JR西日本×東急電鉄×京王電鉄×大阪市立デザイン教育研究所×大阪公立大学「こども隙間転落防止プロジェクト VOL.3」を開始します
~第3弾から京王電鉄も参画!引き続き、東西の鉄道会社で展開します~
西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)、東急電鉄株式会社(以下、「東急電鉄」)、京王電鉄株式会社(以下、「京王電鉄」)は、大阪市立デザイン教育研究所(以下、「デザイン研究所」)、大阪公立大学と協働して「こども隙間転落防止プロジェクト VOL.3」(以下、「本プロジェクト」)を、2023年7月20日から開始します。
JR西日本、東急電鉄、京王電鉄(以下、「鉄道3社」)では、ホーム先端部の塗装や、ホームと列車の隙間が大きい箇所への櫛状ゴム(転落防止ゴム)の設置など、ホームの安全対策を進めています。「こども隙間転落防止プロジェクト」は、2021年9月にJR西日本がデザイン研究所、大阪市立大学(現在の大阪公立大学)と協働し、これまでの保護者への啓発活動に加え、お子さま自身に列車乗降時のホームと列車の「隙間」を認知していただくことを目的として開始し、2022年2月から東急電鉄が参画しました。第3弾となる今回は、京王電鉄が新たに参画し、5者で本プロジェクトの推進に取り組みます。
第1弾・第2弾に引き続き、本プロジェクトでは、デザイン研究所が「こわいけどおもしろい」「こわいけど気になる」という心理に注目して創作したオリジナルキャラクター「スキマモリ」を起用し、鉄道3社が保有する交通媒体やデジタル媒体などでポスターの掲出や動画の配信をします。また、スキマモリ専用のSNSの活用やYouTube公式チャンネルでの啓発動画の配信などを積極的に実施し、より多くのお客さまに隙間転落を認知いただけるような啓発活動を実施します。
なお、大阪公立大学によるアンケート調査などから、隙間転落の認知度と安全意識の高さに相関関係があることが確認されており、本プロジェクトを通じて東西の鉄道会社が協働し各エリアで情報発信をすることで、お子さまの更に安全な鉄道利用を推進していきます。詳細は、別紙のとおりです。
▲掲出イメージ ▲オリジナルキャラクター「スキマモリ」
以 上
【別紙】
■本プロジェクトの概要
1.概 要
デザイン研究所が創作したキャラクター「スキマモリ」を起用し、アニメーションやイラストで、列車乗降時にホームと列車との間には「隙間」があることをお子さまにもわかりやすく示すことにより、保護者さまと手をつないでご乗降いただけるなど安全にご利用いただけることを目指して啓発活動を実施します。
2.「スキマモリ」のコンセプト
お子さまが興味を持つ、おばけや妖怪などの「こわいもの」に注目し、「こわいもの見たさ」に代表される「こわいけど気になる」という心理や「こわいけどおもしろい」「こわいけど優しい」という安心感を持ってもらえるよう、あえて“ちょっと「こわい」見た目の妖怪”をイメージしたデザインにしています。
3.開始時期
2023年7月20日より順次
4.展 開
「スキマモリ」を起用したポスターや動画などを、JR西日本、東急電鉄、京王電鉄が保有する交通媒体やデジタル媒体などで配信します。また、スキマモリ専用WEBサイト、YouTube、公式TwitterなどのSNSを活用した情報配信を行います。
■鉄道3社が協働して行う第3弾の実施予定コンテンツ
※画像はイメージです。
※全社にて実施を見合わせる場合や一部会社が実施を見合わせる場合があります。
※第3弾コンセプトは「こわいけど、おもしろい」「スキマの妖怪スキマモリ」「教え合う、学び合う」です。
(1)新規コンテンツ
□3社共通のポスター展開
※画像はイメージです。
※鉄道3社によって、掲出する時期が異なります。
※新たに「子供向け」「大人向け」「キャラクター紹介」の3種類をデザインしました。
(子供向け) (大人向け) (キャラクター紹介)
□駅構内にある各種サイネージでの啓発
※画像はイメージです。
※新たに「子供向け」「大人向け」「キャラクター紹介」の3種類をデザインしました。
□スキマモリ公式YouTubeチャンネルの開設および安全啓発動画の配信
※画像はイメージです。
※JR西日本と東急電鉄のYouTube公式チャンネルでは過去の安全啓発動画を公開しています。
※各社公式チャンネルとは別に「スキマモリ公式YouTubeチャンネル」を開設し、新たな安全啓発動画
を制作しました。
(公開予定の安全啓発動画)
□SNSを活用したさらなる認知度向上
・AR体験
・公式Instagramの開設 SNSと連携したAR体験が可能となります。
※体験イメージ
(2)継続して実施するコンテンツ
□スキマモリ専用WEBサイト □公式Twitter
http://www.omcd.ac.jp/sukimamori/ https://twitter.com/sukimamori/
□デジタルコンテンツの提供(InstagramおよびTwitterを活用)
・季節のイラストを使った安全啓発 ・カレンダーの配布
・漫画による安全啓発 ・ファンアートイベントの開催 ・絵本などによる教材の提供
(詳細は別途SNSなどでお知らせ) (WEBなどでの公開を予定)
□各社独自の取り組み
・足元サイン(JR西日本:2駅) ・今後実施予定の足元サイン(JR西日本)
※画像はイメージです。
・ホームドアサイン(東急電鉄:12駅) ・学童保育など※での安全啓発(東急電鉄)
隙間転落の実績などを参考に一部のホームドアで 近隣の学童保育、保育園を訪問し、絵本や
スキマモリによる注意喚起を行っています。 塗り絵、スキマ体験などによる啓発活動を実施。
※東急キッズベースキャンプ
(https://www.kidsbasecamp.com/)
【参考】
■グッズなどの販売
□LINEスタンプの配信(有料) □グッズの販売
・オンライン販売
トレインボックス(https://www.trainbox.jp/)
■大阪市立デザイン教育研究所(デザイン研究所)の概要と本プロジェクトでの役割
デザイン研究所は1923年に大阪市立工芸学校として設立された大阪市立工芸高等学校を母体に、1988年に高等学校の造形教育との一貫性、継続性を持つ総合的なデザイン教育を充実させた修業年限2年の専門教育機関として開設されました。現在、公立の専修学校としては日本唯一の存在です。
「スキマモリ」プロジェクトについては、デザイン教育の一環として、コンセプト立案、グラフィック、デジタル、動画、空間などのデザイン、絵本制作、ワークショップ実施までを統合したプログラムとして推進しており、第3弾は第1弾、第2弾のデザインコンセプトは継続しながら、新たな取り組みとして、公式Twitterの開設、LINEスタンプ、YouTubeでのアニメ表現など、SNSへの関連を進めていきます。
*絵本については協働できる版元を検討し、お子さまたちへ「物語」による啓発を広げていく予定です。
■大阪公立大学の概要と本プロジェクトでの役割
大阪公立大学は、大阪市立大学と大阪府立大学を母体とした新たな公立大学として、2022年4月に開学しました。12学部・学域、大学院15研究科の幅広い学問領域を擁する、学生数約1万6千人の全国最大規模の公立総合大学です。
本プロジェクトについては、文学研究科人間行動学専攻の橋本博文准教授が、当該プロジェクトに関するアンケート調査を実施します。また、調査によって得られたデータをもとに、社会心理学の視点からより効果的な周知のあり方を探るための定性・定量分析を、デザイン教育研究所と協働で行います。
□過去に実施したアンケート調査の概要
・東急線アプリなどによるアンケートを実施(2022年3月実施、回答数643)
・大阪市内の幼稚園におけるアンケート調査(2022年10月実施、回答数47)
・京都鉄道博物館でのイベント時における聞き取り調査(2022年11月実施、回答数45)
お子さまがいらっしゃる保護者の方を対象とする調査結果から、本プロジェクトが極めて好意的に受け止められているということがわかりました。たとえば、スキマモリというキャラクターをきっかけに、隙間転落の可能性についてお子さまと話をしようと思う保護者の方が多くいらっしゃることや、絵本をきっかけにお子さま自身の隙間に対する意識が変わったと感じるとの声も多く寄せられました。加えて、本プロジェクトの開始1年目である2021年の調査結果と同様に、本プロジェクトがもっと広く社会に周知されるべきだという好意的な認識を持っていることも示されました。ただし、お子さまが列車とホームのすきまに転落してしまうケースが相対的に多いという事実はいまだ十分には周知されておらず、今後も、本プロジェクトを通じたさらなる周知が必要です。
■鉄道3社の安全の取り組み
□JR西日本におけるホーム上での安全の取り組み
扉式の「可動式ホーム柵」と、異なる扉枚数の列車に対応できるロープ式の「昇降式ホーム柵」を整備しており、2021年度末までに22駅(56のりば)に設置を完了しており、2027年度末時点で25駅(78のりば)への整備を目指しています。
また、ホームからの転落発生後に列車との接触を未然に防止するシステム「ホーム安全スクリーン(正式名称:転落時列車抑止システム)」を開発し、ホーム上の屋根に設置されたセンサーにより「物体」を検知し、当社が独自に開発したアルゴリズムにより、お客さまの「転落」を判定し、自動的に運転士への警報装置の整備を実施しています。
ホームにおける鉄道人身障害事故の6割はお酒を飲まれたお客さま(酔客)が遭われています。当社の安全研究所による分析結果から、酔客の行動特性としてホームベンチから立ち上がり、そのまま線路に向ってまっすぐ歩き出し、転落するケースが多いことが判明したため、ホームベンチが線路に向かないように設置し直しました。
これらのほか、画像解析技術を用いた異常検知システムにより、駅構内の防犯カメラの画像から大きく蛇行して歩いているお客さまやベンチで長時間座り込んでいるお客さまなどを検知し警報を受けた係員が画像を確認後、危険性があれば駅に連絡を行いお客さまへの対応を行っています。
(可動式ホーム柵) (ホーム安全スクリーン) (ホームベンチ設置方向の工夫)
□東急電鉄におけるホーム上での安全の取り組み
東急電鉄では、ホームから線路に落ちる転落事故や列車との接触事故を防ぐために、ホームドア・センサー付固定式ホーム柵の設置を進め、2020年3月に東急線全駅(※世田谷線・こどもの国線を除く)の整備を完了しました。ホームドアの整備により、ホームから線路に落ちる転落事故の件数は2014年度131件から2022年度7件に減少しました。
そのほか、列車とホームの隙間転落を防ぐために、ホーム先端部を黄色に塗装して視認性を向上させる取り組みや、特に隙間が大きくなる箇所への櫛状ゴム(転落防止ゴム)の設置、ホームからの転落を知らせる転落報知器などを整備しています。
(ホームドア) (転落報知器) (ホーム先端部塗装と転落防止ゴム)
□京王電鉄におけるホーム上での安全の取り組み
京王電鉄ではお客さまのホームからの転落やホーム上での列車との接触事故を未然に防止するため、ホームドアの設置を進めており、京王線は2030年代前半、井の頭線は2020年代中頃の全駅の整備を目指しています。2022年度は笹塚駅1番線・4番線で使用を開始し、2023年度は笹塚駅(2・3番線)や神泉駅などの整備を進めます。
また、ホームと車両の隙間を縮小するため、転落防止ゴムの設置をホームドアの整備に合わせて全駅で進め、2023年度はホームドアと同様、笹塚駅(2・3番線)や神泉駅などで整備を進めます。そのほか、線路への転落や列車への触車防止を図るため、ホーム端をオレンジ色に塗装し注意喚起を行っているほか、曲線ホームなど、車両とホームとの隙間が広く空いている箇所には、光の点滅で隙間をお知らせする間隙注意灯を設置するとともに、線路に転落した場合に備え、付近の列車を自動的に停止させる転落検知装置を設置しています。
(笹塚駅ホームドア) (転落防止ゴム) (間隙注意灯・転落検知装置)
以 上
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