<全国47都道府県・約5,000人対象/親の健康・冬の備えに関する子世代の意識・対話実態調査>離れて暮らす親の「冬の感染症」が心配 65.2%そのうち78.0%は、親と予防接種の話をしたことがない

~週1回以上、親と健康の話をしている人でも、予防接種を話題にしたのは28.4%~ 〜インフルエンザと新型コロナ、両方の定期接種の公費助成について「親が対象か」まで知る人は20.9%~

オリコン株式会社

 株式会社oricon MEは、別居している60歳以上の親がいる全国47都道府県の40〜59歳の男女4,985人を対象に「親の健康・冬の備えに関する子世代の意識・対話実態調査」を実施しました。

 「親の健康のために何かしたい」と答えた人は79.0%。一方、具体的に何をすればよいかを明確にイメージできていない人は67.3%で、親が体調を崩したことを今までに「あとから」知った経験がある人は77.9%にのぼりました。気にかけてはいても、離れて暮らす親の状態は見えにくいままです。

 この見えにくさは、冬の備えにも及んでいました。インフルエンザや新型コロナウイルスなど冬の感染症に親がかかることが「気になる」と答えた人は65.2%。しかし、その人たちのうち78.0%は、親と予防接種について話したことがありませんでした。連絡を頻繁に取り合っている層でも同様で、週に1回以上、親と健康の話をしている人でも、予防接種を話題にしたことがある人は28.4%にとどまります。

 高齢者を対象とした予防接種の定期接種は、例年、秋から冬にかけて各自治体で実施されます。9月24日から30日は、厚生労働省が定める「結核・呼吸器感染症予防週間」*にあたります。

*結核・呼吸器感染症予防週間|政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/data_room/calendar/202609/event-4488.html

【調査結果の主なポイント】

●親の健康のために「何かしたい」79.0%。一方、具体策をイメージできていない67.3%、親の不調を今までに「あとから」知った経験がある77.9%。

●冬の感染症への親の罹患が「気になる」65.2%。うち78.0%は、親と予防接種の話をしたことがない。週1回以上、親と健康の話をする人でも、予防接種を話題にしたのは28.4%。

●季節性インフルエンザと新型コロナの定期接種の公費助成制度について「親が公費助成の対象か」まで知る人は20.9%。自治体からの通知を親と確認したことがない人は76.8%。

●一方、心配している人の91.2%が「今のうちに把握しておきたい」、63.9%が「専門家が確認ポイントを示したら親と話したい」と回答。

※各割合は、各設問の選択肢を必要に応じて合算して算出しています。構成比は四捨五入のため合計が100%にならない場合があります。

  

【専門家より】

「季節性インフルエンザと新型コロナは別の感染症で、ワクチンもそれぞれ異なります。一方を受けたから、もう一方は考えなくてよい、ということにはなりません。それぞれについて、受けるかどうかをご検討ください。ただし、接種の可否や効果、副反応については一人ひとり状況が異なりますので、まずはかかりつけの医師にご相談ください」

感染症専門医 関 雅文 先生(埼玉医科大学国際医療センター 感染症科・感染制御科 教授)

※予防接種の医学的な有効性や必要性を示すものではありません。

■ 「何かしたい」79.0% ─ しかし、具体策は見えていない

 「親の健康のために何かしたい」という気持ちが「強くある」「ややある」と答えた人は79.0%。一方「親の健康のために具体的に何をすればよいか」を「あまりイメージできていない」「まったくイメージできていない」と答えた人は67.3%でした。

 親が体調を崩したことを「あとから」知った経験が今までに「何度もある」「1~2回ある」と答えた人は77.9%(直近1年以内では47.6%)。また、44.7%は「何を、どのように聞けばよいか分からない」ため、具体的な話に踏み込めないと感じています。親の健康について「もっと早く知っておけばよかった」と後悔・反省したことがある人も41.9%にのぼりました。

  

「通院していたことを知らなかったことがあり、緊急で入院した時初めて知った」(58歳・富山県)

「こちらが多忙を理由に連絡を取らなかった間に、通院が必要な症状になっていた」(52歳・岐阜県)

  ※回答者の声は、親の健康について「もっと早く知っておけばよかった」と後悔・反省した内容を尋ねた自由回答(Q16-2)からの抜粋です。回答者個人の経験・認識であり、調査対象全体を代表するものではありません。読みやすさのため句読点等を一部調整しています。

■ 冬の感染症が心配 65.2% ─ しかし、親と予防接種の話をしたのは17.1%

 冬の感染症に親がかかることについて「とても気になる」「やや気になる」と答えた人は65.2%でした。

 一方、これまでに親と話したことがある「具体的な健康の話」を聞くと、「持病や通院の状況」54.9%、「かかりつけ医・通院先」26.9%、「日常的に飲んでいる薬」23.8%、「健康診断の結果」18.8%と続き、「インフルエンザ・新型コロナなどの予防接種」は17.1%にとどまりました。

 感染症が気になると答えた3,252人に限ってみても、78.0%が親と予防接種の話をしたことがなく、59.3%が親の直近1年の予防接種状況を把握していませんでした。

【図1】冬の感染症が「気になる」65.2%と、「気になる」人(n=3,252)に占める確認できていない人の割合

※参考:Q11で「気になる」以外(あまり気にならない/まったく気にならない/わからない・どちらともいえない)と答えた1,733人では、92.3%が親と予防接種の話をしたことがありませんでした。関心がある層のほうが話題にしている割合は高いものの、いずれの層でも大半は話しておらず、予防接種は家族の会話に上がりにくいテーマといえます。

「予防接種の対象かどうか」(58歳・和歌山県)

    

「補助がある検診や予防接種」(59歳・宮城県)

  ■ よく話していても、予防接種は話題になっていない

 離れて暮らす親と健康や体調について「月に1回以上」話す人は52.6%と半数を超えました。話す頻度が高い層ほど予防接種を話題にしている割合も高くなりますが、最も頻繁な「週に1回以上」の層でも28.4%にとどまり、71.6%は話題にしていませんでした。

 「月に1回以上」話す2,623人でみても、親の直近1年の予防接種状況を把握している人は49.8%、自治体からの公費助成の通知を親と確認したことがある人は33.1%でした。

【図2】親と健康の話をする頻度別/親と予防接種の話をしたことがある割合(n=4,985)

※本調査は同一時点の調査であり、話す頻度と予防接種の話題化との間の因果関係を示すものではありません。

■ 公費助成は、両方とも「親が対象か」まで知る人が20.9%、通知の未確認は76.8%

 親の居住自治体における高齢者等を対象とした予防接種の公費負担・助成制度について「制度があり、親が対象かどうかまで知っている」と答えた人は、季節性インフルエンザ28.3%、新型コロナ23.6%、成人用肺炎球菌14.8%でした。なお、新型コロナの定期接種は2024年度に始まった比較的新しい制度であり、季節性インフルエンザと比べて認知が進んでいない可能性があります。

 季節性インフルエンザと新型コロナの定期接種の公費助成について「親が対象かどうかまで知っている」人は20.9%。いずれについても対象かどうかを知らない人は69.1%にのぼりました。本調査で回答対象となった親は98.7%が65歳以上(うち80歳以上が46.9%)で、年齢の面では大半が定期接種の対象に該当します。

 自治体から届く健康関連やワクチンなどの公費助成の通知を親と「確認したことがない」人は76.8%。感染症が気になると答えた層でも72.4%が未確認でした。

【図3】親の居住自治体における予防接種の公費負担・助成制度の認知(n=4,985)

※高齢者を対象とした季節性インフルエンザおよび新型コロナの定期接種は、いずれも「65歳以上の方」と「60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に一定の障害がある方」が対象とされています。実施期間・自己負担額は自治体によって異なり、年度ごとに変わる場合があります。詳細はお住まいの自治体の案内をご確認ください。

■ 「心配」と「確認」の組み合わせは、地域によって異なる

 47都道府県それぞれ約100人ずつの回答を集計したところ、「心配」と「確認」の組み合わせには地域による違いがみられました。

 沖縄県(n=101)では、冬の感染症への親の罹患が気になる人が77.2%と全国(65.2%)を12.0ポイント上回る一方、親の直近1年の予防接種状況を把握している人は21.8%と全国(33.8%)を12.0ポイント下回りました。

 東京都(n=106)では、親と健康について月1回以上話す人が39.6%と全国(52.6%)を13.0ポイント下回り、自治体からの公費助成の通知を親と確認したことがある人は11.3%(全国23.2%)でした。

【図4】全国・沖縄県・東京都の比較

※各都道府県の回答者数は101~111人で、95%信頼区間は概ね±9~10ポイントです(例:沖縄県の77.2%は68.1~84.3%、東京都の39.6%は30.8~49.1%)。多重比較の補正は行っていません。順位づけを行うものではなく、県民性を示すものでもありません。本調査の回答者における傾向としてお読みください。47都道府県すべての集計値は別紙をご参照ください。「全国」の数値は47都道府県の回答を単純に合算したもので、人口構成比によるウェイトバックは行っていません。

■ 「きっかけ」があれば動ける ─ 91.2%が「今のうちに把握しておきたい」

 一方で、行動の意欲は低くありませんでした。今後「知らなかった」ことで後悔しないよう、持病・服薬・通院・予防接種などの情報を「今のうちに把握しておきたい」と答えた人は全体で75.3%、感染症が気になる層では91.2%にのぼりました。

 また、「親の健康について、家族で確認すべきポイント」が「専門家から具体的に示されたら親と話してみたい」と答えた人は全体で50.7%、感染症が気になる層では63.9%でした。関心がないのではなく、「何を確認すればよいか」が示されていないことが、行動につながっていない可能性があります。

【図5】把握・対話の意向(感染症が気になる層 n=3,252/全体 n=4,985)

「離れて暮らしているので、怪我も感染症も後で知ることが多いから」(41歳・福井県)

    

「何かあった時にすぐに行けない所にお互い住んでいるから、親の健康状態は把握しておきたいと思っている」(49歳・沖縄県)

  ※回答者の声は、親の健康について「もっと早く知っておけばよかった」と後悔・反省した内容を尋ねた自由回答(Q16-2)からの抜粋です。回答者個人の経験・認識であり、調査対象全体を代表するものではありません。読みやすさのため句読点等を一部調整しています。

■ 専門家コメント

感染症専門医 関 雅文 先生(埼玉医科大学国際医療センター 感染症科・感染制御科 教授)

 秋から冬は、高齢の方にとって呼吸器の感染症にかかりやすく、また重症化しやすい季節です。基礎疾患がある方では、感染をきっかけにもともとの病気が悪化することもあります。

 まず知っていただきたいのは、季節性インフルエンザと新型コロナは別の感染症であり、ワクチンもそれぞれ異なるということです。一方を受けたから、もう一方は考えなくてよい、ということにはなりません。それぞれについて、受けるかどうかをご検討ください。ただし、接種の可否や期待できる効果、副反応の起こりやすさは、持病や服用中の薬、体調によって一人ひとり異なります。ご本人が納得して決められるよう、かかりつけの医師に相談してください。

 今回の調査で目を引くのは、心配していないから確認していない、というだけではないという点です。感染症が気になると答えた方でも、8割近くが親御さんと予防接種の話をしていませんでした。心配と確認の間に、はっきりとした隔たりがあります。

 ご家族にお勧めしたいのは、秋のうちに、親御さんの基礎疾患・服用中の薬・かかりつけ医・直近の予防接種の状況を一度確認しておくことです。あわせて、自治体から届く案内で、公費負担・助成の対象になっているかを親子で確認しておくとよいでしょう。9月24日から30日の「結核・呼吸器感染症予防週間」は、そのきっかけとして使いやすい時期です。

  ※本調査が明らかにしたのは、子世代の意識・対話・把握・制度認知の実態です。予防接種の医学的な有効性や必要性を示すものではありません。接種の可否・要否については、必ずかかりつけ医または自治体の窓口にご確認ください。

■ この秋、家族で確認しておきたい5つのこと

 

 ポイント

本調査で把握・確認していた人の割合

 治療中の持病・病名

 61.6%

 かかりつけ医・通院先

 58.6%

 日常的に服用している薬

 37.6%

 直近1年の予防接種状況(季節性インフルエンザ・新型コロナそれぞれ)

 33.8%

 自治体から届く公費助成の案内(親と一緒に確認)

 23.2%

※上記は調査結果から整理した編集上の確認ポイントであり、医療上の個別の助言を示すものではありません。

■ 調査概要

調査名

調査名

親の健康・冬の備えに関する子世代の意識・対話実態調査

調査期間

2026年8月18日(火)~8月21日(金)

調査地域

47都道府県

調査対象

40~59歳の男女で、別居している60歳以上の親がいる方

回答対象

別居している60歳以上の親のうち、回答者が最も健康を気にかけている1名

調査手法

インターネット調査

有効回答数

4,985人(各都道府県101~111人)

割付

47都道府県ごとにおおむね同数となるよう割付

調査企画

株式会社oricon ME

調査実施

株式会社oricon ME(自社調査)

※本調査では、「別居」を「同じ市町村外に居住する」と定義しています。

※回答対象となった親は、母親76.3%、父親23.7%で、98.7%が65歳以上(うち80歳以上46.9%)でした。

※本調査は、47都道府県ごとにおおむね同数の回答を集めています。全体値は47都道府県の回答を単純合算したもので、人口構成比によるウェイトバックは行っていません。そのため、日本の40~59歳人口の構成比を反映した推計値ではありません。

※構成比は四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

※複数の回答選択肢を合算して示している割合については、本文・図表に合算対象となる選択肢を記載しています。

※本リリースに掲載している回答者の声は、自由回答から一部を抜粋したものです。回答者個人の経験・認識であり、調査対象全体を代表するものではありません。掲載にあたり、趣旨を変えない範囲で句読点等を一部調整しています。

※本調査は、子世代の親の健康に関する意識、対話経験、健康情報の把握状況、制度認知および今後の意向を調査したものです。予防接種の医学的有効性、安全性、必要性または個人の接種適否を検証したものではありません。

※本調査結果を引用・転載する際は、「oricon ME調べ」と出典を明記してください。

株式会社oricon ME

【本リリースに関するお問い合わせ】

調査/広報事務局:株式会社oricon ME ON事業本部M&P部 03-6447-0570

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1999年10月