障がい者雇用、大企業ほどDEI疲れは7割超と深刻化、99名以下企業は4割超が雇用ゼロの実態
【企業規模別】法定雇用率2.7%引き上げに向けた企業の障がい者雇用実態調査

レバレジーズ株式会社が運営する障がい者就労支援サービス「ワークリア( https://worklear.jp/ )」は、2026年7月に適用された法定雇用率の2.7%引き上げ、および雇用義務対象企業の拡大(従業員数37.5名以上)について、従業員数37.5名以上の企業において障がい者雇用実務に関与している担当者555名を対象に、障がい者雇用における実態調査を実施しました。
本リリースでは、企業規模(従業員数が1,000名以上の企業、100〜999名の企業、99名以下の企業)ごとに異なる推進体制や課題、具体的な取り組みについて明らかにしました。
<調査サマリー>
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法定雇用率2.7%、大企業は7割以上が達成見込みの一方、99名以下企業では半数未満に留まる
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注力施策、大企業は「現場の理解促進」が最多となる一方、99名以下企業は「採用する障がい種別の拡張」が最多
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大企業の7割超に広がる「DEI疲れ」、現場の受入キャパシティや工数不足が深刻化の要因か
1.法定雇用率2.7%、大企業は7割以上が達成見込みの一方、99名以下企業では半数未満に留まる
2026年7月に適用された「法定雇用率2.7%」の達成見込みについて企業規模別に見ると、従業員数1,000名以上の大企業*1では「既に2.7%を達成している(36.9%)」と「7月の引き上げまでに達成見込み(36.4%)」を合わせて7割以上の企業が達成に向けて一定の目処を立てています*2。一方で、99名以下の企業においては「達成見込みは立っておらず、困難である(31.6%)」という回答が3割を超えて最多となり、1,000名以上の大企業の回答割合(10.6%)と比較して約3倍の開きが生じていることが分かりました。
各企業における現在の障がい者雇用状況について規模別に見ると、1,000名以上の大企業では89.4%、100〜999名の企業では84.7%が「障がい者を雇用している」と回答しました。これに対して、99名以下の企業においては「現在は障がい者を一人も雇用していない(43.4%)」という回答が4割を超えており、企業規模による雇用実態の差が浮き彫りとなっています。
*1 本調査では、従業員数1,000名以上の企業を「大企業」と定義します
*2 2026年4月末調査時点


2.注力施策、大企業は「現場の理解促進」が最多となる一方、99名以下企業は「採用する障がい種別の拡張」が最多
障がい者雇用に関与する実務担当者*3に現状の体制を聞いたところ、1,000名以上の大企業では「専任」と回答した割合が40.1%と4割に達しているのに対し、99名以下の企業では30.3%と、10pt程度開きがあることが分かりました。
全業務時間のうち障がい者雇用関連業務が占める割合を見ても、99名以下の企業では「10%未満」という回答が42.1%と4割超となっており、限られた時間の中で対応せざるを得ない体制の厳しさがうかがえます。
*3 企業における、現在の「障がい者雇用」への関与度の質問に対し、「現場での直接的な関与のみ(自身の部署に障がい者が配属されており、現場でマネジメントを行っている)」と回答した人は除く


法定雇用率引き上げにあたって注力している施策について聞いたところ、1,000名以上の大企業においては、1位が「社内研修・啓発(51.6%)」となり、組織全体への意識醸成に注力していることが分かります。また、法改正に伴い拡充された「特定短時間労働者(週10時間以上20時間未満)」の雇用制度*4についても、1,000名以上の大企業の半数以上が「既に雇用している(55.3%)」と回答しており、雇用規模の大きさに対応するため新制度を積極的に取り入れる傾向が見受けられます。
一方で、99名以下の企業においては、注力施策の1位に「採用する障がい種別の拡張(36.8%)」が挙がったものの、約4社に1社が「特になし(23.7%)」と回答しました。この割合は、1,000名以上の大企業(3.7%)と比較して20pt程度の開きがあり、99名以下の企業においては現時点の状況から新たな施策を必要としていない、あるいは検討段階にとどまる企業が一定数存在する実態が浮き彫りとなっています。
*4 特定短時間労働者の算定特例について
2024年4月1日の法改正により、精神障がい者、重度知的障がい者および重度身体障がい者の「特定短時間労働者(週所定労働時間10時間以上20時間未満)」について、1人あたり「0.5人」として法定雇用率に算定できるようになった。
引用:厚労省,特定短時間労働者の雇用率算定について
( https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001049750.pdf )


3.大企業の7割超に広がる「DEI疲れ」、現場の受入キャパシティや工数不足が深刻化の要因か
障がい者雇用を進める上で、社内リソースの観点で「壁」になっている(不足している)と感じているものについて聞いたところ、100〜999名の企業においては1位が「専門的なノウハウ・知見の不足(52.3%)」となりました。これに対し、1,000名以上の大企業においては「現場(配属先)の受入キャパシティ不足(56.7%)」が1位となり、その他「人手や担当者の工数不足(43.8%)」「社内の理解・協力体制の不足(28.1%)」という回答についても、すべての企業規模の中で最も高い割合でした。
こうした負担の大きさは、担当者が感じる心理的負担にも影響していることが見受けられます。「障がい者雇用を進める中で『DEI*5疲れ』を感じるか」という質問に対して、「非常に感じる」「やや感じる」と回答した割合の合計は、99名以下の企業では半数未満にとどまったのに対し、1,000名以上の大企業では72.4%に達しており、全規模の中で最も深刻な状況にあることが明らかになりました。1,000名以上の大企業は体制が整っている一方で、雇用しなければならない人数が多く、現場の受け入れ限界や担当者の工数逼迫という特有の苦悩に直面している実態が推察されます。
また、社内リソースの観点で不足しているものに関して、99名以下の企業においては「特に不足しているものはない」の回答が13.2%と、1,000名以上の大企業の回答割合(5.5%)の約2.5倍でした。これは、雇用人数の多さに比例して現場の課題が複雑化しやすい大企業に対し、必要雇用数が限られる企業においては、大掛かりな体制変更や新たなリソース投下の必要性が生じにくい状況にあることが考えられます。また、兼務体制の中で他業務の優先度が高く、雇用実務自体が本格化していないことから、具体的な課題や不足要素が表面化しにくいことも一因と推察されます。
*5 「Diversity(ダイバーシティ、多様性)」「Equity(エクイティ、公平性)」「Inclusion(インクルージョン、包括性)」の頭文字からなる略称


<ワークリア事業部責任者・津留からのコメント>
本調査では、2026年7月の法改正に向けた企業の取り組みが、企業規模によって全く異なるフェーズの課題に直面している実態が明らかになりました。
推進体制やリソースが比較的整っている大企業においては、新制度の活用や採用自体は進んでいる中、雇用人数の多さに比例して現場の負担が増大し、担当者の約7割が「DEI疲れ」を実感するという深刻な事態に直面しています。一方で99名以下の企業においては、担当者の多くが他業務との兼務を余儀なくされており、対応の優先順位が上がりづらい状況が存在することも推察されます。
重要なのは、自社の規模や現在の体制に合わせた、無理のないアプローチを選択することです。自社だけで抱え込もうとせず、外部の知見やテクノロジーを上手に頼ることで、担当者や現場に「リソースのゆとり」を確保していくことは有効な選択肢の一つと言えるでしょう。そうした環境整備と並行して、社内に少しずつ成功事例やマネジメントのノウハウを蓄積していく、このサイクルを回すことこそが、一時的な数合わせではない定着を見据えた持続可能な障がい者雇用の基盤作りに繋がっていくのではないかと考えております。
◆津留有希子氏・プロフィール
ワークリア事業責任者
立教大学コミュニティ福祉学部(社会福祉士取得)卒業後、2020年にレバレジーズへ新卒入社。入社後は、法人営業に従事し、2年目には地方支店の拠点長を歴任。
2023年よりワークリア事業部サービス責任者に。就任後3年間で、レバレジーズの障がい者雇用組織を約270%拡大。従業員定着率、業界平均の約1.5倍を維持しながら、障がい者雇用率2.96%*を達成。(*2026年5月時点)

<調査概要>
調査対象:従業員数37.5名以上(2026年7月以降の法定雇用義務対象)の企業において、障がい者雇用実務に関与する担当者
調査年月:2026年4月28日~30日
調査方法:インターネット調査
回答者数:555名
調査主体:レバレジーズ株式会社
実査委託先:GMOリサーチ&AI株式会社
ワークリア( https://worklear.jp/ )
ワークリアは、世の中の障がい者雇用を活性化することを目指す、就労支援サービスです。精神発達障がい者を中心に自社で雇用し、150種類を超える業務を提供しながら一人ひとりの「可能性」を最大限に引き出す体制を整えています。レバレジーズの障がい者雇用組織は直近3年間で約270%拡大。従業員定着率は業界平均の約1.5倍を維持しながら、障がい者雇用率2.96%*を達成。この独自のノウハウを活かし、サテライトオフィスの運営や就職支援サービスを展開、障がいのある方と企業の持続可能な雇用環境の創出を支援しています。(*2026年5月時点)
レバレジーズ株式会社( https://leverages.jp/ )
本店所在地 : 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア24階 /25階
代表取締役: 岩槻 知秀
資本金 : 5,000万円
設立 : 2005年4月
事業内容 :IT、医療・ヘルスケア領域をはじめとした人材事業、SaaS事業、M&Aコンサルティング事業 など
「社会課題の解決」を軸に、IT、医療・ヘルスケア領域をはじめとした人材事業・SaaS事業、M&Aコンサルティング事業など、国や業界をまたいだ様々な領域で60以上のサービスを展開。2005年に創業以来、黒字経営を継続し2025年度は年商1700億を突破しました。業界を絞らないポートフォリオ経営と、各分野のスペシャリストが集うインハウスの組織体制で、時代を代表するグローバル企業を目指します。(会計基準変更後)
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