コンゴ民主共和国:教育の機会を奪われ、徴兵される子どもたち【プレスリリース】
子どもへの虐待行為は正当化できない
【2017年8月7日 ダカール(セネガル)/ニューヨーク 発】
ユニセフ(国連児童基金)西部・中部アフリカ地域事務所代表のマリー・ピエール・ポワリエは、コンゴ民主共和国のカサイ地域で子どもたちが置かれている現状について、以下の声明を発表しました。
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世界は、カサイ地域で子どもたちとその家族に起きている悲惨な状況から目をそらしてはなりません。この12カ月の間に、子ども85万人を含む140万人が、家を離れることを余儀なくされ、蔓延する著しく暴力的な行為により生活を滅茶苦茶にされました。
子どもたちと女性たちは、彼らが受けた残酷な虐待行為について話してくれました。子どもたちの多くは武装勢力に徴用・徴兵され、麻薬漬けにされ、暴力の中に巻き込まれました。
これらの行為は決して正当化できるものではありません。
子どもたちの置かれている状況は悪化しています。紛争により避難を余儀なくされた家族は、もっとも基礎的なサービスすら受けることができません。200カ所以上の保健所が破壊され、4カ所に1カ所は正常に機能していません。重度の急性栄養不良に陥る危険のある子どもの数は40万人と推定されます。
何百もの学校が攻撃や略奪に遭い、教員たちは殺され、あるいは安全を求めて避難し、子どもたちは1年間の教育機会を失いました。暴力を恐れるために、教員は職場に行けず、親は子どもを学校に通わせられません。
すべての紛争当事者は、子どもたちを保護し、子どもたちに対する甚大なる侵害を終わらせ、学校や保健サービスを存続させなければなりません。紛争の影響を受けるすべての人に必要な支援を届けられるように、人道支援従事者には無制限の人道アクセスが必要です。
ユニセフは、地域における長期の活動実績と地域パートナー団体との強力なネットワークに支えられ、急増する人道支援のニーズに対応しています。紛争の影響を受ける15万人以上の人々に、栄養、保健、教育、水と衛生、現金給付、および子どもの保護に関する支援を提供しています。
しかし、暴力が止まらない限り、私たちがいかにベストを尽くしたとしても、十分な支援を届けることはできません。何千人もの子どもたちの命が危険に晒されています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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