【調査】介護のための同居「したくない」が子世代は約6割、親世代は約8割を占める
子世代の同居したくない理由「仕事・育児と介護の両立ができない」が約4割。LIFULL 介護「同居介護に関する意識調査」
事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL senior(代表取締役:福澤 秀一)が運営する業界最大級の老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」は、3月から4月にかけての転居シーズンに向けて、親世代と子世代にそれぞれ将来的な同居介護の意向を尋ねた「同居介護に関する意識調査」を発表します。

新生活をきっかけに親との同居を検討する方も。親と子それぞれが考える「同居介護」への意識を調査
3月から4月にかけては、新生活のスタートに備えて引っ越しをする方が増える時期です。住まいを変える際に、離れて暮らしていた家族と改めて同居を検討する場合もあるでしょう。高齢の親とその子供が同居を検討するきっかけとして多いのが、将来の親の介護を見すえた同居です。
そこで「LIFULL 介護」では、子と離れて暮らす親世代(50代以上)と、離れて暮らす親がいる子世代(30~40代)に介護のための同居についての意識調査を実施しました。また、LIFULL 介護に掲載された老人ホームへの問い合わせデータから、一人暮らしの入居検討者と子と同居している入居検討者それぞれの要介護度や入居希望時期を比較しました。
<調査サマリー>
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介護のための同居:親子で同居したくないと考える方が子世代は約6割なのに対し、親世代は約8割を占める
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介護のための同居したくない理由:1位は親世代「子に介護による負担をかけたくない」子世代「介護によるストレスが増えそう」
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介護のための同居したい理由:1位は親世代「子しか頼れる人がいない」子世代「親孝行」「介護や世話の手間の軽減」
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どこで同居介護をするか:親世代は約7割が「親が住む家」を想定するも、子世代では約半数にとどまる
<「LIFULL 介護」問い合わせデータサマリー>
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問い合わせのうち入居検討者が「子世帯との同居」をしているケースは約1割、「夫婦二人暮らし」と合せると3割以上を占める。同居者がいても、最終的には施設入居を検討する方も
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一人暮らしの方に比べ、子と同居している方の方が、老人ホーム問い合わせ時の要介護度が高く、緊急度の高い状況の入居希望が多い傾向に。切迫した施設探しにならないよう、子と同居でも施設入居も選択肢に
■介護のための同居:親子で同居したくないと考える方が子世代は約6割なのに対し、親世代は約8割を占める

親世代には自分の子と、子世代には自分の親と将来的に介護のための同居をしたいか聞いたところ、親世代と子世代共に同居したくないという意向が多数派となりました。一方でその割合は、子世代では「同居したくない」(30.1%)「できれば同居したくない」(31.7%)を合せて約6割であるのに対し、親世代は「同居したくない」(43.5%)「できれば同居したくない」(35.6%)を合せて約8割を占めており、親世代の方が同居介護に否定的である割合が高いことが分かります。
■介護のための同居したくない理由:1位は親世代「子に介護による負担をかけたくない」子世代「介護によるストレスが増えそう」


介護のための同居について「同居したくない」「できれば同居したくない」と回答した方に、その理由を聞いたところ、親世代では「子に介護の負担をかけたくない」が84.1%と多くの回答を集めました。
子世代では、「介護によるストレスが増えそうだから」が52.8%で最多となりました。親世代の理由でも「自分のストレスがたまりそうだから」は37.6%となっており、親子どちらも同居介護が自身のストレスになることを懸念していることが分かります。
子世代では「仕事や育児と介護の両立ができないから」も37.8%と2番目に多い結果となりました。2025年4月より改正育児・介護休業法が施行されるなど法整備はすすんでいるものの、やはり子世代に仕事や育児との両立の難しさを懸念する方が多くいる事が分かりました。
また、「同居により受けられない介護サービスがあるから」は親世代で4.1%、子世代では3.0%と少数となりました。
■介護のための同居したい理由:1位は親世代「子しか頼れる人がいない」子世代「親孝行」「介護や世話の手間の軽減」


一方で、介護のための同居について「積極的に同居したい」「できれば同居したい」と回答した方に、その理由を聞いたところ、親世代では「子しか頼れる人がいないから」が52.2%で最多となりました。
子世代は「親孝行がしたいから」「同居で介護や世話の手間を軽減できるから」がいずれも49.7%で最多となりました。
また、親世代では「介護施設に入りたくないから」が41.1%、子世代でも「親が介護施設に入る費用を軽減させたいから」が29.1%と、親子ともに同居によって介護施設という選択肢を回避しようとする動きがあることが見受けられます。
親世代での「子は親の面倒を見るものだと思うから」(12.2%)、子世代の「世間体が気になるから」(12.1%)など、「親の介護は子がするもの」というような固定観念による理由も親子共に1割以上みられました。
■どこで同居介護をするか:親世代は約7割が「親が住む家」を想定するも、子世代では約半数にとどまる

介護のための同居について「積極的に同居したい」「できれば同居したい」と回答した方に、どこに住みたいと考えているか聞いたところ、親世代では「親(自分)が住む家」が68.9%と約7割で「子が住む家」は14.4%にとどまりました。一方、子世代では「親が住む家」は48.5%と半数以下、「子(自分)が住む家」は34.5%と3割を超える結果となり、親を子世帯に住まわせるいわゆる呼び寄せ介護を想定している方が親世代に比べ多いことが分かりました。一口に同居介護といっても親と子それぞれでどこに一緒に住む事を想定しているか、親子で意向にギャップがあることがうかがえます。
■「LIFULL 介護」での問い合わせデータ:問い合わせのうち入居検討者が「子世帯との同居」をしているケースは約1割、「夫婦二人暮らし」と合せると3割以上を占める。同居者がいても、最終的には施設入居を検討する方も

意識調査では親子ともに同居によって介護施設という選択肢を回避しようとする動きがみられましたが、実際の「LIFULL 介護」の直近1年間の老人ホーム問い合わせデータから問い合わせ時の入居検討者の居住状況をみてみると、「子世帯と同居」は12.1%と1割以上となっています。また、「夫婦二人暮らし」18.4%と合せると、同居者がいる方からの老人ホーム問い合わせは3割以上となりました。
ご家族による同居介護をしている場合でも、最終的には老人ホームへの入居を考える方も少なくありません。
■「LIFULL 介護」での問い合わせデータ:一人暮らしの方に比べ、子と同居している方の方が、老人ホーム問い合わせ時の要介護度が高く、緊急度の高い状況の入居希望が多い傾向に。切迫した施設探しにならないよう、子と同居でも施設入居も選択肢に
意識調査では介護のための同居はしたくないと考える方が親世代、子世代共に多数派となりましたが、一人暮らしの場合と子と同居している場合で老人ホーム問い合わせ時の状況はどのように変わるのでしょうか。
実際の「LIFULL 介護」の直近1年間の老人ホーム問い合わせデータから、一人暮らしの方と子と同居している方とで、老人ホーム問い合わせ時の介護度と入居希望時期の内訳を比較しました。

要介護度については、一人暮らしの方は、「自立」が45.5%の一方、子と同居している方では21.8%になりました。要介護度3以上の占める割合でみると、一人暮らしの方では1割にも満たないですが、子と同居している方では3割弱を占めており、子と同居している方の方が介護度が重くなっても、家族の手を借りて自宅に暮らし続けられていることが分かります。

入居希望時期でみると、一人暮らしの方では「1ヶ月以内」は9.5%であるのに対し、子と同居している方では18.4%と約2倍の差があり、緊急度が高い問い合せが多いことが分かります。
同居介護は、介護度が重くなっても自宅に暮らし続けられる一方で、入居どきの判断が容易ではないと考えられます。同居による介護を選択した場合でも、施設入居という選択肢を常に視野に入れておくことで、余裕を持って入居先を選ぶことができるでしょう。
■同居は「安心」だけではない。同居か別居かの二択ではなく、介護施設も含め”家族の生活を守りながら続けられる”介護の形の検討を―LIFULL介護編集長 小菅のコメント

<調査結果の注目ポイント>
ポイント①子世代の同居したくない理由「仕事や育児と介護の両立ができないから」が37.8%
同居して親の介護を担うワーキングケアラーは、日中は仕事、帰宅後は介護という生活になりやすく、時間的・精神的な負担が大きくなります。さらに子育て世代の場合は、育児と介護が重なる「ダブルケア」の状態になることも少なくありません。同居をきっかけに生活の負担が一気に増え、心身の疲労や離職につながるケースが見られます。
ポイント②同居したくない理由「同居により受けられない介護サービスがあるから」は親世代で4.1%、子世代では3.0%と少数
介護保険の訪問介護では、同居家族がいる場合、調理・洗濯・掃除などの「生活援助」が保険適用で利用できないと判断される場合があります。これは同居する家族が「日常生活を支えられる」とみなされるためです。この制度は介護現場ではよく知られていますが、一般の生活者には十分に理解されているとは言えません。同居を始めてから「思っていたサービスが使えない」と気づく家庭も少なくないのが実情です。
ポイント③「LIFULL 介護」での問い合わせデータ:
・問い合わせのうち「子世帯との同居」は約1割「夫婦二人暮らし」と合せると3割以上を占める
・一人暮らしの入居検討者に比べ、子と同居している方の方が、問合せ時の要介護度が高く、直近での入居希望が多い傾向
今回のデータでは、一人暮らしの入居検討者と比べ、子と同居している方のほうが問い合わせ時の要介護度が高く、入居希望時期も「1ヶ月以内」といった緊急度の高いケースが多い傾向が見られました。家族がそばにいることで生活を支え続けられる反面、限界が来るまで在宅介護を続けてしまい、結果として短期間で入居先を探す状況になることがあると考えられます。また、問い合わせデータでは「子世帯との同居」が約1割、「夫婦二人暮らし」と合わせると3割以上を占めており、同居家族がいても最終的に施設入居を検討する方は一定数いることが分かります。
<同居介護を考えるにあたって気を付けたいこと>
同居介護のメリットは、日常的に顔を合わせることで体調の変化に気づきやすく、急な体調不良など緊急時の対応もしやすいことです。一方でデメリットとしては、家族に介護負担が集中しやすい事が挙げられます。また、同居家族がいる場合、訪問介護の生活援助が保険適用にならないと判断される場合もあり、想定より家族負担が大きくなるケースがあるため注意が必要です。
別居介護の場合は、訪問介護や見守りサービスなど介護サービスを組み合わせやすく、家族だけで抱え込まない体制を作りやすいことがメリットになります。一方で、離れて暮らしていると体調の変化や事故に気づきにくく、遠方の場合は移動時間や交通費などの負担が継続的に発生することがデメリットとして挙げられます。
同居は「安心」というイメージで決断されがちですが、通院の付き添いや見守り、家事支援などを家族が担う場面が増え、生活や介護の負担が家族に集中する可能性があります。さらに、親子と言えど生活スタイルの異なる人同士が暮らすため、日常の小さな違いがストレスにつながることもあります。最初は支え合いのつもりでも、介護が長期化すると仕事や家庭生活との両立が難しくなるケースも少なくありません。
そのため、同居を決める前にデイサービスや訪問介護などの介護サービスを利用しながら、別居のままで生活を支えられないか試してみることも一つの方法です。同居する場合でも、まずは数週間から1か月程度だけ同居して生活を試すなど、段階的に判断する方法があります。また、子の近くに住んでもらい日常的にサポートする「近居」という形もあります。必ずしも同居か別居かの二択ではなく、介護施設も含め、家族の生活を守りながら続けられる介護の形を考えることが大切です。
■調査概要
<意識調査>
調査期間:2026年3月2日〜4日
調査対象:親世代…子と別居している50代以上の男女545人
子世代…現在別居している親がいる30、40代の男女536人
調査主体:株式会社LIFULL senior
調査手法:インターネット調査
<「LIFULL 介護」問い合わせデータ>
LIFULL 介護 2025年3月〜2026年2月の掲載施設への問い合わせデータから作成。
※グラフは小数点第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります
※ 本リリースの内容をご利用の際は「老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』」と明記をお願いします。
株式会社LIFULL senior について
「老後の不安をゼロにする」をビジョンに掲げ、ヒトとテクノロジーの力で、超高齢社会の課題を解決するさまざまな事業を展開しています。主な事業として、老人ホーム・介護施設検索サイト「LIFULL 介護」、遺品整理業者検索サービス「みんなの遺品整理」、介護施設向け買い物代行業務支援サービス「買い物コネクト」があり、今後も高齢者や関わる人々が抱える不安や課題に向き合って事業を拡大していきます。
株式会社LIFULL senior 概要
会社名:株式会社LIFULL senior(ライフル シニア)
所在地:東京都千代田区麹町1丁目4−4
代表取締役:福澤 秀一
設立:2015年7月1日
事業内容:
老人ホーム検索サイト『LIFULL 介護』の運営
遺品整理業者検索サイト『みんなの遺品整理』の運営
介護施設向け買い物代行支援サービス『買い物コネクト』の運営
自治体向け買い物弱者支援ツール『買い物コネクト』の運営
介護当事者一歩手前の世代に向け、介護や老後に関する最新情報や体験談を発信するウェブメディア『tayorini』(たよりに)の運営
https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/
株式会社LIFULLについて (東証プライム:2120、URL:https://lifull.com/)
LIFULLは「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、個人が抱える課題から、その先にある世の中の課題まで、安心と喜びをさまたげる社会課題を、事業を通して解決していくことを目指すソーシャルエンタープライズです。現在はグループとして、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」、不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」などの事業展開を行っています。
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