第126回日本外科学会定期学術集会 周術期・在宅リハビリテーションに関するランチョンセミナーを共催

株式会社MTG(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:松下 剛)は、 2026年4月23日(木)から4月25日(土)に開催された 「第126回日本外科学会定期学術集会」において、 ランチョンセミナー「周術期・在宅リハビリテーションにおけるSIXPADの可能性」を共催しました。
本セミナーでは、周術期および在宅リハビリテーション領域において、 医療機関との共同研究を背景とした研究の取り組みや、 臨床現場での実践に関する報告が、医療現場から行われました。
セミナー01|肝移植周術期のサルコペニアに対する、SIXPADを用いた当院での取り組み
■研究背景と取り組み概要
生体肝移植患者では、加齢や基礎疾患に加え、骨格筋の成長を抑制するマイオカインであるミオスタチンの影響により、サルコペニアを来しやすいことが課題とされています。周術期における筋量・筋機能の低下は、その後の回復や予後にも影響を与えることが知られています。一方で、移植を控えた患者の多くは、従来の筋力強化トレーニングに耐えることが難しく、周術期に適用可能な介入方法が限られていました。こうした背景のもと、骨格筋電気刺激を用いた介入が、周術期管理の新たな選択肢として検討されています。
■登壇者
筒井 由梨子 先生
九州大学大学院 消化器・総合外科
松山赤十字病院 外科
■目的
生体肝移植を受ける患者の周術期における骨格筋電気刺激装置が、血清ミオスタチン濃度およびサルコペニアに与える影響を明らかにすること。
■方法
末期肝疾患で生体肝移植を予定している20歳以上且つMELDスコアが15点以上の患者を対象に、生体肝移植前から退院まで骨格筋電気刺激装置を適用しました。血清サンプルはプロトコル開始前と手術直前に採取し、筋肉量は介入開始前と生体肝移植の1ヶ月後にCTを用いて評価しました。
■結果
介入群は血清ミオスタチン濃度が有意に改善されました。コントロール群の生体肝移植1ヶ月後の大腰筋指数は介入前よりも低かったにもかかわらず、介入群では維持されました。また、介入群、コントロール群ともに生体肝移植1ヶ月後の大腿四頭筋の面積は介入前より低下しましたが、介入群はコントロール群よりも維持されました。

■結論
生体肝移植前から骨格筋電気刺激装置を適用することにより、血清ミオスタチン濃度は低下し、骨格筋量は保持されました。
■関連論文情報
掲載誌:Hepatology Research
論文名:Impact of electrical muscle stimulation on serum myostatin level and maintenance of skeletal muscle mass in patients undergoing living-donor liver transplantation
セミナー02|| SIXPADで切り拓く 新たなサルコペニア対策
■研究背景と取り組み概要
高齢のがん患者では、筋肉量や筋力が低下するサルコペニアが高頻度に認められ、生活の質や治療継続性、予後に影響を及ぼすことが知られています。特に抗がん剤治療中は、副作用や疲労、通院負担などから運動療法の継続が困難となるケースも少なくありません。そのため、自宅でも安全かつ簡便に取り組めるリハビリテーション手段の確立が求められており、家庭用EMSを用いた在宅自己リハビリテーションの有効性が検討されています。
■登壇者
小坂 久 先生
関西医科大学 外科学講座 講師
■目的
高齢がん患者における、家庭用EMSの下肢機能およびサルコペニアに与える影響を明らかにすること。
■方法
2023年3月から2024年7月までに関西医科大学病院を受診したがん患者53名をベースラインのShort Physical Performance Battery(以下、SPPB)値が9以下の方を下肢機能低下、9を超えている方を下肢機能正常と定義し、2群に分けて家庭用EMSを使用した在宅自己リハビリテーションを4週間実施しました。下肢機能の評価として歩行速度、椅子立ち上がり、バランスを、使用前・2週後・4週後に測定しました。
■ 結果
家庭用EMS機器を用いた4週間の在宅自己リハビリテーションは、
高齢がん患者の下肢機能を改善し、サルコペニア状態を軽減する可能性を示唆しました。
≪下肢機能≫
ベースラインSPPB>9グループ(下肢機能正常群)では、合計スコアまたはその構成要素に有意な改善は見られませんでしたが、ベースラインSPPB≤9群(下肢機能低下群)では改善効果が顕著で、合計スコアとバランス能力および歩行速度が有意に改善しました。

≪サルコペニア≫
介入前のSPPBスコア9以下だった群(下肢機能低下群)では、EMSを使用した4週間の在宅事故リハビリテーションにより、重度サルコペニアの割合が66.7%から38.4%へと優位に減少しました。

■結論
家庭用EMS機器を用いた4週間の在宅自己リハビリテーションにより、高齢がん患者の下肢機能およびサルコペニア状態に変化が認められました。
■関連論文情報
掲載誌:Archives of Rehabilitation Research and Clinical Translation
論文名:Pilot study to assess the ability of a 4-week, home-based, electrical muscle stimulation program to improve lower extremity function and reduce sarcopenia in older individuals with cancer
【セミナー開催概要】
学会名:第126回日本外科学会定期学術集会
セミナー名:ランチョンセミナー38
日時:2026年4月25日(土)12:35~13:25
会場:第14会場(札幌市民交流プラザ1F『SCARTSコート』)
座長:名古屋大学医学系研究科 腫瘍外科 教授 江畑 智希 先生




株式会社MTGは、医療機関および研究機関との連携を通じて、周術期および在宅療養期といった実臨床の課題に向き合いながら、研究活動への協力および学術的知見の共有に取り組んできました。
今後も、医療現場のニーズを踏まえた研究支援を通じて、学術分野と産業界をつなぐ取り組みを継続してまいります。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
