OKI、洋上発電開発や海底資源開発などでの使用を想定したコンパクトで持ち運び可能な水中音圧計「SW1050」を発売
水中音圧計の操作性や計測精度を向上させ、従来品からフルモデルチェンジ
OKIグループで海洋音響関連事業を手掛けるOKIコムエコーズ(社長:大塚 竜治、本社:静岡県沼津市)は、洋上発電開発や海底資源開発に向けたコンパクトで持ち運び可能な水中音圧計「SW1050」を10月7日より販売開始しました。本商品は、ハイドロホン(注1)や高精度アンプ、A/D変換器などの計測機器を一つにまとめた装置で従来品より操作性や計測精度が向上しました。これにより、幅広い分野で水中音の計測や監視が簡単に行え、現場作業者の負担を軽減し、より精確なデータ収集と分析に寄与できます。
近年、洋上発電開発や海底資源開発の発展に伴い、水中環境アセスメント(注2)などの水中音響計測の需要が高まっています。しかし、汎用の計測器を使用した場合、ハイドロホンや高精度アンプ、A/D変換器、帯域制限フィルターなどを個別に準備し接続する必要があるため、データの精度にバラつきが生じることや、機器ごとに設定が必要なことから、ヒューマンエラーのリスクが高いなどの課題がありました。
「SW1050」は、このような課題を解決するために設計されており、ハイドロホンと高精度アンプ、A/D変換器、帯域制限フィルターなどの機能を一体化することで、コンパクトで持ち運び易く、現場での取り扱いが容易な仕様となっています。ハイドロホンは広範囲の周波数10Hz~100kHzに対応し、水中音圧計本体は可変範囲の広いアンプを採用しています。これにより、人間の聴力では感知できない高周波数から振動として感じる低周波数までの広い周波数範囲に対応し、音圧レベルも大きな音から遠方で発生し減衰してしまった小さな音まで幅広く計測することができます。水中音圧計本体は、計測精度や操作性の向上が図られています。FPGA(注3)の採用により処理速度を50%以上向上させ、瞬時データや過去データのグラフ表示を可能としました。A/D変換器の分解能を8bitから12bitに上げることで、単発音計測やピークホールド計測も高精度に行えます。また操作部分をタッチパネル化することで、防滴に優れ洋上でも使用も安心して使用できます。バーコード表示とデータ値のデジタル表示により、明確に数値と比較できるため、専門知識がない現場作業者でも取り扱い易くなっています。
OKIコムエコーズは、海洋事業者に向けた水中音響商品を提供し、海洋資源の保全、海洋データの収集など多様な分野での研究と実務に貢献していきます。
水中音圧計「SW1050」の仕様
・ハイドロホン 型式:OST2110
※納品時感度校正済み(校正データ添付)、納入後も感度校正は可能
・水中音圧計 型式:SLX5205
販売計画
出荷開始時期:2025年3月
販売目標:30台/年間
用語解説
注1:ハイドロホン(受波器)
水中の音波を電気信号に変換する電気音響変換器のこと
注2:水中環境アセスメント
水中/水上での工事施工機械等が発生する音が水中生物に与える影響などの計測
注3:FPGA(field-programmable gate array)
製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路。広義にはPLD(プログラマブルロジックデバイス)の一種
リリース関連リンク
OKIコムエコーズ水中音圧計紹介ページ
https://www.oki-oce.jp/prod/sensor/water_measured.html
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