【最低賃金】隣県の方が高いとしたら主婦・主夫層はどうする?「隣県を優先する」18.9%
2024年に収入上限を設定しない人:「隣県優先」23.7% ~しゅふJOB総研~
■調査結果概要
1.隣の都道府県の最低賃金の方が高い場合「隣県の仕事を優先する」18.9% 2.2024年に収入上限を設定する・しない別比較 3.子どもの数別比較 4.フリーコメントより |
1.隣の都道府県の最低賃金の方が高い場合「隣県の仕事を優先する」18.9%
2.2024年に収入上限を設定する・しない別比較
「2024年に扶養枠を意識して収入上限を設定する人」とは、2024年の収入上限について質問した際、「年収103万円(配偶者控除や夫の家族手当支給枠内)」「年収130万円や月収88,000円(社会保険の扶養内)」「年収150万円(配偶者特別控除枠内)」のいずれかを選択した人。(※) ※“年収の壁・支援強化パッケージ”を主婦・主夫層は使うのか?:https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/news-32846/ |
3.子どもの数別比較
4.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
<「敢えて隣の都道府県の仕事を優先して探す」と回答した人の理由>
・最低賃金は、優先事項であるから(40代:その他の働き方)
・同じ通勤時間で、同じ仕事で給料の違いが出るなら、高い方に行く(30代:パート/アルバイト)
・最低賃金が高いところは選択肢も多いようにおもうので、(都心部)少なからず、選択に影響はあると思う(40代:今は働いていない)
・賃金が高い方が時間数を減らして働ける可能性があるので(40代:パート/アルバイト)
・低いところには人が来ない、を徹底しないといつまで経っても賃金格差が埋まらない(60代:パート/アルバイト)
・同じ時間働くのなら時給が高い方が良い。隣県との境に住んでいる為(40代:今は働いていない)
・県境近くに住んでいる場合、当然最低賃金は気にする(50代:パート/アルバイト)
・通勤できる距離時間、交通費支給されるのであれば、最低賃金が高い方が短時間でも収入が増えモチベーションが上がりそうだから(50代:パート/アルバイト)
・効率的に稼げると考えるから(50代:フリー/自営業)
・交通費がかかっても、収入が増えるなら隣の県の仕事探しも視野に入れたい(50代:パート/アルバイト)
<「敢えて隣の都道府県の仕事を外して探す」と回答した人の理由>
・都内に行けば収入は少し上がるが、通勤時間を含めると考えて都内に通えない、埼玉県と東村山の時給はあまり変わらないようです(40代:パート/アルバイト)
・隣の都道府県の最低賃金の方が高いのは分かっているが、通勤に時間がかかり過ぎるのが分かっているため応募できない(50代:派遣社員)
・通勤が大変だと思う(70代:今は働いていない)
・隣とか生活している地区と違う範囲で探すと生活基盤が崩れる(50代:パート/アルバイト)
・交通費と時間が勿体無いから(40代:パート/アルバイト)
<「隣の都道府県の最低賃金は仕事探しに影響しない」と回答した人の理由>
・自宅や子どもの園から近いことを優先しているから(40代:派遣社員)
・歳をとると近くが一番、無理をしてまで収入を得ようとは思わない(60代:パート/アルバイト)
・主婦なので通勤時間がかかるのは致命的。安くても近場で行き来し易い勤務地がいい。子供もいるので、震災等あっても帰宅し易い場所がいい(40代:派遣社員)
・よほど違う場合は考えなくもないが、基本的には仕事の内容や通勤時間を優先するので(50代:フリー/自営業)
・最低賃金どうのこうのより、効率的に家庭と仕事が回る環境の方を優先したいから(30代:派遣社員)
・最低賃金が高くても遠くへ出勤するのは大変なので悩みます(50代:今は働いていない)
・最低賃金でするような仕事に就く気がないから。しかし総合的に見て最低賃金が高い地域の方が時給が高いようであれば、そちらの県で仕事を探すと思う(40代:フリー/自営業)
・移動に時間を使うくらいなら、近場でその時間分働いたほうが収入につながるから(30代:今は働いていない)
・通勤時間が短い方が重要。ただし同じ通勤時間なら、最低賃金の高い方を選ぶ(50代:パート/アルバイト)
・在宅で働けば、会社の所在地はどこでも選べるので(40代:フリー/自営業)
<「わからない」と回答した人の理由>
・自分のしたい仕事かどうかを優先するから(40代:正社員)
・会社までそう遠くなければ隣の都道府県を選ぶが、通勤時間など考えたら多少の差であれば近くを探す(60代:パート/アルバイト)
・通勤時間にもよりますし、現時点で東京にいるため、影響がないので(40代:派遣社員)
・最低賃金が高いほうがいいに決まっていますが、そんなに遠方まで働きに行くことはできないです(50代:今は働いていない)
・最賃を気にしたことがない(20代:正社員)
・交通費と移動時間の無駄など考えるとわからない(40代:今は働いていない)
・最低賃金を気にして仕事探しをしていないので(40代:パート/アルバイト)
・隣の県より最低賃金が高いから現実性がない(50代:フリー/自営業)
・仕事の内容や職場の雰囲気が賃金より大切だから(50代:パート/アルバイト)
・隣県に隣接しているので、通勤は可能だが、通勤時間がかかることと雇用条件を照らし合わせてみないとわからない(50代:SOHO/在宅ワーク)
■しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
全国平均で初めて1000円を超えた最低賃金。仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層に「最低賃金は、都道府県ごとに金額が異なります。もし隣の都道府県の最低賃金の方が高い場合、あなたの仕事探しにはどのような影響がありますか」と尋ねたところ、「隣の都道府県の最低賃金は仕事探しに影響しない」との回答が6割近くとなったものの、「敢えて隣の都道府県の仕事を優先して探す」と回答した人も18.9%と2割近くいました。また、2024年に収入上限を設定する人としない人との比較では、「敢えて隣の都道府県の仕事を優先して探す」と回答した比率は、「設定しない人」の方が7.4ポイント高くなりました。さらに子どもの数別で比較したところ、お子さんの数が多いほど「敢えて隣の都道府県の仕事を優先して探す」と回答した比率は少なくなり、お子さんがいない人と2人以上の人との差は7.7ポイントでした。収入上限や育児など仕事する際の制約が少ない人の方が、通勤時間などの時間的制約を意識する必要性が低く、隣の都道府県の仕事であっても優先して探しやすい状況にあるのかもしれません。
フリーコメントにも通勤にかかる時間をネックとする声が多数寄せられましたが、「自宅や子どもの園から近いことを優先している」「震災等あっても帰宅し易い場所がいい」など距離を気にする声なども見られました。実際に仕事を探す際には地域の最低賃金ではなく求人個々の賃金を見て検討することになると思いますが、より最低賃金が高い地域の求人を優先する人も一定数存在します。県境近くに住居を構えるなど越境しやすい環境にいる求職者には、都道府県間の最低賃金の差が比較的影響しやすいと言えるのかもしれません。
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー 1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。 これまでに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ約50000人の声を調査・分析し、300本以上のレポートを配信。2021年に独立し現職の他、ワークスタイル研究家として解説記事の執筆・講演、広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。 実務経験分野は、人材派遣・紹介・アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げ、広報ブランディング、経営企画、人事など事業現場の最前線から管理部門まで管轄するなど多岐にわたる。人材マネジメントから法規制まで、雇用労働分野の幅広いテーマについて多数のメディア出演などを通して意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。 Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員 ◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員 民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度) 労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度) 日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など ◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数 ◇執筆・その他 ITメディア連載『働き方の見取り図』/JCAST会社ウォッチ連載『ここがヘンだよ会社の常識 ~兼業主夫のひとりごと』他、JBpress、日本経済新聞、日経MJ、時事通信、BUSINESS INSIDER JAPAN、NEWSポストセブンなど執筆・寄稿記事多数。大学や地方自治体、男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターも務める |
■調査概要 調査手法:インターネットリサーチ(無記名式) 有効回答者数:550名(※) 調査実施日:2023年11月15日(水)~2023年11月22日(水)まで 調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者 ※調査対象者のうち、家周りの仕事について「同居家族はいるが主に自分が担当」または「同居家族と自分 で概ね平等に担当 」のいずれかを選択した人のみを抽出して集計。 ※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。 |
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志から始まった2011年設立の研究所です。ライフスタイルと仕事の望ましいバランスに対する社会の理解を高め、女性のみならず誰もが働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>https://www.bstylegroup.co.jp/
『時代に合わせた価値を、創造する。』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、しゅふの雇用をのべ18万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、 使命 -MISSION- 『「はたらく」をもっと、しあわせに。』を、人と仕事の適材適所によって実現してまいります。
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