累計100万部突破! ベストセラー新書『ケーキの切れない非行少年たち』シリーズの最新刊『ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ』が発売。
新潮社は9月20日、『ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ』を発売します。本書は、『ケーキの切れない非行少年たち』『どうしても頑張れない人たち ケーキの切れない非行少年たち2』に続くシリーズ3作目、シリーズ初の小説となります。
本書は、2019年の7月に刊行され累計78万部(電子版を除く書籍版のみ)のベストセラーとなっている『ケーキの切れない非行少年たち』の世界を、著者自ら小説化したものです。
舞台は要鹿乃原(いるかのばら)少年院という架空の少年院。医局からそこに派遣されて5年になる児童精神科医、六麦克彦の目を通して、現実に起きていることを匿名化して紹介しています。第1章では少年院出院後に殺人事件を犯した元少年、第2章では妊娠8か月で女子少年院に入院した15歳の少女、第3章では自宅の放火により隣家の女性を焼死させてしまった14歳の少年、第4章では幼女に対する強制わいせつ事件を起こした14歳の少年、の姿が描き出されていきます。
著者によると、少年犯罪の世界においてすら二極化が進んでいます。刑法犯の数は減っていますが、再犯率は上がっているからです。恵まれた犯罪者と恵まれない犯罪者がおり、恵まれない犯罪者は年々追い詰められていく傾向にある、とも言えます。本書で描き出されているのはこの「恵まれない犯罪者」たちの姿です。
テーマの性質上、厳しい話、一筋縄ではいかない話が多いですが、彼らが更生していくためのノウハウやきっかけも、物語の形でたくさん語られています。中でも、第3章に収録された放火事件の被害者遺族のエピソードは感動的で、この話を聞いて加害者少年が変わっていく様子は胸に迫るものがあります。
■書籍内容紹介
児童精神科医の六麦克彦は、医局から派遣された要鹿乃原少年院に勤務して5年になる。彼がそこで目にしたのは、少年院に堕ちてきた加害者ながら、あらゆる意味で恵まれず、本来ならば保護されてしかるべき「被害者」と言わざるを得ない少年たちの姿だった──。累計100万部を超えたベストセラー新書の世界を著者自ら小説化、物語でしか伝えられない不都合な真実を描きだす。
■著者紹介:宮口幸治
立命館大学大学院人間科学研究科教授。京都大学工学部を卒業し建設コンサルタント会社に勤務の後、神戸大学医学部を卒業。児童精神科医として精神科病院や医療少年院に勤務。2016年より現職。一般社団法人日本COG-TR学界代表理事。医学博士、臨床心理士。
■書籍データ
【タイトル】ドキュメント小説 ケーキの切れない非行少年たちのカルテ
【著者名】宮口幸治
【発売日】9月20日
【造本】新書
【本体定価】1056円(税込)
【ISBN】978-4-10-610965-2
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/special/cakenokirenai/
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