大好評シリーズ最新作『マルクス・ガブリエル 日本社会への問い 欲望の時代を哲学するⅢ』が発売
「ネステッド・クライシス」の時代を生きる日本人へ!
「新実在論」を掲げ世界を飛び回ってきた現代の天才哲学者は、すでに「知日派」となっていた。彼の眼には、今の日本が「1990年代で足踏みしている」ように映るという。Nintendo SWITCHが大好きな若者らしい感性も持ち合わせた、彼ならではの言葉だ。
現代は、気候変動も絡んだ「複合的な危機」(ネステッド・クライシス)の時代だともいう。いまの東京の開発がよく表しているような、「これまでの改良で十分だ」という〝保守主義〞では皆、先が見いだせないはずだ。
ではどうするのか? ガブリエルは持ち前の鋭い感性を生かし、文明の主導権が転換する兆候と時間感覚の変化を指摘する。そして、近代化で日本を含む世界から失われた〝存在〞というものがあり、それを取り戻すべきであると言う。
さらに、NHK番組「欲望の時代の哲学 Ⅲ」でも印象的だった「cut」という多義的な言葉で日本の特質を表現して、これが諸刃の剣であることを強調しながらも、それをうまく生かした「倫理資本主義」への道筋があることを示す!
マルクス・ガブリエル
1980年生れの哲学者。史上最年少の29歳でドイツのボン大学教授に就任する。シェリング研究をはじめ、古代哲学からハイデガーなど現代哲学に至る広い分野で著作を発表している。とくに「新実在論(新しい実在論)」を提唱して世界的に注目された。日本語訳のある著作に、『世界はなぜ存在しないのか』『「私」は脳ではない』(以上、講談社選書メチエ)、『新実存主義』(岩波新書)、『アートの力』(堀之内出版)など。
【マルクス・ガブリエル 日本社会への問い 欲望の時代を哲学する Ⅲ 目次】
はじめに 認識と思考の冒険へ(丸山俊一)
Ⅰ部 近代のニヒリズムが終わる時
第1章 「入れ子構造の危機」の時代
第2章 1990年代で足踏みする日本
Ⅱ部 人間だけが自らの存在の意味を問う
第3章 今、より良き社会は可能か
第4章 失われた「存在」を求めて
エピローグ 自分の価値を自分で信じる生き方を――若き日本人たちへのメッセージ
おわりに 「存在」と「カット」の共存への道(丸山俊一)
【著者】
丸山俊一(まるやま・しゅんいち)
1962年生まれ。慶應義塾大学卒業後、NHK入局。
「欲望の資本主義」「世界サブカルチャー史」ほか、独自の視点で時代を斬る異色の教養番組を企画・制作統括。現在、NHKエンタープライズ・エグゼクティブ・プロデューサー。著書『結論は出さなくていい』『14歳からの個人主義』など、制作班との共著に『欲望の民主主義』『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』『同 Ⅱ』『AI以後』『欲望の資本主義』1~ 5『世界サブカルチャー史』など。東京藝術大学客員教授を兼務。
商品情報
書名:『NHK出版新書712 マルクス・ガブリエル 日本社会への問い 欲望の時代を哲学するⅢ』
著者:丸山俊一 NHK「欲望の時代の哲学」制作班
出版社:NHK出版
発売日:2023年12月11日
定価:968円(税込)
判型:新書判並製
ページ数:208ページ
ISBN:978-4-14-088712-7
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000887122023.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140887125/
▼シリーズ既刊
書名:『NHK出版新書569 マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』
著者:丸山俊一 NHK「欲望の時代の哲学」制作班
出版社:NHK出版
発売日:2018年12月11日
定価:902円(税込)
判型:新書判並製
ページ数:240ページ
ISBN:978-4-14-088569-7
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885692018.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140885696/
書名:『NHK出版新書620 マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学するⅡ 自由と闘争のパラドックスを越えて』
著者:丸山俊一 NHK「欲望の時代の哲学」制作班
出版社:NHK出版
発売日:2020年4月10日
定価:880円(税込)
判型:新書判並製
ページ数:224ページ
ISBN:978-4-14-088620-5
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886202020.html
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