シリア危機:状況アップデート【報道参考資料】

アレッポ断水から1カ月、トラックで毎日1,000万リットルを運搬/学校は34校が再開

アレッポ東部にて家族のために水を運ぶ男の子。(2016年12月27日撮影)アレッポ東部にて家族のために水を運ぶ男の子。(2016年12月27日撮影)

【2017年2月14日 ジュネーブ発】

国連ジュネーブ事務所の定例記者ブリーフィングで報告された、ユニセフ(国連児童基金)ヨーロッパ事務所広報官によるシリア・アレッポの最新状況を抜粋してお伝えします。

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  • 水供給の再開
ほぼ1カ月の間、アレッポ市内とその周辺地域に住む180万人(市内130万人と周辺地域50万人)は、公共の水道網から意図的に切り離されていました。いちばん最近の断水は、1月14日にアレッポ東部に位置するアル・カフセ(Al-Khafse)ポンプ場 が運転停止したことにより始まりました。公共の水道網の修復が進んだため、少しずつですが、水の供給が回復しつつあります。しかし全ての地域に水が届けられるためにはまだ少なくとも10日を要すると思われます。
この断水の影響を最も受けたのは子どもたちです。彼らは水に起因する感染症に最も罹りやすく、また水汲みの役を負わされてました。現在のところ、感染症の流行は確認されていませんが、リスクはまだあります。子どもたちは、時に砲撃が続く中で、井戸や給水場に何時間も並ぶことを余儀なくされており、こうしたことは、子どもたちの健康に悪影響を与え、命も危険に晒し、学び・遊ぶべき時間を奪っているのです。
この6年近くの間、シリア紛争に関わるすべての当事者が、水を「戦争の武器」として利用してきました。時に水源を汚染し、水道の設備やパイプを壊し、水ポンプへの電力を停止しました。ユニセフは、井戸の修理や緊急的処置として給水トラックを使い、毎日1,000万リットルの水を最も弱い立場にある家族と子どもたちに届けています。そして子どもたちが学習を続けられるように144校の学校にも水を届けてきました。ユニセフはまた、浄水用資材や井戸やポンプ場を運転するための燃料も提供しています。アレッポ西部では、120カ所の井戸の修復を支援し、水質の検査も完了しました。しかし、アレッポ東部の最近ようやく支援を届けられるようになった地域では、いまだ給水トラックに頼らざるを得ない状況です。
 
  • 進む学校の再開
アレッポ東部では、ユニセフの支援により34校の学校が再開し、1万5,500人の子どもたちが公式教育を受けられるようになりました。開校していた学校が23校で生徒数が6,500人だった2月はじめと比較すると、2週間もしない間に生徒数は倍増しました。
 
  • 不発弾の危険
戦闘によって残された不発弾も、地域全体の子どもたち、特にアレッポ東部に住む子どもたちの命を危険に晒し続けています。昨年12月には、危険と知らずに不発弾で遊んでいた子ども6人が命を落とし、多くの負傷者が出ました。昨年11月以降、ユニセフは8万人のアレッポの子どもたちに対して、不発弾や地雷の危険性を伝える取り組みを行ってきました。

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■ 本信は下記情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。本信の原文は、下記からご覧いただけます。http://www.unog.ch/unog/website/news_media.nsf/%28httpNewsByYear_en%29/46680E9ED7E002E8C12580C7003B0A9E?OpenDocument

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)
 

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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