「その信念は正義か?悪か?」物語を彩るヴィランの魅力を文学作品からひもとく。『なぜ人は悪役に惹かれるのか?』発売(8/8)。

株式会社 大和書房

株式会社大和書房(本社:東京都文京区、代表取締役:大和 哲)は『なぜ人は悪役に惹かれるのか?  ヴィランで読む文学』(小松 史生子:著)を2026年8月8日に発売いたします。

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アルセーヌ・ルパン、ハリソン山中(「地面師たち」)、悪女ミレディー、貞子――
名作には、忘れらない悪役(ヴィラン)たちが登場します。

主人公と敵対し、悪事を働くヴィランたち。
一見、人々に嫌われてしまうようなキャラクターでありながら、私たちはどこかで彼らに「悪としての活躍」を期待してしまいます。
なぜ、私たちは悪役に惹かれてしまうのでしょうか?

怪盗、詐欺師、剣鬼、悪女、怨霊、人獣。
近現代の大衆文学に登場する、恐ろしくも魅力あふれる6つのヴィランを例にその魅力をひも解いてみましょう。

目次

第1章 怪盗
 彼らに盗めないものは何もない
  怪盗は実在する?/ルパン三世を怪盗たらしめるもの/人気キャラの多い怪盗
 正当化される犯行動機
  義賊という免罪符/怪盗は誰の敵なのか?/フランスが生んだ世界的怪盗 アルセーヌ・ルパン
 紳士な仮面の下の冷徹さ
  義賊でない怪盗を人々は応援できない/アルセーヌ・ルパンは悪ではないのか?/まとめ:ヴィランとしての怪盗の本質とは/怪盗の決めゼリフ「レディース、アンド、ジェントルメーン! さあ、ショウの始まりだぜ!」
第2章 詐欺師
「信用」は社会の価値観で決まる
  人の心を弄び、心理的ダメージを与える「信用詐欺師」/高利貸しから信用詐欺師へ――戦後日本世相に抗うヴィランとして/何を信じ、何を信じないか
 騙されたら騙しかえせ
  ヴィランかアンチヒーローか/騙しても「裏切られた」とは思わせない―信用詐欺師が孕む逆説/アンチヒーロー化する信用詐欺師/1970年代の海外コン・ゲームの古典的名作/詐欺師の間に生まれる信用という感動
 有能であることの証明としての詐欺
  知的ゲームとしての詐欺/共感不可能なヴィランの登場する「地面師たち」/サイコパスにして承認欲求の塊/なぜハリソン山中の言葉に納得してしまうのか/まとめ:能力の誇示がもたらす憧れとしての魅力/詐欺師の決めゼリフ「真摯に生きる者が馬鹿をみるんです」
第3章 剣鬼
 剣にとりつかれた人間たち
  己の技を極めることにしか興味のないヴィラン/人気作品『イクサガミ』に登場する剣鬼/天才的な剣術の業を背負う童/才能か、人間らしさか
 人間性の欠落した天才
  孤高の英雄を逆手にとったキャラクター造形/我が子への愛よりも剣技の奥義を優先する姿/プロフェッショナル志向が無視するもの
 天才が抱える巨大な空虚
  天才であるがゆえに理解し合えない/「剣を学ばん者は心を学べ」/永遠に未完成なままの人格を抱えて/まとめ:行き過ぎた専門性を未熟な人格、孤高であり孤独な存在/剣鬼の決めゼリフ「強くなきゃ駄目なんだ」
第4章 悪女
 神話の時代から悪女は生きていた
  シンデレラに登場する意地悪な義理姉妹は悪役令嬢?/『聖書』のなかの悪女
 男と戦う女=悪女?
  19世紀フランス大衆小説史に君臨する稀代の悪女・ミレディー/女性ならざる女性として闘うヴィラン/悪女ミレディーの最期/実在する日本の毒婦・高橋でん
 それは自尊心と自由への渇望なのかもしれない
  女性人気の高い『真珠夫人』の瑠璃子/瑠璃子に向けられる男性からの憎しみ/血のつながらない子供を虐めぬく悪女/「私はこんなに罰せられなければならないほどの悪いことをしたというのだろうか」/まとめ:誰にとっての「悪い」女なのか?/悪女の決めゼリフ「あたしは自分の思うとおりに生きていくのよ。ダニー」
第5章 怨霊
 なぜ幽霊といえば女なのか
  幽霊といえば女性、退治するのは男性/日本三大怨霊は実は全員男性/幕末期、日本三大幽霊は全員女性となった/男性を取り殺す怨霊たち
 日本で最も有名な怨霊・貞子
  Jホラーブームの火付け役『リング』/貞子と対決する二人の男/言葉を奪われた貞子、言葉を職業とする対決者/貞子の呪いに秘められた二つの側面/貞子に敗北した男たち
 言葉を発さない怨霊、言葉を奪われた主人公
  怨霊と戦う男から、怨霊と戦う女へ――澤村伊智『ぼぎわんが、来る』の比嘉姉妹/怨霊と同じ世界で戦う女/言葉を奪われた怨霊と女性/まとめ:そして現代のホラー・ブームへ/怨霊の決めゼリフ「うらめしや」
第6章 人獣
 半分怪物、半分人間
  仮面ライダーは悪の組織によって生み出された人蟲である!/都市を駆ける人獣の影――江戸川乱歩『人間豹』
 都市に生きる人間の心に棲む孤独と闇
 「永遠に解き難き謎」の魅力/急激に成長する都市に生きる人々/自ら人間豹となる名探偵・明智小五郎/それは怪物か? それとも人間か?
 私たちのなかにある暗い感情
  自分の顔がだんだん悪魔の顔になっていく……――村山槐多『悪魔の舌』/文明か野蛮か、進化か退化か――二分する社会/ルパン作品に刻まれた偏見/核問題の象徴として誕生した怪獣ゴジラ/ゴジラはヴィランであり、仲間でもあった/まとめ:ヴィランとは誰かという問い/人獣の決めゼリフ「体の奥で古い熱い血がよみがえる」
おわりに
ブックガイド
用語集
参考文献

著者略歴

小松 史生子(こまつ・しょうこ)

早稲田大学文化構想学部教授

1972年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。金城学院大学文学部教授を経て、2024年4月より現職。1998年「アニミズムのエロス 江戸川乱歩論」で第5回創元推理評論賞(東京創元社)佳作受賞。2016年『探偵小説のペルソナ―奇想と異常心理の言語態―』(双文社出版、2015年)で第69回日本推理作家協会賞(評論その他部門)最終候補。主な著作に『乱歩と名古屋:地方都市モダニズムと探偵小説の原風景』(風媒社、2007年)、編著に『〈怪異〉とナショナリズム』(青弓社、2021年)、『〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか』(青弓社、2022年)など。

書籍概要

書名 :なぜ人は悪役に惹かれるのか?  ヴィランで読む文学

著者 :小松 史生子 

発売日:2026年8月8日

判型 :四六判

頁数 :272ページ

定価 :2,090円(税込)

発行元:株式会社大和書房 https://www.daiwashobo.co.jp

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会社概要

株式会社 大和書房

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URL
http://www.daiwashobo.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都文京区関口1-33-4
電話番号
03-3203-4513
代表者名
大和 哲
上場
未上場
資本金
1100万円
設立
1961年07月