ヒロアカ“令和の浮世絵”はいかにして生まれたか?アニメ『僕のヒーローアカデミア』×京都の老舗工房の浮世絵木版画、制作ストーリー公開
アニメ「ヒロアカ」の世界を浮世絵に落とし込んだ京都の老舗木版画工房。作品を作り上げた職人の伝統技術と拘りを紐解く
株式会社HIKEが展開する、日本のものづくりと物語を掛け合わせるブランド「CRAFTALE(クラフテイル)」は、販売中のアニメ『僕のヒーローアカデミア』浮世絵木版画について、制作を担った京都の木版画工房「竹笹堂」の職人インタビューを公式サイトにて公開しています。
今回の作品は、明治24年(1891年)創業、今年で135年を迎える竹中木版 竹笹堂の5代目摺師・竹中健司氏(全体監修・摺師)と、絵師・彫師の野嶋一生氏によって、約2年の歳月をかけて制作されました。アニメの絵をそのまま版画に写したものではなく、江戸から続く浮世絵の技法と考え方に則って、一から描き起こされた作品です。
3枚のアートピースが完成するまでには、キャラクターのポージングから線の描き方、背景に色彩まで、数々の試行錯誤がありました。原作であるアニメの世界観を踏襲した上で浮世絵という文化にいかに落とし込むか。アニメと浮世絵、異なるものづくりの現場にいながら第一線を更新し続ける担い手たちが、今回の制作過程でどのように“対話”を繰り広げ、各々のキャラクターの人格を一枚の浮世絵に表現したのかーー。ここではその一端をご紹介します。

※インタビュー全文および記録動画は、公式サイトにてご覧いただけます。
▶職人インタビュー全文:https://craftale.jp/blogs/interview/heroaca
ヒロアカを描くことは“令和の浮世絵”そのものである
浮世絵木版画は、かつてその時代の文化や人々の熱狂を記録し、後世へと残すための「メディア」でした。江戸の人々が熱狂した「武者絵」は、現代における「少年漫画」のような存在であったと言えます。お茶屋の女の子や歌舞伎役者、憧れの存在を木版画にしたブロマイドのようなもの=浮世絵。そうした流れから生まれた『北斎漫画』(※)を手本にして漫画は多様に発展。その流れはアニメにまで受け継がれます。
今回のコラボレーションを行った京都の老舗木版画工房「竹笹堂」の摺師、竹中健司氏は浮世絵という文化からみた今回のヒロアカコラボについて、「アニメも漫画も浮世絵からずっと続いてるものなんです。今回は、描く対象が歌舞伎役者とかじゃなくて、世界中みんなが憧れるヒロアカだった。それを木版画にしたっていうことになるんで、まさに同じ浮世絵の流れです」と話します。
※『北斎漫画』は江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎が絵手本(絵を習う人のためのスケッチ集のようなもの)として刊行した画集。
キャラクターそれぞれの“個性”を浮世絵の手法で表現
今回の3枚の作品は、最終決戦をイメージして描かれたもの。緑谷出久・爆豪勝己・轟焦凍、それぞれの絵を3枚並べたときに繋がるように作られています。ポージングは竹中氏自らがとって、絵師の野嶋一生氏が描く、という形で決めていきました。
「アニメを見て、この子らの戦い方を覚えて、タイプ別に考えていきました。デクくんやったら、いろんな“個性”を継承しているので、アルティメット系の形。色々合体してる総合格闘技みたいな感じで、アクロバティックでもあるし、伝統的でもある。轟くんはそば好きだったり日本の和の感じがある。なので、伝統的な空手の形に。爆豪くんはアクロバティックなんで、スノーボードで空中を飛んでる感じのイメージで作ってあります。僕が武道やスノーボードをしているので、その感覚でモデルとしてポーズをとり、最終的な形を決めていきました」
(全体監修・摺師 竹中健司氏)
また、キャラクターの背後に描かれた背景の絵には、購入者が作品を手にした後の楽しみを考えた仕掛けがさりげなく施されています。「爆豪が好きな人は爆豪を真ん中に置けるように、デクが好きな人はデクを真ん中に置けるように。どこにどう置いてもいいように考えて、幾何学のデザインで作りました。それぞれ、少しずつキャラクターのイメージに合わせて形状を変えて表現しています」と竹中氏。

緑谷出久
様々な技を身につけた緑谷出久は、総合格闘技をイメージしたアルティメット系のポージングに。また、緑谷出久の強い正義感やアクロバティックな動きをイメージしてデザインされています。

詳細・購入ページ
https://craftale.jp/products/myheroacademia-ukiyoe-midoriyaizuku
爆豪勝己
爆豪勝己は、爆破という彼の“個性”からアクロバティックな動きをイメージし、スノーボードで空中を舞うようなポージングで描いています。また、爆豪勝己の負けず嫌いで向上心の強い性格を、背景の縦に伸びるスクエアモチーフで表現しています。

詳細・購入ページ
https://craftale.jp/products/myheroacademia-ukiyoe-bakugoukatsuki
轟焦凍
半冷半燃の“個性”をもつ轟焦凍は、蕎麦好きであることから和のイメージを膨らませ、伝統 空手の 型を参考に描いています。また背景は、轟焦凍の寡黙で冷静な性格から、整然としたモチーフでデザインしています。

詳細・購入ページ
https://craftale.jp/products/myheroacademia-ukiyoe-todorokishoto
「浮世絵」として描くにあたって意識したこと
元々のアニメを踏襲しながら、浮世絵という全く異なる画風やセオリーに落とし込む。線一つとっても、緻密に考え抜かれた絶妙な塩梅で仕上げられています。
「3人の顔を浮世絵の特徴を持った感じで描くために、線や色は工夫していますね。この黒い輪郭線があるんですけども、これは浮世絵っぽいというか、今の描き方ではない線の感じなんですね。太なったり細かったりしてる。カクカクしてたりとか、ストレートじゃないんですよね。昔は筆で描くんで。筆は細いところ、太いところと強弱を持っている。その力の加減を見せるっていうのができる。綿々と続いた日本の技やから、この線が出る」
(全体監修・摺師 竹中健司氏)
また、作品の画面上部に見られるような繊細なカラーグラデーションも浮世絵ならでは。光に透かせばその高い技術力がなせるフラットな表現に息をのみます。これも本作品の見所の一つです。
「このぼかしも、木版画独特ですよね。(…中略…)僕が江戸時代の浮世絵木版画らしい色を少し考えつつ、この3人のカラーイメージを持って現代に合わせた色に仕上げていきました。」
(全体監修・摺師 竹中健司氏)
アニメへのリスペクトを込めて新たなアートピースに昇華
摺師を務めた竹中健司氏と、絵師・彫師を務めた野嶋一生氏。今回の制作にあたって、アニメを深く読み解くことで挑みました。その制作過程では、直接ではなくとも作り手同士のセッションがありました。
「今回の僕の絵はアニメを写しているわけではなくて、自分で描いてるんですけど、どのように描いても“彼ら”になる。こういう風な表情だろうとか、こういう風なものをつけているであろうっていう。どういう風に描いてもこのキャラクターになるっていうのは、原作の漫画の先生であったりアニメの作家、監督さんとか、キャラクターを作ってはる方々の描き方っていうのはすごいもんなんやなっていうのを改めて思いました。僕はそれを線で起こすときに、自分で引いてる線っていうのが、描かはったキャラクターからかけ離れてないかを考えてたし、圧倒的な人気のあるキャラクターにアプローチするっていうのは面白いことだなと思いました。(…中略…)今回、僕らに依頼された担当の方が話された内容も聞きながら作ってますので、いろんな人のエネルギーから出てきているもの。なので、より作ってて愛おしいなっていうのがありますね」
(絵師・彫師 野嶋一生氏)
インタビュー全文を公式サイトにて公開中
本リリースでご紹介したのは、制作背景のごく一部です。公式サイトでは、竹中健司氏・野嶋一生氏へのインタビュー全文やインタビュー動画を公開しています。
▶職人インタビュー全文:https://craftale.jp/blogs/interview/heroaca
インタビューでは、その他、下記のような話が語られています。
◼︎“そば一杯”という値段が浮世絵の大胆な構図を生んだ
◼︎なぜ木版画は、京都に多く残るのか
◼︎「見当違い」という言葉の語源は、木版画の道具にある
◼︎職人が職人であり続けるために必要なものは「ありすぎないこと」
▶作品ページ:https://craftale.jp/
制作者プロフィール
竹中健司(たけなか けんじ)/竹中木版 竹笹堂 5代目摺師・木版画家 1891年創業、竹中木版五代目摺師。有限会社竹笹堂代表取締役。木版印刷技術を駆使した作品はボストン美術館をはじめ海外の著名な美術館に所蔵される。2013年、内田喜基氏との共作が世界三大広告賞「ONE SHOW DESIGN(米)」BRONZE PENCIL賞などを受賞。共著書に『木版画 伝統技法とその意匠』(誠文堂新光社/2021年)ほか。
野嶋一生(のじま かずき)/絵師・彫師 有限会社竹笹堂の彫師、木版画作家。京都木版画工芸組合副理事長。黄綬褒章を受章した菊田流を継ぐ彫師・藤澤洋氏に師事。浮世絵復刻からグラフィック作品、仏画や護符の修復・新調彫りまで幅広く手がける。絵師としてゲームやアニメキャラクターの木版画用描き下ろしも得意とする。
CRAFTALEについて

CRAFTALEは、日本のものづくりと物語を掛け合わせ、新たな価値を創造するプロジェクトです。長い歴史の中で育まれてきた日本独自の"わざ"や"もの"を、単に保存するのではなく、現代のアニメ・漫画・ゲーム作品等と融合させることで、その魅力を次の世代、そして世界へとつないでいくことを目指しています。今後も全国各地のものづくり産地との連携を進めてまいります。
公式Instagram:https://www.instagram.com/craftale_pr/
公式YouTube:https://www.youtube.com/@CRAFTALE_YOUTUBE
商品概要
・商品名: アニメ『僕のヒーローアカデミア』浮世絵木版画
・ラインナップ: 緑谷出久、爆豪勝己、轟焦凍(全3種)
・価格: 各55,000円(税込・額装付き・証明書付き)
・販売開始: 2026年7月31日※予定数に達し次第終了
・販売方法: 公式webサイトおよび一部店舗にて販売
・販売ページ:https://craftale.jp/collections/ukiyoe
・制作: 竹笹堂(京都)
・企画・発売: CRAFTALE(株式会社HIKE)
・権利表記:©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
今後の発信について
本作は、工房への依頼から完成まで約2年を要しました。その間、「CRAFTALE」プロジェクトの企画側が何を考え、どのように職人と向き合ってきたのか。今後、企画担当者の視点から開発背景をお伝えする記事を公開予定です。プレスリリースおよび各種SNSでの続報をお待ちください。
【関連プレスリリース】
▼2026年7月15日配信
【ヒロアカ×浮世絵木版画】日本のものづくりを次世代へ繋ぐ新ブランド「CRAFTALE」始動!第1弾はアニメ『僕のヒーローアカデミア』×京都の老舗工房の浮世絵木版画、7月31日(金)より販売開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000783.000051825.html
株式会社HIKEについて

会社名:株式会社HIKE
所在地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿3丁目2-4 JRE西新宿テラス3階・4階
設立:2018年3月14日
代表者:代表取締役 三上 政高
事業内容:アニメーション / ライブエンタテイメント / マーチャンダイジング / ライツマネジメント / ゲームデベロップメント / コンテンツマーケティング・プロモーション / クリエイティブプロダクション(2D/3Dアニメーション、デザイン、書籍・マンガ編集、映像制作、グラフィック制作、ライブ・イベント制作、WEB制作) / AX・DX ソリューション / グローバルHR
公式サイト:https://hike.inc/
【情報の掲載及び画像掲載の際は、下記のコピーライトの表示をお願いいたします】
©HIKE Inc.
©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
※本掲載内容は予告なく変更する場合がございます。
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