「軍都豊橋」が見つめた戦争、終戦80年の節目に市美術博物館で展覧会

豊橋市

かつて陸海軍のさまざまな部隊や教育機関が設置されていた愛知県豊橋市。終戦から80年という節目を迎えるのに合わせて、豊橋市美術博物館は戦争の記憶を次世代へ伝える展覧会「終戦80年 軍都豊橋の面影展」を2025年6月14日(土)から開催します。戦時下における市民の暮らしや空襲の被害、今も市内に点在する戦争遺跡などを、古写真や地図を通じて紹介。さらに、市民から寄せられた貴重な戦争関連資料も展示し、軍都としての豊橋の歴史を振り返ります。

【「終戦80年 軍都豊橋の面影展」の概要】

会期:2025年6月14日(土)~8月31日(日)

休館日:毎週月曜(但し7月21日と8月11日は開館、翌日火曜休館)

開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)

会場:豊橋市美術博物館2階第7~9展示室、展示コーナー

観覧料:無料

展示点数:約300点(主に明治18年から終戦頃までの豊橋市及び軍隊関連資料)

軍都・豊橋の歴史をひもとく

軍隊生活漫画絵葉書 昭和戦前

 豊橋市が「軍都」と呼ばれるようになったのは、1885(明治18)年に「歩兵第18連隊」の兵舎が現在の豊橋公園や市役所など(今橋町)に設置されて以降のこと。その後、第15師団、陸軍教導学校、予備士官学校、老津飛行場、豊橋海軍航空隊など多くの陸海軍部隊や学校が設けられました。戦後、これらの軍事施設は学校や公園、住宅地、農地、工業用地へと姿を変えましたが、市内には今も多くの戦争遺跡が残されており、当時の面影を今に伝えています。愛知大学内にある第15師団の司令部庁舎は国の登録文化財に、大学近くにある師団長官舎は市指定有形文化財として保存されています。

 展覧会では、主に明治18年から終戦頃までの資料約300点を展示。日清・日露戦争から太平洋戦争にかけて出動した「歩兵第18連隊」をはじめ、豊橋に設置された 「第15師団」「歩兵第60連隊」「野砲兵第21連隊」「工兵第15大隊」「陸軍教導学校」「予備士官学校」「工兵第3連隊」「陸軍飛行場設定練習部」など、これまであまり知られてこなかった部隊にもスポットを当てています。また、豊橋で編成され出征した「歩兵第118連隊」「歩兵第229連隊」「独立工兵第4連隊」などについても解説しています。

 

市民から寄せられた戦争を語る貴重な資料も展示

千人針

 戦後80年がたち、戦争を直接知る世代は少なくなりつつあり、戦争の記憶や当時を物語る資料も消失の危機にあります。豊橋市美術博物館が今年3月から市民に向けて資料提供を呼びかけたところ、40人から約700点を超える貴重な戦争関連資料が寄せられました。その中から今回は、「軍隊手帳」「勲章」「寄書き日章旗」「千人針」「写真帳」「奉公袋」「軍事郵便」など約50点を展示。一つ一つの品が、戦争の悲惨さやその時代を懸命に生き抜いた人々の思いを静かに伝えています。

戦禍を今に伝える「空襲被災地図」

 

軍隊の存在は豊橋の経済に大きな影響を与える一方で、市民の暮らしにも深く関わっていました。特に太平洋戦争では、終戦間際の1945(昭和20)年6月19日深夜から翌20日未明にかけて、市街地が空襲を受け、多大な犠牲が出ました。

 同展では、こうした豊橋空襲などの戦災の実態を深く理解してもらうため、当時の被災範囲を現在の地図(平成28年 都市計画図)に重ねた「空襲被災地図」を作成。展覧会場でパネル展示するほか、6月14日からはウェブ版「ちずみる豊橋」でも公開する予定で、誰でも自由に閲覧できます。戦争の爪痕を伝える貴重な資料として、ぜひご活用ください。

関連イベントの参加者も募集中

記念講演会「軍都豊橋に残る戦争遺跡」(講義・巡検) 講師:伊藤厚史さん(名古屋市見晴台考古資料館学芸員) 

日時:講義 2025年6月14日(土) 14:00〜15:30  

   巡検 2025年6月28日(土) 14:00~15:30   

場所:豊橋市美術博物館 講義室 ※巡検は豊橋公園内へ移動

参加費:無料

定員:各80人(申込順)

びはく講座「豊橋と軍隊①歩兵第18連隊の成立」

講師:三世善德(美術博物館学芸員)

日時:2025年7月26日(土) 14:00~15:30

場所:豊橋市美術博物館 講義室

参加費:100円

定員:80人(申込順)

びはく講座「豊橋と軍隊②日露戦争と第15師団」

講師:三世善德(美術博物館学芸員)

日時:2025年8月2日(土) 14:00~15:30

場所:豊橋市美術博物館 講義室

参加費:100円

定員:80人(申込順)

びはく講座「豊橋と軍隊③昭和の豊橋と軍隊」

講師:三世善德(美術博物館学芸員)

日時:2025年8月9日(土) 14:00~15:30

場所:豊橋市美術博物館 講義室

参加費:100円

定員:80人(申込順)

 イベント予約は公式ホームページ(https://toyohashi-bihaku.jp/2025/05/13/%e4%bc%81%e7%94%bb%e5%b1%95%e3%80%8c%e7%b5%82%e6%88%a680%e5%b9%b4-%e8%bb%8d%e9%83%bd%e8%b1%8a%e6%a9%8b%e3%81%ae%e9%9d%a2%e5%bd%b1%e5%b1%95%e3%80%8d%e9%96%a2%e9%80%a3%e3%82%a4%e3%83%99%e3%83%b3/)から。

 ギャラリートーク(6月28日(土)、7月19日(土)、8月23日(土)各11:00~12:00)は申し込み不要です。

問い合わせ先

豊橋市美術博物館

愛知県豊橋市今橋町3-1(豊橋公園内)

開館時間:9:00~17:00

休館日:月曜日(有料企画展開催中の月曜日が祝日の場合は開館し、翌日の火曜日が休館となります)、 年末年始(12月29日~1月3日)

電話:0532-51-2882

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会社概要

豊橋市

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URL
https://www.city.toyohashi.lg.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
愛知県豊橋市今橋町1番地  
電話番号
0532-51-2111
代表者名
長坂尚登
上場
-
資本金
-
設立
1906年08月