倒産件数は848件 32カ月連続で前年同月を上回る連続増加期間は過去最長を記録 ― 全国企業倒産集計2024年12月報

負債総額は2100億7600万円、2024年で2番目に大きい額

株式会社帝国データバンク

株式会社帝国データバンクは、2024年12月の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)について集計し、分析を行った。

<調査結果(要旨)>

  1. 倒産件数は848件(前年同月806件、5.2%増)だった。32カ月連続で前年同月を上回り、連続増加期間は1990年10月-1993年4月(31カ月)を超えて過去最長となった

  2. 負債総額は2100億7600万円(前年同月1015億400万円、107.0%増)と、負債50億円超の大型倒産が複数発生し、2024年で2番目に大きい額となった。負債トップは、中古車販売店の運営を行っていた㈱BALM〈旧:㈱ビッグモーター〉で831億円

<主要ポイント>

  1. 業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回った。『サービス業』(前年同月220件→215件、2.3%減)が最も多かったものの、2022年2月以来、34カ月ぶりに前年同月を下回った

  2. 主因別にみると、『不況型倒産』の合計は710件となり、32カ月連続で前年同月を上回った

  3. 態様別にみると、『清算型』倒産の合計は824件となり、全体の97.2%を占めた

  4. 規模別にみると、負債「5000万円未満」(511件)が最多。資本金『個人+1000万円未満』の倒産が617件となり、全体の72.8%を占めた

  5. 業歴別にみると、『新興企業』が262件となり、15カ月連続で200件を超えた

  6. 地域別にみると、9地域中6地域で前年同月を上回った。『近畿』(前年同月204件→231件、13.2%増)は、27カ月連続で前年同月を上回った。『四国』(同16件→23件、43.8%増)は、12月としては2008年(21件)以来16年ぶりに20件を超えた

集計期間:2024年12月1日~2024年12月31日
発表日:2025年1月14日
集計対象:負債1000万円以上法的整理による倒産
集計機関:株式会社帝国データバンク

※調査結果は下記ホームページでも掲載している

https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/index.html


7業種中4業種で前年同月を上回る 『小売業』は28カ月連続で前年同月を上回る

業種別にみると、7業種中4業種で前年同月を上回った。『サービス業』(前年同月220件→215件、2.3%減)が最も多く、『小売業』(同163件→186件、14.1%増)、『建設業』(同161件→161件)が続いた。『小売業』は28カ月連続で前年同月を上回った一方、『サービス業』は2022年2月以来、34カ月ぶりに前年同月を下回った。『運輸・通信業』(同49件→43件、12.2%減)は、2カ月連続で前年同月を下回った。

業種を細かくみると、人手不足が続く『建設業』では、「職別工事」(前年同月68件→80件)の増加が目立った。『小売業』では「飲食店」(同65件→78件)の増加が全体の件数を押し上げた。

『不況型倒産』は710件、32カ月連続で前年同月を上回る

主因別にみると、「販売不振」が699件(前年同月634件、10.3%増)で最も多く、全体の82.4%(対前年同月3.7ポイント増)を占めた。「売掛金回収難」(前年同月3件→4件、33.3%増)や「業界不振」(同3件→5件、66.7%増)などを含めた『不況型倒産』の合計は710件(同641件、10.8%増)となり、32カ月連続で前年同月を上回った。

粉飾決算やコンプライアンス違反などの「放漫経営」(前年同月11件→16件、45.5%増)は、3カ月連続で前年同月を上回った。一方、「経営者の病気、死亡」(同26件→21件、19.2%減)は、2カ月連続で前年同月を下回った。

※倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を『不況型倒産』として集計

『清算型』倒産は824件、全体の97.2%を占める

倒産態様別にみると、『清算型』倒産の合計は824件(前年同月787件、4.7%増)となり、全体の97.2%(対前年同月0.4ポイント減)を占めた。『再生型』倒産は24件(同19件、26.3%増)発生し、2カ月連続で前年同月を上回った。

『清算型』では、「破産」が798件(前年同月752件、6.1%増)で最も多く、4カ月連続で前年同月を上回った。一方、「特別清算」は26件(同35件、25.7%減)と、6カ月ぶりに前年同月を下回った。

『再生型』では、「民事再生法」が24件(前年同月18件、33.3%増)発生し、個人が19件、法人で5件発生した。

負債額「5000万円未満」が最多 中小零細企業が多数を占める

負債額規模別にみると、「5000万円未満」が511件(前年同月505件、1.2%増)で最多、「1億円以上5億円未満」が168件(同155件、8.4%増)で続いた。中小零細企業の倒産が目立つ一方、「50億円以上100億円未満」が5件(同1件、400.0%増)と、前年同月を上回った。

資本金規模別では、『個人+1000万円未満』の倒産が617件(前年同月574件、7.5%増)となり、全体の72.8%を占めた。

業歴10年未満の『新興企業』は262件、15カ月連続で200件超

業歴別にみると、「30年以上」が267件(前年同月256件、4.3%増)で最も多く、全体の31.5%を占めた。このうち、老舗企業(業歴100年以上)の倒産は8件(同14件、42.9%減)発生した。

業歴10年未満の『新興企業』〈「3年未満」(前年同月32件→32件)、「5年未満」(同64件→67件、4.7%増)、「10年未満」(同159件→163件、2.5%増)〉は262件(前年同月255件、2.7%増)と15カ月連続で200件を上回った。内訳を業種別にみると、「サービス業」(同89件→85件、4.5%減)が最も多く、「小売業」(同51件→68件、33.3%増)、「建設業」(同48件→52件、8.3%増)が続いた。

 

9地域中6地域で前年同月を上回る 『近畿』は27カ月連続で前年同月を上回る

地域別にみると、9地域中6地域で前年同月を上回った。最も件数が多かったのは、『関東』(前年同月270件→283件、4.8%増)で、「東京」(同134件→147件)や「茨城」(同7件→17件)の増加が件数を押し上げた。『近畿』(同204件→231件、13.2%増)は、27カ月連続で前年同月を上回った。

最も増加率が高かったのは『四国』(前年同月16件→23件、43.8%増)で、12月としては2008年(21件)以来16年ぶりに20件を超えた。『北陸』(同25件→34件、36.0%増)は、2カ月連続で前年同月比30%を超えた。一方、『北海道』(同32件→15件、53.1%減)は、前年同月比50%超えの大幅減となった。

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会社概要

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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区南青山2-5-20
電話番号
03-5775-3000
代表者名
後藤 信夫
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
1987年07月