マダガスカル都市部でペスト流行:感染者800人超、死者も80人に【プレスリリース】
仮設病棟の設置など緊急支援を開始
【2017年10月13日 マダガスカル発】
アフリカ大陸南部の島国マダガスカルの都市部を中心に、今年9月中旬以降、ネズミを媒介にした「腺ペスト」と人から人へ伝染する「肺ペスト」の2種類のペストの感染が拡大しています。同国保健省によれば、10月19日までの感染者は878人で、既に80人が死亡しています。ユニセフは、仮設病棟の設置や医療用資材の提供などの緊急支援を開始。公益財団法人日本ユニセフ協会(東京都港区・赤松良子会長)は、緊急支援に備えて設けている臨時拠出積立金より、20万米ドル(2,250万8,000円)の拠出を決定しました。
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9月中旬に報告されて以来、急速な感染の拡大が続くペスト。10月10日時点で、全国22地域中15の地域で感染が報告されています。特に、首都アンタナナリボや港湾都市トゥアマシナの状況は深刻です。さらに、国の南部でも疑いのある症例が報告されています。
マダガスカル政府は、10月1日、非常事態宣言を発令。首都アンタナナリボでの集会やスポーツ・文化イベントなどの開催を禁止し、公立学校でも休校が続いています。また、主なバスターミナルなどでの検疫検査も実施。国民には、ゴミの適切な処理や消毒の徹底を呼びかけています。
今回の流行には、二つの特徴が見られます。一つ目は、人から人へ伝播しやすい肺ペスト患者の割合が3分の2以上であるということ。もう一つの特徴は、感染の大部分が、首都のアンタナナリボ(人口372万4,021人)と2つの湾岸都市、トゥアマシナ(人口141万2,021 人)とマハジャンガ(人口88万9,277人)を含む、人口密集地帯で確認されているということです。こうした理由から、さらなる感染拡大への懸念が高まっています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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