部下を持つ管理職1,000名を対象にした「コロナ禍での部下のマネジメントに関する調査」:コロナ禍での部下のマネジメントにおける最大の課題はモチベーションの管理
半数以上が、コロナ禍以前と比べて部下のマネジメントの難易度が上がったと回答/2人に1人が、コロナ禍以降、部下のマネジメントにおける自身のやり方が変わったと回答
人財サービスのグローバルリーダーであるAdecco Groupの日本における事業を統括するAdecco Group Japan(本社:東京都千代田区、代表:川崎健一郎)は、この度、日本全国の部下を持つ管理職1,000名を対象にした「コロナ禍での部下のマネジメントに関する調査」を実施しました。この調査では、コロナ禍以前と以後を比較し、部下のマネジメントにおける管理職の意識がどのように変化したのかを調べました。
【調査結果のポイント】
- 管理職の4割以上が、コロナ禍以前と比べて部下のマネジメントにおける自身の負担が増えたと回答。
- 管理職の半数以上が、コロナ禍以前と比べて部下のマネジメントの難易度が上がったと回答。
- コロナ禍での部下のマネジメントにおける最大の課題と考えられていたのは「モチベーションの管理」で、半数以上の管理職がもっとも大きな課題として選択。
- 管理職の2人に1人が、コロナ禍以降、部下のマネジメントにおける自身のやり方が変わったと回答。もっとも大きく変わったことは、「部下の自主性を重んじるようになった」こと。
- 部下のマネジメントのやり方が変わっていないと答えた管理職も、その4割以上がやり方を変える必要があると考えていた。しかし、そのうちの8割以上が、「どのように変えたら良いかわからない」と回答。
<調査結果についてのコメント>
今回の調査の結果について、アデコ株式会社取締役ピープルバリュー本部長の土屋恵子は、次のように話しています。
「新型コロナウイルス感染症の拡大によって働き方が大きく変わったことは、管理職のマネジメントスタイルにもこれまでにない影響を及ぼしています。
今回の調査では、コロナ禍以前と比べ、4割以上の管理職が自身の負担が増えたと回答し、5割以上が部下のマネジメントの難易度が上がったと回答していました。新たな環境の中で適切なマネジメントを行うべく、試行錯誤をしている管理職が多く存在することがうかがえます。実際にマネジメントのやり方が変わったという管理職も多く、2人に1人がそのように回答していました。具体的な変化としてもっとも多かったのは、部下の自主性を重んじるようになったという回答でした。自律的な働き方が促進されていることは、ポジティブな変化であると言えます。また、コロナ禍での部下のマネジメントにおける課題を質問したところ、管理職が抱えている課題でもっとも大きなものは、部下のモチベーションの管理でした。長引くコロナ禍によるメンタルヘルスへの影響も懸念されるなか、チームメンバーのモチベーションを保ち、そして向上させることは大変重要になります。
モチベーションと自主性・主体性には関連性があります。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダニエル・キム氏は、組織の『関係の質』が高まると、『思考の質』、『行動の質』が高まり、それにより、結果につながり、ますます関係が良くなるという『成功の循環モデル』という理論を提唱しています。部下のモチベーションが高まると自主的・主体的に仕事へ取り組むようになり、それが結果につながるとさらに新しいことへ挑戦する意欲も生まれ、それによって職場の人間関係がさらに良好になるというプラスのサイクルが生まれるという理論です。コロナ禍でのチームマネジメントにおいては、部下との信頼関係をいかに高めていくかが、特に重要な要素になると考えています。
組織における人財を躍動させ、組織全体の活性化へとつなげるにあたり、管理職による適切なチームマネジメントは不可欠です。それを実現するためには、すべての管理職がこれからの時代に対応した新たなマネジメントスキルを身に付けられるよう支援し、教育および訓練の機会を提供することが求められるでしょう」
アデコ株式会社 取締役ピープルバリュー本部長
土屋恵子
ケース・ウェスタン・リザーブ大学経営大学院組織開発修士課程修了。2015年より現職。ジョンソン・エンド・ジョンソン、GEなど、主にグローバルカンパニーで20年以上にわたり、統括人事・人材育成部門の統括責任者として日本およびアジアの人材育成、組織開発の実務に携わる。一人ひとりの個性や強みが生きる、多様で自律的なチーム・組織創りをテーマに、リーダーシップ開発、企業の社会的使命の共有による全社横断の組織改革、バリューに基づく個人の意識や行動変革の支援、組織診断・制度浸透などを手がける。
<調査結果詳細>
(1)管理職の4割以上が、コロナ禍以前と比べて部下のマネジメントにおける自身の負担が増えたと回答
日本全国の部下を持つ管理職1,000人に対し、「コロナ禍以前と以後で、部下のマネジメントにおけるあなたの負担はどのように変わりましたか」と質問したところ、4割以上となる40.6%が「大きくなった」と回答しました。コロナ禍で部下をマネジメントするにあたり、負担が増加したと考えている管理職が多くいることがわかりました。
(2)管理職の5割以上が、コロナ禍以前と比べて部下のマネジメントの難易度が上がったと回答
日本全国の部下を持つ管理職1,000人に対し、「コロナ禍以前と以後で、部下のマネジメントの難易度はどのように変わりましたか」と質問したところ、5割以上となる50.4%が「難しくなった」と回答しました。負担が増加しただけでなく、難易度も上がったと考えている管理職が多くいることが伺える結果となりました。
(3)コロナ禍での部下のマネジメントにおけるもっとも大きな課題は「モチベーションの管理」
日本全国の部下を持つ管理職1,000人に対し、「コロナ禍での部下のマネジメントにおける課題は、どのようなところにあると思いますか。特に大きな課題だと思うものを3つ選んでください」と質問したところ、もっとも大きな課題だと考えられていたのは「モチベーションの管理」で、調査に回答した管理職の54.6%が、もっとも大きな課題に選びました。
(4)管理職の2人に1人が、コロナ禍以降、部下のマネジメントにおける自身のやり方が変わったと回答:もっとも大きく変わったことは、「部下の自主性を重んじるようになった」こと
日本全国の部下を持つ管理職1,000人に対し、「コロナ禍以前と以後で、部下のマネジメントに関するあなたのやり方は変わりましたか」と質問したところ、2人に1人となる55.5%(555人)が「変わった」と回答しました。
コロナ禍以降に部下のマネジメントに関するやり方が変わったと回答した管理職555人に対し、具体的にどのように変わったかを質問したところ、もっとも多かった変化は「部下の自主性を重んじるようになった」(41.6%)でした。
(5)部下のマネジメントのやり方が変わっていないと答えた管理職も、その4割以上がやり方を変える必要があると考えていたが、そのうちの8割以上が「どのように変えたら良いかわからない」と回答
コロナ禍以降も部下のマネジメントに関する自身のやり方が変わっていないと回答した管理職455人に対し、「変える必要はあると思いますか」と質問したところ、4割以上となる40.7%(181人)が、「変える必要がある」と回答しました。しかし、そのうち8割以上となる82.3%(149人)は、「変える必要はあるが、どのように変えたら良いかわからない」と回答していました。
※本調査の回答結果は、すべて小数点第2位を四捨五入して算出したパーセント表示を行っているため、数値の合計が100%にならない場合があります。
※本リリースに基づく内容をご掲載の際は、必ず「Adecco Group Japan調べ」と明記していただけますようお願いいたします。
【調査概要】
調査対象:日本全国の部下を持つ管理職(オフィスワークやデスクワークの仕事に従事していて、本調査回答時の勤務先における管理職としての勤務期間が3年以上の方)
サンプル数:1,000人
割付:自身と部下がどちらも出社中心で勤務:500人、自身と部下がどちらもテレワーク中心で勤務:500人調査方法:インターネット調査
実施時期:2022年3月4日~7日
Adecco Group Japanについて
Adecco Group Japanは、世界60の国と地域で事業を展開する人財サービスのグローバルリーダーであるAdecco Groupの日本における事業体の総称です。Adecco Group Japanにおける法人は、アデコ株式会社、Modis株式会社、Modisビジネスサポート株式会社の3社です。Adecco Group Japanは、Adecco、Spring Professional、Modis、LHH、Pontoonの5つの事業ブランドを通じて、人財派遣、アウトソーシング、コンサルティング、人財育成・組織変革をはじめとするサービスを提供し、すべての働く人々のキャリア開発を支援するとともに、企業の多岐にわたる業務の最適化と業績向上をサポートします。Adecco Group Japanは、「『人財躍動化』を通じて、社会を変える。」をビジョンとして掲げ、さらなるサービスの強化に取り組んでいます。当社に関するより詳しい情報は、www.adeccogroup.jpをご覧ください。
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