アルコールチェックなど9つの業務を行う、企業の「安全運転管理者」の実態を調査
~昨年4月に義務化されたアルコールチェックの実施率は、約半数に留まる!~
2023年6月15日
報 道 資 料パイオニアは、企業で車両管理もしくは安全運転管理業務を担当する方150名を対象に、安全運転管理者業務の取り組み状況や課題に関するアンケート調査を実施しました。
事業活動において自動車を活用する使用者(事業主)には、従業員が交通事故を起こさないように安全運転を遵守させる社会的責任があり、そのために果たすべき義務が道路交通法で定められています※1。また、日常的に交通事故防止処置を講ずるために、事業主に代わる安全運転管理者の選任が義務付けられています※2。
その中で、安全運転管理者に義務付けられている9つの業務※3が認知・遂行されていないことに加え、酒気帯び確認・記録(アルコールチェック)業務の追加など安全運転管理者の業務負荷が増大している状況も指摘されています。
本調査においても、昨年4月に義務化された白ナンバー車両使用事業者のアルコールチェックの実施率が55.8%に留まっており、その他の義務化されている管理業務については半数を大きく下回る結果となりました。併せて、「日々の書類作成・管理を伴う業務が大きな負担になっている」「情報管理がアナログな手法で行われている」ことがわかり、それらの要因が安全運転管理者の負荷増大および管理業務遂行の妨げになっていると推測されます。その一方で、それらの課題解決に向けて、多くの企業が管理業務の効率化につながるDX・ITツール、車両管理システムの導入を検討するなど、各企業の改善意識は高いことがわかりました。
※1 道路交通法第74条、第74条の2
※2 乗車定員が11人以上の自動車が1台以上ある、または、その他の自動車が5台以上ある企業(道路交通法施行規則第9条の8)
※3 「運転者の適性の把握」「運行計画の作成」「交代運転者の配置」「異常気象時の措置」「点呼・日常点検」「運転日誌の備付け」「安全運転指導」「酒気帯び有無の確認」「酒気帯び確認内容の記録」(道路交通法第74条の3第2項・第3項、道路交通法施行規則第9条の10)
<調査概要>
調査名称 | 社有車の管理業務に関する調査 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | 150名 |
調査対象 | 社有車を5台以上所有する白ナンバー事業者で、車両運用管理を担当した経験がある方 |
調査期間 |
2023年2月16日(スクリーニング) 2023年2月21日~2023年2月22日(本調査) |
※本調査データの引用・転載時には必ず当社クレジット表記「パイオニア株式会社」をご記載ください。
<調査結果サマリー>
■ 負担になっている業務の上位に「運転日誌の作成・管理」と「アルコールチェック」。
日々の書類作成・管理を伴う業務が大きな負担に。
■ 情報管理に「紙の書類」や「Excel」「Word」などを使用する企業が6~7割を占める。
中には「未作成」と回答した企業も。
■ 業務改善の意識は高く、車両管理システム等を3年以内に導入すると回答した企業が
6割以上を占める。
<調査結果詳細>
① 直近1年間で社有車に関して会社として意識が高まったと感じる項目は?
「運転者への法令遵守徹底意識」が47.3%と最多。次いで「車両管理・安全運転管理業務の強化意識」が44.0%と、企業として車両管理業務の徹底・見直し意識が高まっている様子が伺えます。
② 実際に行っている/負担に感じる安全運転管理業務は?
実際に行っている安全運転管理業務について質問すると、2022年4月に施行された道路交通法の改正に伴い、「アルコールチェック」の実施率が最も高かったものの、55.8%と全体の約半数に留まっていることがわかりました。さらに、実際に行っている業務と負担に感じる業務についての回答を比べると、「運行計画の作成(ルート作成・人員配置)」や「ドライバーとの連絡・指示」といった自動化しづらい業務が負担となりやすいことがわかりました。
③ 安全運転管理業務を行う上で課題に感じることは?
業務を行う上での課題は、「情報管理がアナログなので記録や確認が手間」「各種データの管理方法がバラバラで突合が手間」「ドライバーから集める書類に提出・記入漏れがある」といった情報の収集・記録・管理に関する内容が上位となりました。車両運行に関する書類を作成・管理する業務が、安全運転管理者の大きな負担となっていることがわかります。また、車両管理台帳と運転日誌、運転者台帳と運行計画など、別々の書類を突き合わせる際に各種データの管理方法が揃っていないことも、業務を非効率にする要因となっているようです。安全運転管理業務の運用・管理を徹底するために、データ管理の効率化・業務工数の削減・運用の仕組み化が求められています。
■データ管理に使用しているツール
情報管理に使用しているツールについては、いずれの項目でも「紙の書類」ないし「Excel」「Word」という回答が6〜7割を占めました。
④ 管理者向けシステムの導入・改善の予定は?
今後の意向については、「管理者向けシステムの導入・改善」に取り組む予定が78.0%、「運転者向けシステムの導入・改善」に取り組む予定が80.0%と、システム導入に対する関心の高さが伺えます。管理者向けシステム・運転者向けシステム共に「3年以内に導入予定」という回答が60%以上を占めており、中でも車両を51〜300台規模で保有している企業では「今後1年以内にシステム導入予定」の割合が高く、中規模〜大規模の企業を中心に今後ますます車両管理システム等の導入が進むと考えられます。
◇調査結果の詳細はこちら :
https://mobility-service.pioneer.jp/campaign/anzen-unten-kanrisha-report/?ad=pr
詳細資料には、各調査項目の社有車保有台数規模別データも掲載しています。
◇パイオニアは、車両管理、安全運転管理業務を省力化するクラウド型の運行管理サービス
「ビークルアシスト」を提供しています。
【クラウド型運行管理サービス「ビークルアシスト」】
通信型ドライブレコーダーとカーナビゲーションを対応端末にラインアップした1,000社以上への導入実績があるクラウド型運行管理サービス。車両の動態管理や危険運転の通知・分析、安全運転指導の自動化、運行コース・日報・業務レポートの自動作成など、高度な運行管理・支援と業務効率化をシンプルな運用で実現します。オプションサービスとして、さまざまなアルコール検知器に対応し、アルコールチェックを含めた車両管理業務全般を効率化する「スリーゼロforビークルアシスト」も提供しています。
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https://mobility-service.pioneer.jp/cloud/threezero-for-vehicleassist/?ad=pr
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