緊急制作！元毎日新聞社モスクワ支局長・石郷岡建著『ヴラジーミル・プーチン―現実主義者の対中・対日戦略』電子書籍版発売

株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン（本社：東京都千代田区、取締役社長：谷口奈緒美）は2022年4月6日に『ヴラジーミル・プーチン―現実主義者の対中・対日戦略』（石郷岡 建・著）の電子書籍版を発売しました。

 

• 緊急制作！ロシアの領土問題に迫る1冊

このたび、『ヴラジーミル・プーチン―現実主義者の対中・対日戦略』を「ディスカヴァーebook選書」として電子書籍化し、発売する運びとなりました。

著者の石郷岡氏は、大学時代にロシアに留学し、その後毎日新聞社にてモスクワ支局長を務めるなど、長らくロシアの動向を追ってきた人物です。本書はそんな第一線で活躍してきたロシア・ウォッチャーが、プーチンが領土問題に熱心になる理由や歴史的背景を分析していきます。

※本書は2013年に東洋書店から出版された同書の電子書籍版です。
※一部書店にて、発売日が異なる可能性がございます。
 

• なぜ、プーチンは大統領の座、もしくは権力の座に執着するのか？

プーチンは2000年より22年間権力の座についています。ロシア政治史でも珍しい長期政権です。
なぜプーチンは大統領の座、もしくは権力の座に執着しているのでしょうか？
一番簡単な答えは、権力の亡者になっているからだという説明ですが、それだけではなく、崇高な理想と使命感に燃えて大統領になったと思い込んでいる節が見えます。2007年秋の「ヴァルダイ会議」での発言がその気持ちを表しています。

「私はここ数年、ロシアが強くなるために働いてきた。ここ数年間に行なわれてきた(達成されてきた)ことを、私自身の手で無に帰するようなことはしない」

ロシアを救ったのは、自分だ。エリツィン大統領時代の混乱期を立て直し、そのために、懸命に働いてきた。それを無駄にするようなことは許さない、ということでしょう。強烈な自負と使命感が感じ取れます。そして、この使命感の裏側には、KGBの諜報員として培われた国家優先思考と、国家のために働くという国家主義的道徳観が、プーチンの内部に堅固に築かれているように思われます。
そして、ロシア社会にも、プーチンがロシアを救ったとの考え方が広く伝わっています。それが、プーチンへの根強い支持にもつながっているのです。

(「はじめに」の一部を抜粋・再編集）
 

• 書籍概要

【目次】
はじめに
第一章 プーチンの素顔
第二章 ソ連崩壊とロシア社会の変遷
第三章 石油と天然ガスをめぐる戦略ゲーム
第四章 衰退の危機にあるシベリア・極東ロシア
第五章 ユーラシアのグレート・ゲーム
第六章 膨張する中国、備えるロシア
第七章 アメリカの一極世界は来なかった
第八章 プーチンの朝鮮半島戦略
第九章 東へ動くロシア
第一〇章 北方領土問題解決の方程式
おわりに
付記

【著者情報】
石郷岡建（いしごおか・けん）
1947年東京生まれ。早稲田大学文学部中退。国立モスクワ大学物理学部天文学科卒業。74年毎日新聞社に入社。横浜支局、東京本社社会部を経て外信部へ。カイロ中東特派員、ハラレ(ジンバブエ)・アフリカ特派員、ウィーン東欧特派員、モスクワ支局ソ連・ロシア特派員(2回の勤務)、専門編集委員(論説室兼務)。06年から日本大学総合科学研究所教授を務め、日本大学国際関係学部非常勤講師など。
著書は、『ソ連崩壊1991』（アジア太平洋賞、書苑新社）ほか、『ユーラシアの地政学』（岩波書店）、『ルポ・ロシア最前線』（三一書房）、『さまざまなアフリカ』（三一書房）、『論点整理 北方領土問題』（東洋書店ユーラシア・ブックレット）など。

【書籍情報】

タイトル：『ヴラジーミル・プーチン―現実主義者の対中・対日戦略』
発売日：2022年4月6日
刊行：ディスカヴァー・トゥエンティワン
定価：2090円（税込）

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