「中国が最も恐れる男」垂秀夫・元駐中国大使の衝撃の回顧録『日中外交秘録』が発売!
「中国との外交に関わることは、日本の歴史を創ることだ」
株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区 社長:飯窪成幸)は、元駐中国大使の垂秀夫(たるみ・ひでお)さんの新刊『日中外交秘録 垂秀夫駐中国大使の闘い』を6月11日(水)に刊行します。
中国共産党・政府内に裏人脈を張り巡らせ、機密情報を誰よりも早く入手し、理不尽な恫喝にもけっして屈しない、異能の外交官「秘話満載」の外交秘録です。

■内容紹介
中国から「やられっぱなし」のように見える日本外交だが、けっしてそんなことはない。
2023年末に駐中国大使を退官した垂秀夫は、独自の人脈からもたらされる機密情報、たぐいまれな戦略眼、そして恫喝に屈しないタフな姿勢で、中国共産党から恐れられてきた。中国政府側から「スパイ」と名指しで批判され、危険な目に遭ったことも一度や二度ではない。
しかし、度重なる嫌がらせや障害をものともせず、要人たちとのバックチャンネルを構築し、重要な情報を入手し、独裁に抗う改革派知識人たちを支援してきた。また、中国の「戦狼外交」に対して一歩も引かず、逆に向こうをギャフンといわせてきた。
そんな垂秀夫が歩んできたチャイナスクール外交官としての道程を赤裸々に公開したのが本書である。
大阪下町育ちの垂秀夫は、京都大学に入学したものの、ラグビーと麻雀に明け暮れる自堕落な日々を送っていた。しかし外交官への憧れは捨てがたく、「良家の子息でなければ無理」と言われた外交官試験を猛勉強の末に突破する。
だが、入省当初は「端牌」(ハジパイ。価値の低い麻雀牌のこと)であった。仕事に意義を見出せず、悶々とする日々……。
ギリギリの判断で転職を思いとどまった彼は、「これからは好きなことだけやろう。会いたい人に会って話を聞こう」と開き直る。
すると、その姿勢が奏功する。彼は中南海(中国共産党中央)に深く食い込み、とんでもない極秘情報を取ってくるようになる。「垂情報」は一目置かれ、「チャイナスクールに垂あり」と言われるようになった。
本書の魅力は、エピソードの面白さだけではない、
垂秀夫は独自の視点から習近平体制の本質を分析し、中国に内在する「弱点」をあぶりだす。
そして、日本はどのように中国に対峙すべきなのか、大局的な戦略を示す。
また垂秀夫は、命を懸けて中国を変えようとしている改革派知識人への協力も惜しまない。そのせいで中国共産党から睨まれようとも動じない。それは「歴史に恥じない外交をしよう」「後世による『歴史の検証』に耐えうる仕事をしよう」という信念があるからである。
日本が中国と対峙するうえで数多くのヒントが含まれている傑作である。
■垂秀夫さんのコメント
本著は私の外交官生活の1つの総括。外交官生活の最後の十年は、歴史を感じながら外交に携わってきた。対中外交は日本の歴史を創造することであり、将来歴史家に検証され裁かれる運命にある。我々は、歴史に恥じない外交を行わなければならない。

■著者プロフィール
垂秀夫(たるみ・ひでお)
1961年大阪府生まれ。大阪府立天王寺高校、京都大学法学部卒業。1985年、外務省に入省。中国語研修組(チャイナスクール)として、一貫して中国・台湾に関わってきた。在中国日本国大使館書記官、在香港日本国総領事館領事、財団法人交流協会台北事務所総務部長、アジア大洋州局中国・モンゴル課長、在中国日本国大使館公使、外務省大臣官房総務課長、外務省領事局長、外務省大臣官房長などを歴任。独自の人脈からもたらされる極秘情報は、その正確性と速報性で一頭地を抜き、「垂情報」として高い評価を受けてきた。同時に、中国の恫喝に屈しない姿勢から「中国共産党が最も恐れる男」とも呼ばれた。2006年には日中戦略的互恵関係の構想を発案する。2020年より在中国日本国特命全権大使(第16代)に就任し、2023年12月退官。現在、立命館大学教授。
■書誌情報
書 名:『日中外交秘録 垂秀夫駐中国大使の闘い』
著 者:垂秀夫
聞き手・構成:城山英巳
判 型:四六判上製カバー装
定 価:2,750円(税込)
発売日:2025年6月11日
ISBN:978-4-16-391987-4
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