米国アラスカ州でのメタンハイドレート長期陸上産出試験をさらに推進
―10か月間にわたるガス産出試験に引き続き―
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:髙原 一郎)は、メタンハイドレートの商業化に不可欠な長期生産挙動のデータの取得を目的として、米国エネルギー省(DOE)傘下の国立エネルギー技術研究所(NETL)と協働で、米国アラスカ州ノーススロープにおいて2023年から2024年にかけて実施したメタンハイドレート層からのガス産出試験に引き続き、DOE/NETLおよび米国地質調査所(USGS)との国際研究協力を継続します。

JOGMECは、2014年11月にDOE/NETLと締結した研究開発覚書に基づき本プロジェクトに参画しました。米国側との協力体制を維持しながら、取得データの解析作業を進めています。
2023年から2024年に実施した10か月間を超えるガス産出試験により、長期のガス生産に伴う技術的課題の抽出や、生産挙動に関する貴重なデータの取得など、重要な成果が得られました。取得データの解析作業は日米双方で継続しております。
今後、DOEが同じサイトにて更なるガス産出試験の実施を計画しており、プロジェクトオペレータであるASRC Energy Services Alaska, Inc. (AES社)の関係会社であるASRC Consulting and Environmental Services, LLC (ACES社)と契約締結し、米国アラスカ州におけるメタンハイドレート開発に関する研究開発を継続します。現在、更なるガス産出試験の実施に向けて実施計画を策定中であり、日本側も協力しています。
本プロジェクトは、アラスカ州天然資源局(State of Alaska Department of Natural Resources : DNR)およびプルドーベイ鉱区権者(Hilcorp North Slope社、ExxonMobil Alaska社、ConocoPhillips Alaska社、Chevron USA社)の協力のもと、DOE/NETLとJOGMEC間で国際共同研究体制を構築して実施されています。
背景
メタンハイドレートは、メタンガスと水が低温・高圧の特定の条件下で氷状の固体として形成される物質で、主に極地(永久凍土地帯)の地層中や大水深エリアの海底面下の比較的浅い層などに存在しています。我が国周辺海域にも深海の海底面下に広くメタンハイドレートの存在が確認されており、過去2回、渥美半島から志摩半島の沖合(第二渥美海丘)において海洋産出試験を実施していますが、数週間程度の連続生産を実現したものの、メタンハイドレートの分解範囲は坑井周辺に限られ、ガス生産挙動の長期的な傾向の確認には至っておりませんでした。
メタンハイドレートの商業化を目指す上では、長期の生産挙動を見極めることが不可欠であり、海洋に比べて相対的に試験の制御が容易でインフラの整っている陸上で産出試験を実施する必要があったため、JOGMECは本プロジェクトに参画し、2023年から2024年にかけて長期的な生産挙動に関するデータを取得しました。
JOGMECは、これらの取り組みを通じて、日本近海に賦存していることが確認されているメタンハイドレートからのガス生産の商業化に向け、引き続き研究開発を推進してまいります。
なお、本プロジェクトは経済産業省資源エネルギー庁からの委託事業として実施されています。
参考
米国アラスカ州でメタンハイドレート層から10か月間のガス産出試験を実施~長期陸上産出試験を終了、商業化に向け更なる研究開発を推進~(2024年8月13日)
アラスカ州での長期陸上産出試験情報以外にもMH21-S 研究開発コンソーシアム(MH21-S)の活動をホームページで紹介しています。
PDF版は以下から
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