梅雨や猛暑でも運動や交流を楽しめるよう「高齢者eスポーツ導入ガイド」を作成~7月11日にオンライン報告会を開催します~

千葉大学(学長:横手幸太郎)の予防医学センターは、一般社団法人日本eスポーツ連合(会長:早川英樹)と日本アクティビティ協会(理事長:川﨑陽一)の監修のもと、「高齢者のつながりと健康を育むデジタルアクティビティのすすめ~介護予防・通いの場の新しいカタチとしてのeスポーツ導入ガイド」(略称「高齢者eスポーツ導入ガイド」)を作成しました。
eスポーツは、家庭用ゲーム機などを使って競技性のある対戦ゲームを楽しむ活動です。従来のスポーツに比べて身体的負担が少ないことから、若年層だけでなく、高齢者や障がい者にも広がりを見せています。高齢者がeスポーツに参加すると心拍数の上昇やストレスの軽減、ポジティブな感情の増加などが確認されたことがさまざまな研究によって明らかとなっています。
また、梅雨や猛暑など屋外活動が制限される季節でも天候に左右されずに楽しめるため、地域の高齢者にeスポーツを推進したいと考える自治体や福祉関係者は少なくありません。ただ、「何から準備すればよいかわからない」という声も多いことから、本ガイドでは、高齢者の支援や健康づくりに取り組む実務者の皆様が安心し て運用できるよう、導入に向けた計画作り、活用方法や事例、実施時の機材、注意点などをわかりやすく紹介しています。
■今後の周知活動
① 7月11日14時~16時、高齢者eスポーツ導入ガイドのオンライン報告会兼ワークショップを開催します。お申し込み方法などは本学予防医学センター社会予防医学研究部門サイトでご案内しています。自治体などの実務者や高齢者が対象ですが、報道機関の皆様もよろしければご参加ください。
② 本ガイド(PDF)は、本学予防医学センター社会予防医学研究部門サイトで公開しています。
■研究者コメント:千葉大学予防医学センター 社会予防医学研究部門 准教授 中込 敦士
本ガイドを、高齢者の健康維持や社会参加を促す支援ツールとして、今後、全国の自治体や福祉関係者の実務者の皆様にご活用いただきたいと願っています。千葉県内の市町村には、県の健康福祉部健康づくり支援課からご案内いただきました。報道機関の皆様には、周知にお力添えをいただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

<参考:高齢者eスポーツ導入ガイドの概要> ※以下は目次です
第1章 高齢者の社会参加とゲーム・eスポーツの可能性
1.1 社会参加の重要性と多様な形態
1.2 社会参加の新たな選択肢としてのゲーム・eスポーツ
1.3 高齢者ゲーム・eスポーツの効果と国内外の研究動向
1.4 自治体施策への示唆
第2章 事業開始前に知っておくべき重要ポイント
2.1 版権と許諾の基礎知識
2.2 法的・倫理的配慮
2.3 地域住民との合意形成
第3章 事業計画の立案と準備
3.1 必要な機材と資金の確保
3.2 適切な施設と環境整備
3.3 人材育成と組織体制
第4章 プログラムの設計と実施
4.1 ゲーム選定と活動計画
4.2 参加者の募集と定着化
4.3 多世代交流の推進
第5章 事業の評価と改善
5.1 効果測定と評価指標
5.2 課題解決と改善策
第6章 ケーススタディと事例集
6.1 先進事例に学ぶポイント
事例1 千葉市老人クラブ連合会:高齢者支援と多世代交流の新たな試み
事例2 熊本県美里町:地域活性化とデジタルデバイド解消に向けた取り組み
事例3 東京都西東京市:社会参加を生み出すフレイル予防のための取り組み
6.2 ねんりんピック等の取り組みからの教訓
第7章 よくある質問とトラブルシューティング
7.1 ゲーム機材・版権に関するFAQ
7.2 参加者や家族からの問い合わせ対応
第8章 おわりに
作成:千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門
(国立研究開発法人 科学技術振興機構 社会技術研究開発センター「スポーツ参加の促進要因の探索と支援政策の評価研究 - 国・自治体・個人レベルの重層的アプローチ」研究班)
監修:一般社団法人日本eスポーツ連合、日本アクティビティ協会
助成:国立研究開発法人 科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(JST)
(課題番号:JPMJRS2281)
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