ロヒンギャ難民がバングラデシュへ未曾有の大流入、6割が子ども【プレスリリース】

緊急支援を待つ子ども20万人、親とはぐれた子ども1000人以上

ボートで5時間かけ、避難してきたロヒンギャ難民の人たち。(2017年9月7日撮影) © UNICEF_UN0120422_Brownボートで5時間かけ、避難してきたロヒンギャ難民の人たち。(2017年9月7日撮影) © UNICEF_UN0120422_Brown

【2017年9月12日 コックス・バザール、ダッカ(バングラデシュ)発】

 ミャンマーからバングラデシュに逃れてきたロヒンギャ難民の子どもたちの状況に関し、ユニセフ(国連児童基金) バングラデシュ事務所の子ども保護チーフ ジャン・リービーは以下の通り報告しました。

* * *

 私たちは、ミャンマーからバングラデシュに流入する前例のないほど多くのロヒンギャ難民を目の前にしています。8月25日以降、33万人以上がコックス・バザールに避難しています。

 いまだかつてバングラデシュにこれほどの規模とスピードで難民が押し寄せたことはありません。どれほどの数か、たとえば9月4日~10日の6日間だけで、22万人がバングラデシュに流れ込んだのです。私たちはこの流入が近い将来終わるとは考えられません。今起こっていることは進行中の人道危機で、子どもたちがその中心にいるのです。予備データによれば、すべての難民の60%は子どもたちです。

 ここにあるいくつかのロヒンギャ難民のキャンプで、最初に目にするのは子どもの多さです。何日もまともに眠れず、衰弱しお腹を空かせた子どもたちです。長く困難な旅をした多くの子どもたちは病気に罹り、すぐに治療が必要です。子どもたちはトラウマを抱えています。彼らは保護と心理的ケアが必要です。そして、妊婦もいます。バングラデシュに到着してから多くの赤ちゃんが生まれています。

 私たちの緊急支援を必要としているロヒンギャの子どもたちは、20万人にのぼると考えています。キャンプが日に日に大きくなる中で、私たちは水に起因する感染症を防ぐため、安全な飲み水と基本的な衛生環境(トイレ)を提供する必要があります。キャンプの中には、狭く衛生状態が劣悪な環境で暮らしている病気に罹りやすい人たちが大勢います。そのうち高い割合が子ども、女性や老人です。水に起因する感染症は、このような環境に暮らす子どもたちにとって極めて危険です。

 私は特に、親あるいは養育者と離ればなれになってしまった子どもたちを心配しています。ユニセフはこれまでに1,128人の離ればなれになった子どもを確認しました。しかし、その数は今後大きく増えると予測しています。

 ユニセフは、追加の支援物資を、物資供給センターのあるコペンハーゲンからダッカへ、ダッカからコックス・バザールへと輸送しているところです。

 ユニセフが活動のために最低現必要とする要請額は730万米ドルですが、難民の増加が続けばさらなる資金が必要となります。

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■ユニセフについて
 ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
 公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

 

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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