シリア:包囲下の子ども50万人、「終わらない悪夢」にユニセフ代表、強く非難【報道参考資料】
支援届かず、遊び場や学校、病院は地下に
※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
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【2016年11月27日 ニューヨーク/アンマン(ヨルダン)/ダマスカス(シリア)発】
シリア全土で暴力が激化しており、包囲下に暮らす子どもの数はこの1年以内で倍増しました。現在、シリア全土には、包囲され、ほぼ完全に人道支援や基礎サービスから切り離された地域が16カ所あり、そこで暮らす子どもは50万人近くにのぼります。
「シリアの数百万人の人々にとって、特に包囲された地域に暮らす数十万人もの子どもたちにとって、生きることは終わらない悪夢と化しています。子どもたちは殺され、負傷し、恐怖のあまり学校にいくことや遊ぶこともできなくなり、僅かな食糧とほぼ底をついている医薬品でかろうじて生きながらえている状態です」とユニセフ(国際連合児童基金)事務局長アンソニー・レークは述べました。「これは子どもたちが生きるべき状態ではありません。あまりに大勢が犠牲になっています」
この2年近くにわたってほとんど人道支援物資が届いていないコミュニティもあります。アレッポ東部だけでも、10万人の子どもたちが包囲された地域で暮らしていると、ユニセフは推定しています。
安全な場所がないため、地下に設けられた遊び場や学校、病院で、子どもたちは遊び、学び、必要なときには医療ケアを受けます。
ある包囲された地域では、いくつかのボランティア・グループが共同して、いくつもの地下室を繋げて公園を作りました。毎日、平均200人の子どもたちがこの公園を訪れます。また、別の包囲された地域では、地下に設けられた学校で250人の女の子が学習を続けることができています。
紛争開始から約6年が経過し、ユニセフは改めて、すべての紛争当事者に対して、シリア全土の包囲を解除し、シリア全土へ即時に無条件かつ継続的に人道支援物資を届けることを認め、支援するよう求めます。
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