民主主義は米国のプレゼントなどではない――100年前に達成されていた日本の民主的政治体制を知るための、目から鱗の日本近代史『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』発売。
日本政治外交史の第一人者・村井良太が新たな資料を踏まえ、忘れ去られた先人の営為を描き出す
サントリー学芸賞を受賞した『政党内閣制の成立 一九一八~二七年』(有斐閣)など、日本の政党政治の歴史を紐解いてきた村井良太の新刊『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』がNHK出版から1月27日に発売されました。
東京都知事選や米大統領選など、政党の存在意義がわからなくなるようなケースが増えてきました。一方、政党支持率が落ちても政党の存在を前提とした政治システム自体はびくともしません。その理由を、ちょうど100年前のデモクラシー成立の経緯に焦点を当てて説くのが本書『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』です。
1924年の加藤高明内閣に「政党政治の確立」を見て、そこに至る過程で「民主政=政党政治」が渇望されていたことや、1932年の5・15事件以後も「政党政治への復帰」が目指されたこと、戦後の「民主化」が言わばその復活強化であったことなどを明らかにし、「戦前日本=軍国主義」というイメージを覆していきます。
現在の政党政治を考え、将来を展望する手がかりとなる一冊です。
■『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』目次
序章 第一次世界大戦後の世界と日本
第一章 二つの政友会内閣と大戦後の国際協調外交
第二章 転換期の首相選定と第二次憲政擁護運動
第三章 二つの加藤高明内閣と政党内閣制の成立
第四章 昭和天皇と「憲政常道」下の二大政党内閣
第五章 五・一五事件と政党内閣制の中断
第六章 二・二六事件と政党内閣制の崩壊
結論 自由と多様性の基盤としての民主政治を日々運営する
■著者
村井良太 (むらい・りょうた)
駒澤大学法学部教授。1972年、香川県生まれ。新潟高校卒業、神戸大学法学部卒業、同大大学院法学研究科博士課程修了。博士(政治学)。
著書に『政党内閣制の成立 一九一八~二七年』(有斐閣、サントリー学芸賞受賞)、『政党内閣制の展開と崩壊 一九二七~三六年』(有斐閣)、『佐藤栄作──戦後日本の政治指導者』(中公新書)、『市川房枝──後退を阻止して前進』(ミネルヴァ書房)など。共著に『日本政治史──現代日本を形作るもの』(有斐閣ストゥディア)、『立憲民政党全史 1927-1940』(講談社)など。共編に『河井弥八日記 戦後篇』1-5(信山社)など。
■商品情報
NHKブックス『「憲政常道」の近代日本 戦前の民主化を問う』
村井良太 著
2025年1月27日発売
ISBN:978-4-14-091292-8
定価:2,310円(税込)B6判並製 432ページ
ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000912922025.html
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