神戸大学とフューチャー、問診用対話型AIの有効検証を全国の医学生向けに拡大
産学連携により、臨床教育の質向上と効率化、病院経営改革をDXで加速させる取組みを多数推進
国立大学法人神戸大学(学長 藤澤正人、兵庫県神戸市、以下「神戸大学」)とフューチャー株式会社(証券コード:4722、代表取締役会長兼社長 グループCEO 金丸恭文、東京都品川区、以下「フューチャー」)は、臨床教育の質向上と効率化を目的に、医学生向けにAIを活用した医療面接トレーニングアプリ(問診用対話型AI)を開発しました。第一弾として神戸大学において行った有効検証を経て、新たに2025年7月から2026年2月にかけて、全国の医学生を対象に有効検証を拡大します。
神戸大学とフューチャーは、神戸大学大学院医学研究科(医学研究科長 村上卓道、兵庫県神戸市)および神戸大学医学部附属病院(病院長 黒田良祐、兵庫県神戸市、以下「附属病院」)におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の調査研究、試行に関する共同研究契約を2023年4月に締結し、最先端のテクノロジーを活用した大学および附属病院のDXとイノベーションを推進しています。(※1)
自然言語処理技術を活用した医療面接トレーニングアプリ(問診用対話型AI)は、文部科学省の「質の高い臨床教育・研究の確保事業」において採択された事業(※2)の一環として開発し、有効検証(※3)を進めてきました。時間的・人的制約により、学習の機会が限られる「医療面接」教育において、AIが模擬患者役を担うことで、医学生は時間や場所を問わず音声対話による自習が可能となります。今後は有効検証を全国の大学へ拡大し、製品化に向けた改修を進め、教育の質の向上と教員の負荷軽減を目指します。
神戸大学とフューチャーは、臨床教育の質向上と効率化の取組みに加え、病院経営改革と附属病院の業務効率化を推進しています。
高齢化社会への対応や物価高騰をはじめとする社会課題に直面する医療業界においては、全国的に赤字病院の割合が増加(※4)しており、持続的な医療提供の実現に向けて病院経営の改革が喫緊の課題となっています。神戸大学とフューチャーは共同研究の契約締結以降、附属病院と検討を重ね、「診療の効率化」「適切な保険診療の実現」「経営基盤の安定化」など、様々なテーマにおいてデジタル技術の活用による変革に取り組んできました。また、医学部の事務の業務効率化においても、医学生の臨床実習先を調整する独自ツールを開発し、受け入れ先調整事務の総工数を6分の1に削減しました。これらの施策により、収益向上及び経営力の強化に一定の成果が表れています。
■進行中の取組み(一部抜粋)
臨床教育の質向上と効率化
・自然言語処理技術を活用した医療面接トレーニングアプリ(問診用対話型AI)の開発、有効検証
病院経営改革
・デジタル活用によるコストの可視化・最適化を推進し、経営効率化、経営力強化を加速
医学部事務の業務効率化
・医学生の臨床実習先を調整する独自ツールの開発、有効検証
神戸大学とフューチャーは、今後も質の高い医療を安定的に提供し続けるため、医療のDX化や医師の働き方改革の実現に向けてデジタル活用を推進していきます。
■医療面接トレーニングアプリ(問診用対話型AI)の利用イメージ



※1 参考プレスリリース「神戸大学とフューチャーが共同研究契約を締結」 2023 年 8 月 17 日配信
https://www.future.co.jp/press_room/PDF/PressRelease_KUHDXpropulsion_230817.pdf
※2 神戸大学 「質の高い臨床教育・研究の確保事業」 https://www.med.kobe-u.ac.jp/hqcer/program/index.html
※3参考プレスリリース「神戸大学とフューチャー、AI を活用した医療面接トレーニングアプリの開発を推進」 2024 年 12 月 10 日配信
https://www.future.co.jp/press_room/PDF/PressRelease_MedicalEducation_241210.pdf
※4 日本病院会「2024年度診療報酬改定後の病院経営状況」
■フューチャー株式会社について
フューチャーはコンサルティングファームとして、ITによるイノベーションで医療課題の解決に取り組む専門チーム「Healthcare Innovation Group」を中心に、医療分野のデジタル化を推進しています。
https://www.future.co.jp/architect/our_service/solution/#healthcare01
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