産官学が連携して回復ガストロノミーツーリズムに関する地域共創実証実験を行います~ウェルネス・サイクルツーリズムによる地域収益拡大モデルの検証~

東日本旅客鉄道株式会社

○東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:喜㔟 陽一、以下 JR東日本)、株式会社ジェイアール東日本企画(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:赤石 良治、以下 jeki)、長野県(県知事:阿部 守一)、一般社団法人野沢温泉マウンテンリゾート観光局(代表理事:小田切美幸、以下 野沢温泉DMO)、公立大学法人長野県立大学(理事長:安藤 国威、以下 長野県立大学)、公立大学法人奈良県立医科大学(理事:嶋 緑倫、以下 奈良県立医科大学MBT研究所)は、2024年6月15日、16日において長野県野沢温泉村にて「産官学連携による回復ガストロノミーツーリズム開発及びポテンシャル調査」実証実験(以下、本実証)を行います。

○本実証は野沢温泉DMOが進める、「野沢温泉ガストロノミーツーリズム※1」の推進支援、県内在住大学生の地域活躍モデルの創出および、移動をキッカケに国内旅行による心身の充足、回復、豊かさ(well-being)を感じられる観光ツアーの産官学連携による開発を目指すもので、JR東日本が設立した「WaaS共創コンソーシアム※2」における地域共創の取り組みの一環です。

○ガストロノミーツーリズムとは、食を味わう際、それらに関連づく文化や歴史、美観、地理的背景などのストーリーを合わせて楽しむ観光モデルを指します。

○本実証では、サイクリングでの観光移動を通して地域食材が持つ地域文化や歴史、美観、地理的背景によって生まれたガストロノミーな要素を体験頂くと共に、野沢温泉村内のシェフや、長野県立大学食健康学科小木曽ゼミとの連携により開発した“回復ガストロノミーレシピ”をモニターに味わっていただき、ポテンシャルを調査します。

※1「野沢温泉ガストロノミーツーリズム」は、野沢温泉DMOが観光庁地域一体型ガストロノミーツーリズムの推進事業の支援を受け実証中の観光プラン。DMOがミッションに掲げる「水の谷の継承」を目指し、野沢温泉村に古くから伝わる温泉調理法、野沢菜をはじめとした地場食材など水の循環から生まれる豊かなガストロノミーを活用し観光流動の活性化を目的とする。

※2「WaaS共創コンソーシアム」は、Well-beingな社会の実現に向けて、移動×空間価値の向上をめざすコンソーシアムです。

 (https://www.jreast.co.jp/jrewcc/


1.本実証実験概要

 首都圏からの新幹線利用による宿泊観光客を想定し、モニターによる実証実験を行います。


■目的

(1)ウィンターリゾート野沢温泉村におけるグリーンシーズン観光コンテンツ開発及びポテンシャル調査

 ・移動をきっかけに、ガストロノミーな物語(その地域ならではの「食」にまつわる歴史や文化等)を学び、実際にそれらを食べたり、地域で過ごしたりすることによって、国内旅行による心身の充足、回復、豊かさ(well-being)を感じられる1泊2日のウェルネスサイクルツーリズム※3のポテンシャルを調査します。

 ※3 ウェルネス・サイクルツーリズム 2024年5月10日発表   https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240510_ho01.pdf

(2)長野県立大学の研究活動及び成果を活用した地域活性化事業の創出モデルの検証

 ・回復ガストロノミーレシピ開発の際、長野県立大学食健康学科小木曽ゼミでの「ワインの香気成分分析に基づく地域産ワインと地域産食材のマリアージュ」に関する研究とコラボし、大学研究活動及び研究成果の地域活性化活用モデルケースの創出を目指します。

 ・長野県では大学生世代(18歳から22歳)の県外流出が課題となっており、この課題を産官学連携により解消するモデルケース創出を目指します。県内大学生等が自らの研究活動や成果を活かして野沢温泉村内で活躍するシェフと交流、協力して旅行者に「食」を提供する体験を通し、将来長野県で自分が生き生き働き活躍する姿を思い描く機会を設けます。

(3)観光、温泉、食事、睡眠など地域で過ごす豊かさ(well-being)が与える心身の回復効果を検証

1泊2日のモニターツアー中にウェアラブル端末で計測したバイタルデータを分析し数値的、定量的な心身の回復効果を検証します。

・アンケートにより、バイタルデータの変化など数値化できない情緒的な価値を集約します。


■実施内容

≪モニターツアー実施≫

日時:2024年6月15日(土) 10:00~6月16日(日) 15:00

場所:長野県野沢温泉村内(最寄り:北陸新幹線飯山駅)

参加者:実証実験モニターに限定
実施内容:フィールドワーク

     ・各自ウェアラブル端末を装着

     ・E-BIKEやバス、散策を通して観光コンテンツを楽しみ地域の食や文化などを体感する
     ・県内大学生等が中心となって開発し、調理した回復ガストロノミー料理を楽しむ
     ・地域内で一泊二日のリフレッシュメニューを楽しむ。
     ・アンケートに回答してもらい意見を回収する。
      ※奈良県立医科大学MBT研究所がバイタルデータ分析し講評


■実証イメージ ※2023年度に実施したプレ実証実験での撮影風景等


■実証実験エリア 長野県野沢温泉村(最寄り新幹線駅:北陸新幹線 飯山駅よりバスで25分)

 日本で唯一、村の名前に「温泉」がついている野沢温泉村は日本有数の温泉地として知られています。村の中心には、歴史ある湯宿が建ち並ぶ温泉街が広がっており、昔ながらの情緒と温かいおもてなしを感じることができます。温泉の源泉は30カ所以上にわたって湧き出ており、その効能は美肌効果や疲労回復、神経痛や関節痛の緩和など多岐にわたります。宿や飲食店も充実しており、温泉文化、食文化、様々なアクティビティは日本人のみならず、和を求めたインバウンドの需要も満たすことができ、中期滞在に適しています。

 ※文章および画像出展:野沢温泉マウンテンリゾート観光局(https://nozawakanko.jp/access/


■動画配信

 ・公開webサイト WaaS共創コンソーシアムHP https://www.jreast.co.jp/jrewcc/

 ・一般公開期間  2024年7月15日~2025年3月31日(予定)

※本実証のウェルネスツーリズム体験のデモ動画を作成し発表します。




2.本実証実験の体制


■その他 本実証実験に協力いただく団体

長野県飯山市、長野県飯綱町、ソニー株式会社、発酵バレーNAGANO、野沢温泉蒸留所株式会社、株式会社ドリームシップ、野沢温泉村内シェフ(旅館さかや、Hotel Haus St.Anton、寿限無、TRATTORIA BIVACCO、七良兵衛珈琲)


■地域の食が持つ健康栄養学的な数値的価値とガストロノミーな非数値的価値とは

 コメント:長野県立大学 食健康学科 小木曽 加奈 准教授

 日本は全国各地にその地域ならではの食文化が育まれ、伝統的な調理法や食材、社会的役割、アイデンティティの形成など、数値化できないガストロノミーな要素が存在し、これらは世界から評価されています。実証の舞台となる長野県野沢温泉村は、雪と土壌に恵まれ古くから温泉調理が根付いていたり野沢菜の発祥地であったりと現地に実際に訪れ五感をフルに使ってこそ味わえる価値が存在します。本実証では長野県立大学での研究成果である、地域産ワインと地域産食材のマリアージュに関する数値的な分析データを活用します。産官学が連携し、地域食文化をさらに磨き上げ、最新研究との融合や観光コンテンツの開発という挑戦的な取り組みに学生が参画できることに教育的意義も期待します。

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会社概要

東日本旅客鉄道株式会社

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URL
https://www.jreast.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区代々木2-2-2 JR東日本本社ビル
電話番号
-
代表者名
喜㔟陽一
上場
東証1部
資本金
20億円
設立
1987年04月