< 働く男女800名 汗とニオイに関する調査 >「汗をかきやすい」人は7割、秋冬でも2人に1人は「汗かき」体質。8割は“服についた汗のニオイが気になる”と回答。

1日の中で最も自分のニオイが気になるのは“15~16時前後”と判明!~ ニオイ対策にも世代差! ミレニアル世代の汗のニオイ対策は“予防重視傾向” ~

 花王リセッシュは、汗とニオイに関する意識と実態を探ることを目的に、全国の働く男女800名を対象に調査を行いました。
 今回の調査によって、ニオイに関する男女の意識・感覚の違いや、ミレニアル世代(22~36歳)とミレニアル世代以上(37歳以上)の間にある汗やニオイへの意識について世代差が明らかになりました。また、体のニオイと同レベルで服のニオイを気にしている人が多い実態や、1日の中で最も自分のニオイが気になるのは15-16時前後だということがわかりました。

【主な調査結果サマリー】
■女性は男性よりもニオイに敏感!?
「汗」「生乾き」「タバコ」…、あらゆるニオイの気になり度が男性を上回る結果に


■日本人の半数以上は汗っかき!?「自分が汗をかきやすい」と感じる人は7割、秋冬でも5割が「汗かき」と回答

■働き服にニオイ不安注意報発令?8割が“体”はもちろん、“服についた汗のニオイが気になる”と回答

■新たな不安の元? 体のニオイケアは念入りにするが、“服のニオイ対策”はわずか4人に1人。
 働く人の汗のニオイ対策TOP3は、「制汗防臭剤・デオドラント剤」「ウエットタイプの専用シート」「ハンカチ」


■求めているのは事後ケアではなく予防策!?
 知りたい・実践したいニオイ対策、1位は「汗をかいても服がにおわない予防方法」


■ミレニアル世代ならではのニオイ意識も明らかに!?
 ニオイを予防する“先回り消臭”の利用意向が上の世代より10%高い結果に。
 さらに、“仕事中に汗をかくと自信がなくなる”がミレニアル世代は上の世代の2倍。

【調査結果】

■女性は男性よりもニオイに敏感!?
「汗」「生乾き」「タバコ」…あらゆるニオイの気になり度数が男性を上回る結果に
 まずは、普段気になるニオイの種類について聞いたところ、TOP3は「汗のニオイ(75.0%)」「生乾きのニオイ(42.4%)」「タバコのニオイ(41.8%)」という結果となりました。一方で、その男女差を見たところ、「汗のニオイ」は13.0%、「生乾きのニオイ」は17.8%、「タバコのニオイ」は14.5%も女性の方が上回る結果となりました。
 この結果について、内科医・認定産業医の桐村里紗氏は「女性の方が男性よりも総じて嗅覚が鋭いことが分かっています。ニオイを感じる神経細胞や嗅球という嗅覚情報を処理する脳の領域の細胞数がそもそも多いことが要因と考えられています」と述べています。

 

■日本人の半数以上は汗っかき?
「自分が汗をかきやすい」と感じる人は7割、秋冬でも2人に1人が「汗かき」と回答
 次に、気になるニオイの種類でトップだった「汗」について聞いたところ、「自分が汗をかきやすい」と感じる人は7割(71.4%)となり、さらに気温の下がる秋冬でも2人に1人(50.0%)が「汗をかきやすい」と回答しました。

 

■働き服にニオイ不安注意報発令?8割が“体はもちろん、服についた汗のニオイが気になる”と回答
 続いて、汗をかいた時、どこのニオイがどれくらい気になるのかを尋ねたところ、「体のニオイが気になる」と回答した人は77.6%、「服のニオイが気になる」と回答した人は79.0%となりました。この結果から、実際に汗をかく体とほぼ同様に、約8割の人は働き服にニオイ不安を抱えていることがわかりました。
 
 この結果について、桐村里紗氏は「発汗は体温調節のための生理現象で止めることはできない一方で、汗で服が濡れて臭うことは、不潔でだらしない印象を与えてしまいがちです。他者からの評価を重んじる日本人にとっては、『生理現象だから』と割り切れないものでしょう。重要な会議など緊張を強いられるビジネスシーンでは、交感神経が緊張して脇汗が増えやすく、ますます不安を高める要因になってしまいがちです。また、一般的に体温調節のためにかく汗・温熱性発汗は99%が水分でほぼ無臭ですが、放置することで、汗の中の栄養成分や垢をエサにして常在菌がニオイ成分を作り出します。皮膚表面は汗や汚れを拭き取れば良いですが、服は汗で蒸れやすく、垢や汚れが繊維に付着しているため、ニオイ発生源になりやすいと考えられます」と述べています。

 

■新たな不安の元? 体のニオイケアは念入りにするが“服のニオイ対策”はわずか4人に1人。
 働く人の汗のニオイ対策TOP3は、「制汗防臭剤・デオドラント剤」「ウエットタイプの専用シート」「ハンカチ」

 次に、汗のニオイ対策について聞いたところ、1位は「制汗防臭剤・デオドラント剤を使う(55.0%)」、2位は「汗ふきシートなどウエットタイプの専用シートを使う(42.3%)」、3位は「ハンカチやタオルでこまめに汗をふく(36.0%)」という結果となりました。一方で、服のニオイ対策として「衣料用の消臭スプレーを使用する」という人は、わずか4人に1人(26.3%)という結果となりました。体のニオイと同様に服のニオイも気になるという人が多い中で、具体的な対策をしている人はまだまだ少数であることがわかりました。

 

■求めているのは事後ケアではなく予防策!?
 知りたい・実践したいニオイ対策、1位は「汗をかいても服がにおわない予防方法」
 続いて、汗のニオイ対策として知りたい・実践したいことを尋ねたところ、「汗をかいても服がにおわない予防方法(51.3%)」が1位となりました。2位の「汗のニオイがついた後の服の対策方法(39.4%)」よりも、事前におわないような予防法の方が、関心が高い結果となりました。

 

■ミレニアル世代はニオイケアも合理的!?
 ニオイを予防する“先回り消臭”の利用意向が上の世代より10%高い結果に
 次に、ニオイ対策として、事前に消臭スプレーを吹きかけることで、衣類にニオイがつくことを防ぐという「先回り消臭」についての利用意向を尋ねたところ、いわゆるミレニアル世代(22~36歳)の利用意向は、ミレニアル世代以上(37歳以上)より10%も高い結果となりました。
 この結果について、桐村里紗氏は「マイナスな出来事が起きる前に予防することは、合理的な行為です。『合理性』を重視するミレニアル世代にとって、『先回り消臭』は最も合理的な選択肢と言えるのではないでしょうか。上の世代についても、予測よりは多い結果となっていますが、汗臭が気になった実体験から来る選択であると共に、最近の社会全体の合理的な思考傾向を反映していると考えられます」と述べています。

 

■自信の有無に「汗」が影響大!? “仕事中に汗をかくと自信がなくなる”がミレニアル世代は上の世代の2倍
 続けて、仕事中に汗をかいているときの気持ちについて聞いたところ、半数近くが人と接するのをためらうと回答。とくにミレニアル世代はミレニアル世代以上と比べて「自信がなくなる」と回答した人が2倍という結果となりました。この結果から、より若い世代にとって、仕事中に汗をかくことは、パフォーマンスに悪影響を与えることがわかりました。
 この結果について、桐村里紗氏は「コミュニティや仲間を重視する『共感型』のパーソナリティが多いミレニアル世代は、他者の目を気にしやすく、他者との関係性において自己価値を見出す傾向にあります。汗は見た目以上に揮発性のガスとして空間にいる他者の嗅覚に影響を与え、印象を左右するため、他者の評価が気になる世代の自信喪失要因になっていると考えられます」と述べています。

 

■働き服のニオイ不安は右肩上がり? 最も自分のニオイが気になる時間は15~16時前後
 続いて、1日の中で最も自分のニオイが気になる時間帯を尋ねたところ、15~16時前後が最も気になる時間帯であることがわかりました。働く人の1日のスケジュールと重ねあわせると、出社時に一度気になり、一旦おさまるが、お昼すぎから再度ニオイが気になり始め、15~16時前後で不安が最大化。一旦下がるが18時以降に再度ニオイ不安が上昇するということがわかりました。
 この結果について、桐村里紗氏は「1日着用している服は、汗や皮脂、垢や汚れを吸い取り、それをエサにした常在菌が繁殖していくことで、ニオイ成分が蓄積していきます。通勤や食事、労働などによる発汗の度に、ニオイ成分が増え、不安が増幅する要因になっていると考えられます」と述べています。

 

 今回の調査結果全体に対して、桐村里紗氏は以下のように語っています。

 「汗によるニオイは、揮発性の粒子であり、空間を通じて他人にも影響を与えてしまうことから、社会の中で常に人と接するビジネスパーソンにとっては、考慮すべき問題です。今回の調査では、特に嗅覚が敏感な女性ほどニオイを気にしやすいこと、ミレニアル世代は汗を気にして自信喪失しやすい傾向があることなど、汗やそれに伴うニオイがマイナス要因になりやすい世代や性差の傾向も明らかになり、仕事上での対人関係や作業効率においても無視できない結果となりました。

 また、体よりも服のニオイを気にする人が意外に多いという結果から、拭き取ることで適宜除去できる皮膚表面のニオイと違い、1日を通して着用し、ニオイ成分が蓄積しやすい仕事着のニオイ問題は、安心して仕事をする上での懸念事項になりうることが明らかになりました。その解決策としては、ニオイが発生してからの事後ケアよりも予防的なケアに興味関心がある人が多く、合理性のある結果と言えます。

 本来、発汗は体の恒常性の維持に不可欠な生理現象ですから、止めることはお勧めできませんが、一方でニオイは気になります。活き活きと働きながら健康的に汗をかき、同時に、1日を通してニオイを防ぐためには、『先回り消臭』によるアプローチが理に叶っているのではないでしょうか。」

 


●調査監修者/桐村里紗(内科医・認定産業医)

内科医・認定産業医/tenrai株式会社代表取締役医師。予防医療を「ライフスタイルデザイン」と再定義し、生活者の行動変容を促すコンテンツ開発を行う。著書に「日本人はなぜ臭いと言われるのか」(光文社)など。


【調査概要】
調査名 :    ニオイに関する調査
実施時期:    2018年8月17日~8月20日
調査手法:    インターネット調査
調査対象:     全国に住む働く20~50代男女800名(性年代別均等割付)

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業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋茅場町1-14-10
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代表者名
長谷部 佳宏
上場
東証1部
資本金
854億円
設立
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