三菱重工サーマルシステムズ、大型車両向け電動式輸送用冷凍機「TEUシリーズ」を販売開始 大型バッテリーによってスペースが狭小化した電動車両にも搭載しやすい構造
◆ モジュール構造によって小型・軽量化を実現し、電動商用車への搭載性を強化
◆ 「エコノマイザサイクル」によって高い冷凍能力を確保
◆ 多様な供給電源への対応や、荷物の量や中身に応じた複数の温度設定を実現


三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ株式会社(社長:伊藤 喜啓、本社:東京都千代田区、以下、三菱重工サーマルシステムズ)は、電動式輸送用冷凍機「Preciso(プレサイゾ)シリーズ」の新ラインアップとして、「TEUシリーズ」の販売を欧州で開始しました。欧州の販売会社であるMitsubishi Heavy Industries Thermal Transport Europe GmbH(MTTE、代表取締役:Bjoern Reckhorn、本社:ドイツ・オスナブリュック)を通じて販売しています。
欧州では、都市部を中心に脱炭素化や大気環境の改善に向けた取り組みが進んでおり、環境負荷の低い車両を活用した都市内物流への転換が加速しています。特に貨物輸送分野では、電動商用車の導入が各国・各都市で本格化しており、今後もさらなる普及が期待されています。このように電動化が急速に進む欧州市場においては、輸送用冷凍機にも、高い環境性能に加え、電動商用車のさまざまなバッテリー搭載状況に柔軟に対応可能な架装適応力が求められています。さらに、車両全体の効率を考慮した高い省エネルギー性能や、複数の温度帯に対応することなどを通じて、輸送品質と運用効率の両立が重要な要件となっています。
こうしたニーズに応えるためTEUシリーズでは、三菱重工サーマルシステムズの製品で初となるモジュール構造を採用し、小型・軽量化を実現しました。冷凍機の主要部品であるコンデンサ(凝縮器)、エバポレータ(蒸発器)、コンプレッサ(圧縮機)を最小単位で小型モジュール化することで、取り付けスペースが千差万別の電動商用車においても、干渉することなく取り付けやすくなっています。
また、従来のサブエンジン式(車両のエンジンとは別に、冷凍機専用のエンジンを搭載する方式)の「TUシリーズ」と比較して、本体サイズは体積ベースで約30%、必要な開口幅や開口面積ベースなら約40%削減、重量は55%の削減を実現しました。輸送用冷凍機の小型・軽量・モジュール構造は、電動商用車が軽量、大容量バッテリーで航続距離をのばすことにも寄与します。
小型ながら、大きな冷凍能力で大型トラックにも対応するため、「エコノマイザサイクル」(荷室内に入る冷媒の冷却をアシストした分岐冷媒流を、コンプレッサの圧縮過程の途中で注入し、冷凍能力を大きくする仕組み)を採用しています。
電源は、電動商用車のバッテリー、車載発電機、輸送用冷凍機専用バッテリーなど多様な供給電源に対応しているため、幅広い種類の商用車に適用が可能です。
「TEU1400MA」は車両1台で複数の温度の荷物を同時に運ぶことができるマルチエバポレータシステムです。サイズの異なる4種類のエバポレータを、仕切りのある荷室内に設置し、複数温度帯を同時に管理することで、運送会社の柔軟なオペレーションを支援します。
三菱重工サーマルシステムズは、今後も省エネ性・温度制御性を高めるインバータ技術を活用した電動システムの高度化や、マルチエバポレータシステムによる運用効率向上を通してCO2削減を推進し、物流業界が抱える働き方改革、輸送効率向上、環境対応といった課題に寄り添いながら、安心・安全な輸送の実現に貢献していきます。
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