市川沙央の芥川賞受賞作『ハンチバック』が、世界有数の文学賞「全米批評家協会賞」の〈ジョン・レナード賞〉の最終候補にノミネート!
株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区 社長:飯窪成幸)が刊行する、第169回芥川龍之介賞受賞作『ハンチバック』(市川沙央著、文春文庫)が、世界有数の文学賞「全米批評家協会賞(National Book Critics Circle Award)」の〈ジョン・レナード賞〉最終候補作6作に選出されました。
全米批評家協会賞は、全米図書賞や国際ブッカー賞と並んで英語圏で影響力のある賞で、今回市川さんがノミネートされた〈ジョン・レナード賞〉は新人のデビュー作を対象としています。受賞作の発表は本年3月26日。受賞すれば日本人初となります。
私の身体は生きるために壊れてきた——。
重度障害者として、身体と意識の流れを迫力ある筆致で描ききった『ハンチバック』は、2023年7月に第169回芥川龍之介賞を受賞。衝撃的な内容だけでなく、遅々として進まない日本の読書バリアフリー環境に一石を投じましたが、その反響は日本だけでなく海外へと大きく広がっています。

現在では世界26の国と地域で翻訳版の刊行が進んでおり、2025年には英訳版が国際ブッカー賞と全米図書賞〈翻訳文学部門〉のロングリスト(受賞候補作リスト)に、フランス語版がメディシス賞〈外国小説部門〉最終候補作に選出されました。
今回全米批評家協会賞〈ジョン・レナード賞〉の最終候補に残った英訳版の訳者はポリー・バートンさんです。
日本では、昨年10月にルビを大幅に増やした文春文庫版が刊行されています。

■市川沙央さんからのコメント
小さな部屋から放った非常にかぼそい声の小説が、これほど広い世界に届き、評価をいただいていることに驚いています。いや驚くにはあたらない。私の生きてきた日本はいつも世界に開かれ、世界への好奇心、世界へのリスペクト、世界への批判精神を育む土壌と度量があった。だからこそ、『ハンチバック』の声は普遍性を持ち、多くの人々に届いているのだと思います。開かれた自由と寛容さ、文化交流の豊かさが維持され、文学が人間の幸福に寄与する新しい言葉を伝えつづけることを願います。ところで『ハンチバック』とあわせて新刊『女の子の背骨』もよろしくお願いします。市川沙央/Saou Ichikawaの新刊を今すぐ原語で読めるのは日本だけ!
■内容紹介
井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、有名私大の通信課程に通い、しがないコタツ記事を書いては収入の全額を寄付し、18禁TL小説をサイトに投稿し、零細アカウントで「生まれ変わったら高級娼婦になりたい」と呟く。
ある日、グループホームの男性ヘルパー・田中にそのアカウントを知られていることが発覚し――。
■市川沙央さん プロフィール
市川沙央(いちかわ・さおう)
1979年生まれ。早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科卒業。
筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側彎症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者。
2023年「ハンチバック」で第128回文學界新人賞、同作で第169回芥川賞受賞。
最新作は2025年9月に刊行された『女の子の背骨』(文藝春秋刊)。

■書誌情報
書 名:『ハンチバック』
著 者:市川沙央
判 型:文庫判
文庫版発売⽇:2025年10⽉7日
定 価:660円(税込)
ISBN:978-4-16-792425-6
書誌URL:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167924256
■最新作『女の子の背骨』詳細はこちら
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