法務担当者のAIエージェント利用経験は40.2%、普及の分岐点に

~従業員1,000名以上では利用経験が過半、未導入の壁は「正確性」と「セキュリティ」~

株式会社LegalOn Technologies

株式会社LegalOn Technologies(本社:東京都渋谷区、代表:代表取締役 執行役員・CEO 角田 望、以下:LegalOn Technologies)は、企業に所属し日常業務として法務業務に関与している会社員および会社役員500名を対象に、法務業務におけるAIエージェント活用の実態調査を実施しました。

■調査サマリー

・「AIエージェント」の認知は8割・関心は7割に達するも、利用経験は4割にとどまる。深い理解と実際の利用とは乖離

法務業務におけるAIエージェント活用に「関心がある」層は約7割。「AIエージェント」の認知は8割を超え高い水準。一方、「内容まで理解している」層は45.0%と半数未満で、実際の利用経験者も約4割。注目度に対し、理解と実務導入が追いついていない「普及の過渡期」にあることがうかがえる。

・大企業は「利用経験あり」が50%超。中小企業は24%。会社規模による二極化が進む

導入状況全体を見ると従業員1,000名以上の企業では「利用経験あり(51.2%)」が過半数に達するのに対し、1~99名の企業では「利用経験あり(24.0%)」にとどまる。 大企業はすでに「活用・拡大フェーズ」に入っている一方、中小企業はまだ「未導入・様子見フェーズ」にあり、企業規模によって「二極化」が生じている。

・活用方法は「部分的な活用」が主流。企業規模により導入フェーズに違いあり

AIエージェント利用者の半数以上は「レビュー補助」など業務の部分的な工程のみをAIに任せており、大企業は「部分委任として定着」、中規模企業は「フル活用への挑戦」、小規模企業は「限定的利用から開始」というように、企業規模によって導入フェーズが異なる。

・AIエージェント導入の二大障壁は「正確性(54.5%)」と「セキュリティ(36.8%)」

利用しない理由は「正確性」と「セキュリティ」が突出。導入条件としても、この二点を最重要視。加えて大企業では「社内ルール(ガバナンス)」、小規模企業では「理解不足」の課題がある傾向。

・AIエージェント利用経験者の約9割が「活用範囲の拡大」を希望。

AIエージェントを利用したことがある層の満足度は極めて高く、88.1%が「任せる範囲を広げたい」と回答。

【調査概要】

  • 調査対象:企業に所属し、法務業務を担当している会社員および会社役員(法務専任・兼任を問わず、日常業務として法務業務に関与している者)、全国の男女:500名

  • 調査期間:2026年1月31日~2月1日

  • 調査方法:インターネット調査


■AIエージェントの利用経験40.2%、認知85%ー理解・実務導入とのギャップ鮮明に

今回の調査では、法務業務に関与する者における「AIエージェント」の認知(理解している/名前は知っているが理解していない)は85%に達しました。そのうち、「AIエージェント」という言葉自体は広く浸透しているものの、「具体的になにができるのか理解している」層は全体の半数以下の45%であり、認知と理解に大きなギャップが見られます。また導入・利用に目を向けると、法務・契約業務でAIエージェントを「現在利用している」割合は32.4%で、「過去に利用したことがある(7.8%)」を合わせた利用経験率は40.2%でした。一方、未利用者は約6割(59.8%)を占め、言葉そのものの認知に対し、理解・利用は伸び切っていない現状です。

従業員規模別に見ると傾向が顕著に分かれます。従業員数1,000名以上の企業では利用経験率が51.2%と過半に達し、すでに2人に1人がAIエージェントを経験しています。対して1~99名の企業では24.0%に留まりました。特に「現在利用している」においては、1,000名以上(43.2%)と1~99名(19.2%)の間で2倍以上の開きがあり、企業規模が大きいほどAIエージェントを実務インフラとして先行活用していることがうかがえます。


■活用範囲は「部分任せ」が主流・契約実務の中核業務で進展

続いてAIエージェントの利用経験がある層に対し、その活用範囲を尋ねたところ、「一部工程を任せている」が52%で最多でした。契約書レビュー補助や論点整理など、業務プロセスの一部をAIに委ねる「部分委任」が中心となっています。一方、「一連の業務を最後まで任せている」は23.4%と約4分の1に達しており、全面的な活用に踏み込む企業も一定数存在しています。

また従業員規模別にみると、活用状況の傾向に明確に違いが見られます。従業員1,000名以上の企業では、「一部工程」64.1%が中心で、限定的利用は12.5%と少なく、すでに業務フローへ組み込まれている状況がうかがえます。500~999名では、「最後まで任せている」が31.0%と最も高く、フル活用に踏み込む企業が相対的に多い層です。そして1~99名では、「限定的利用」が36.7%と高く、「最後まで任せている」は10.0%にとどまり、慎重な段階的活用が主流です。大企業は「部分委任として定着」、中規模企業は「フル活用への挑戦」、小規模企業は「限定的利用から開始」というように、企業規模によって導入フェーズが異なることが読み取れます。

AIエージェントの活用領域は「契約関連業務」に集中していることが明らかとなりました。具体的な用途としては、「契約書ドラフト・条文案の作成(49.8%)」、「契約書レビューおよび修正案の作成(48.3%)」が上位を占めており、法務実務の中核業務において活用が進んでいる実態が浮き彫りとなりました。また、単なる定型文書の作成に留まらず、実務の「判断・検討」を支援するプロセスへの導入も進んでいます。「要点整理・比較表やレビュー用資料の作成(46.8%)」や「リスクチェック・論点の抽出(43.3%)」といった、確認・整理・分析を伴う工程でも高い活用率が見られました。これらの結果は、AIエージェントが事務補助にとどまらず、契約検討プロセスの一部を担う存在へと広がりつつあることを示しています。


■導入効果は、「スピード向上」と「リスク低減」

AIエージェント導入によって実感された効果について問うと、上位には「法務業務の対応スピードが上がった(50.2%)」「業務全体の工数が削減された(44.3%)」など、いわゆる処理スピードに関する項目が挙げられました。加えて、「契約書や回答内容の抜け漏れが減った(40.5%)」「判断や対応のばらつきが少なくなった(38.3%)」といった品質担保に関する回答も多く、AIエージェントが「効率化」と「リスク低減」の双方に寄与していることが確認されました。


■未導入の約6割は「条件待ち」、壁は「正確性」と「セキュリティ」

AIエージェント未利用者のうち約6割が「利用したい(ぜひ利用したい+条件が整えば利用したい)」と回答しており、未利用者の多くが利用に前向きであることが分かりました。

未導入理由として突出したのは「正確性への不安(54.5%)」と「セキュリティ面への不安(36.8%)」であり、AIによる誤回答(ハルシネーション)や情報管理への懸念が導入の大きな障壁となっています。

さらに導入条件としても「情報漏洩などセキュリティ懸念の解消(55.9%)」と「正確性の担保(52.8%)」が最重要視されており、未導入理由と導入条件が一致する結果となりました。これは、法務領域におけるAIエージェント普及の鍵が「信頼性(正確性)」と「安全性(セキュリティ)」にあることを示しています。

企業規模別に見ると、小規模企業では「何ができるかわからない」「法務で利用するイメージがわかない」といった理解不足が相対的に課題となる一方、大規模企業では「社内ルール上利用できない」が目立ち、セキュリティやガバナンス整備が導入のボトルネックとなる傾向が見られました。

今後の普及には、共通課題である正確性・セキュリティへの対応に加え、企業規模に応じた導入設計(理解促進やガバナンス整備)が重要になると考えられます。


■利用経験者の約9割がAIエージェント活用拡大を志向。大企業では92.2%

AIエージェントの利用経験者に、今後の活用意向を尋ねたところ、88%が「活用範囲を広げたい(活用範囲を広げたい+条件が整えば広げたい)」と回答しました。すでに導入を経験した層では、AIを一時的な実験ではなく、継続的に業務へ組み込む意思が強いことが明らかになりました。特に従業員数1,000名以上の大企業では拡大意向が92.2%に達しており、そのうち53.1%が「さらに積極的に領域を広げたい」と回答しました。このことから、導入後の満足度と実務適合性の高さがうかがえます。


■総括:法務業務におけるAIエージェント活用は、実証から本格導入へ。カギは「専門性AI」

本調査により、AIエージェントの認知度は84%と高水準に達している一方で、法務・契約業務における現在利用は32.4%、利用経験は40.2%にとどまり、認知や関心に比して実務導入が十分に進んでいない実態が明らかになりました。現状では部分的な業務委任が中心であり、契約書のドラフト作成やレビューなど、契約実務の中核領域での活用が進んでいます。他方、未導入の主な障壁は「正確性」と「セキュリティ」に集約されており、未利用者の多くは全面的な拒否ではなく、一定の条件整備を前提とした慎重姿勢にあることも分かりました。実際に、ガバナンス体制やセキュリティ基盤を整備している企業ほど、AI活用を段階的に高度化させる傾向が見られます。

法務現場では、AIを単なる補助ツールとしてではなく、契約書レビューや論点抽出といった定型業務を担う「業務パートナー」として再定義する動きが進みつつあります。法務リソースをより高度な戦略判断やリスクマネジメントへ振り向けるためには、回答の根拠提示、統制可能性、監査性を備えた専門特化型AIエージェントの存在が鍵となります。法務特有の厳格な要件(正確性・機密性・統制)を満たし、単なるツールを超えた「自律的な業務パートナー」へと進化できるかどうかが、今後の法務組織の競争力を左右する重要な分岐点になると考えられます。


■本調査の結果を受けて

株式会社LegalOn Technologies 執行役員・CCO(Chief Content Officer)/弁護士 奥村 友宏

法務担当者へのAIエージェントの認知は8割を超え、利用経験も4割に達しています。これは数年前では考えられなかったスピードです。一方で、未導入理由と導入条件の両方で「正確性」と「セキュリティ」が最上位に挙がったことは、法務という職種の本質を改めて示していると感じています。法務は、効率に加えて「根拠を示せるかどうか」が重要視されます。ここを乗り越えられなければ、本格的な普及は起きません。

私たちは、法務におけるAI活用の分岐点は、まさにこの「信頼の設計」にあると考えています。このような専門領域ごとの基準を満たす専門特化型AIこそが、法務現場に真に受け入れられる存在になると確信しています。

■「LegalOn」について( URL:https://www.legalontech.com/jp/ )

法務特化型AIエージェント搭載のWorld Leading Legal AI「LegalOn」は、国境を越えて非効率な法務業務を一掃し、お客様の法務チームが思考と決断にフォーカスし、法務起点で企業を成長させるサービスです。「LegalOn」に搭載されている法務特化型AIエージェント「LegalOnアシスタント」が、法務相談、マターマネジメント、リーガルリサーチ、契約書レビュー、契約書管理など、法務業務における煩雑な確認作業や正確性が求められるタスクをサポート。弁護士監修コンテンツや外部情報と連携しながら自律的に処理を行い、業務を行う中で自然とナレッジが蓄積される環境を実現します。

「LegalOn」は法務チームのために開発された「世界水準の法務AI」としてお客様の法務チームを強力にバックアップし続けます。

■ 株式会社LegalOn Technologiesについて( URL:https://legalontech.jp/ )

株式会社LegalOn Technologiesは、AI分野における高度な技術力と法律・契約の専門知識を兼ね備えたグローバルリーガルAIカンパニーです。2017年の設立当初から、AIを活用したリーガルAIサービスの開発に注力し、現在は、法務特化型AIエージェント搭載のWorld Leading Legal AI「LegalOn」を展開しています。グローバルでの有償導入社数は、2026年2月時点で8,000社を突破しています。また、事業領域を拡大し次世代ガバナンス・プラットフォーム「GovernOn(ガバオン)」なども提供しています。大規模言語モデル(LLM)やAIエージェントなどの最先端のAI技術を製品開発に取り入れ、多様な企業課題に応えるソリューションを通じてお客様のビジネスを支援します。

社名  :株式会社LegalOn Technologies(リーガルオンテクノロジーズ)

設立  :2017年4月

代表  :代表取締役 執行役員・CEO 角田 望

事業内容:法務、コーポレート業務に関するAIサービスの企画・開発

所在地 :〒150-6219 東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー19F

資本金等:201.5億円(資本準備金等含)

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会社概要

株式会社LegalOn Technologies

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URL
https://legalontech.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー19F
電話番号
-
代表者名
角田望
上場
未上場
資本金
198億5000万円
設立
2017年04月