により実施、講演会はオンラインと併用して3年ぶりに実地での開催となりました。本研修事業全体を通して、SADC加盟国13カ国(注1)から延べ160名の技術者や政府関係者等、多くの方にご参加いただきました。
JOGMECでは、本講演会をはじめとするセンター事業を通じ、引き続きSADC加盟国を中心としたアフリカへの人材育成協力と関係強化を進めてまいります。
(注1)アンゴラ共和国、ボツワナ共和国、コンゴ民主共和国、エスワティニ王国、レソト王国、マダガスカル共和国、マラウイ共和国、モザンビーク共和国、ナミビア共和国、南アフリカ共和国、タンザニア連合共和国、ザンビア共和国、ジンバブエ共和国(アルファベット順)
■開催概要
1.競技会(2023年1月23日~1月27日)
オンライン形式で実施され、13カ国38名が参加しました。リモートセンシング解析技術向上を図るため、各国がチームとなり、自らテーマ設定および画像データの取得を行い、解析を実施しました。解析結果は最終日に各国が発表し、日本人専門家および各国競技会参加者が解析結果の審査をしました。審査の結果、上位4位に南アフリカ、ナミビア、マラウイおよびジンバブエが、顕著な成績向上が認められた国としてザンビアがそれぞれ選ばれ、2月10日の講演会で表彰されたほか、上位4か国は優秀国として同講演会で講演を行いました。
2.ワークショップ(2023年1月30日~2月8日)
オンライン形式で実施され、13カ国27名が参加しました。前半は衛星画像データの入手・処理等の基礎的な内容と、解析処理技術を中心とした応用的な内容の研修を実施しました。後半は、衛星画像解析の結果をもとに現地調査を実施し、GPSデータの取得や試料採取等の様子を中継配信しました。また、現地調査にて採取した試料は、スペクトルメータ(分光光度計)を用いた反射スペクトル測定を行い、衛星画像解析の結果との整合性を確認しました。
誰でも使用できる無償データおよびソフトウェアを用いて、最新の衛星画像解析手法の技術普及と対象国への研修機会を提供しました。
3.講演会(2023年2月10日)
実地とオンラインを併用したハイブリッド形式で実施され、13カ国95名が参加しました。佐藤JOGMEC金属企画部長、大森駐ボツワナ日本国大使による開会挨拶に続き、栗原JOGMECボツワナ・地質リモートセンシングセンター所長によるリモートセンシングセンター事業の概要紹介、各国からのプロジェクト紹介、広瀬講師(一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構宇宙利用拡大推進本部長)および近藤JOGMECボツワナ・地質リモートセンシングセンター副所長による技術講演が行われました。広瀬講師からは、リモートセンシングによる鉱山環境モニタリングについて、近藤副所長からは、ハイパースペクトルデータの超苦鉄質岩への応用について紹介され、参加者からも高い関心が寄せられました。また、競技会の審査結果を発表し、優秀国へ表彰を行うとともに、上位4カ国(南アフリカ、ナミビア、マラウイおよびジンバブエ)からのプレゼンテーションを実施しました。最後に、ジャクソン ボツワナ地球科学機構応用地球科学部長による閉会挨拶により本講演会は幕を閉じました。
今後もセンターではリモートセンシング技術の普及・人材育成に努め、有望地域の発掘とアフリカ諸国の持続的な発展に貢献してまいります。
リリース本文はこちら↓
https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_00085.html?mid=pr_230222
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