【国立映画アーカイブ】WEBサイト「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」新規45作品公開のお知らせ

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　国立映画アーカイブは、2025年9月19日（金）14:00より、当館が所蔵する文化・記録映画など映画作品を配信するWEBサイト「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」にて新たに45作品を公開する運びとなりました。

　当館の所蔵コレクションを配信する4つ目のWEBサイトとして2023年3月31日に開設し、これまでに日本の文化・記録映画239作品を公開しておりますが、新たな作品が加わることにより、時代の鏡としての文化・記録映画の姿を、より鮮明に体験していただけることでしょう。

　約9万本にのぼる当館の所蔵フィルムのうち、劇映画ではない実写作品である文化・記録映画やニュース映画は、日本映画だけで5万本近くに及びます。本サイトでは、これまでは上映の機会や放送・パッケージでの普及が限られてきた、こうした歴史映像群を、全篇視聴可能な状態で公開します。

　WEBサイトを通じて、日本の近現代において激動を繰り返してきた社会の諸相と、そこで生きてきた人々の記録を広く共有することを目指しています。

見どころ

　今回の公開では、1915年から1938年までの間に撮影・製作されたサイレントによる文化・記録映画を紹介しています。大正天皇の即位式、関東大震災前と復興に向かう東京の姿、日本アルプスなどの山岳や自然、各地の風物と出来事、運動、日本の伝統的な作法、そして戦前の沖縄の記録などに加え、皇族の新婚旅行や樺太航海の記録など、海外撮影を含む多様な作品を通じて歴史映像の持つ多彩さと魅力を感じていただけるでしょう。※注目作品の詳細は次頁をご覧ください。

　また、作品や素材に関する詳細情報を掲載するとともに、全文検索や、ジャンル、撮影場所

（都道府県）、年代による絞り込み機能も備えています。

公開作品の一部

『御大典 第一報 東京市内雜觀』

『御大典 第一報 東京市内雜觀』

【ジャンル】皇族,民族 【場所】東京,京都

1915年11月の大正天皇の即位式（御大典）にかかわる珍しい作品で、奉祝に賑わう東京各所の様子が収められ、後半には天皇一行の京都到着時のフィルムがつながれている。1914～20年に活動した映画会社、天活の数少ない現存作品としても貴重な1本。

『鹿島槍ヶ岳と下廊下』

『鹿島槍ヶ岳と下廊下』

【ジャンル】科学,観光,スポーツ,山岳 【場所】富山,長野

北アルプス（飛騨山脈）の北部、黒部川東側に連なる後立山連峰で富山県と長野県にまたがる鹿島槍ヶ岳の東尾根の登攀と、黒部川の下廊下（下ノ廊下）の探訪を綴る。ロープと即席の籠での渡河など、困難を乗り越えてゆく探検隊の活動が捉えられる。

『フヰルム・レビュー 大東京』

『フヰルム・レビュー 大東京』

【ジャンル】観光,民俗 【場所】東京

日本映画史初期のキャメラマンのひとりで、個性派俳優・川谷拓三の父としても知られる川谷庄平の撮影作品。手持ちカメラで撮影した東京の街と人々の姿を断片化し、演出場面も織り交ぜつつ、遊び心に前衛性を加味した自在な編集で、震災からの復興に向かう都市の諸相を描き出している。

『體操』

『體操』

【ジャンル】教育,スポーツ,国際交流 【場所】東京

体操の模範的な型を示して体育運動を奨励する教育映画だが、後半には国民健康体操（ラジオ体操）や舞踊家の石井漠が指導する舞踊体操、さらに1931年9月に来日したニルス・ブック率いるデンマーク体操のチームによる模範演技など貴重な映像が収められている。

『傳書鳩』

『傳書鳩』

【ジャンル】教育,軍事,災害・防災,労働 【場所】東京,静岡

かつて伝書鳩は民間でも軍隊でも重要な通信手段として利用された。本作では伝書鳩の飼育や訓練に加えて、戦場での敵情視察やマスコミの取材記事の伝達、災害時における連絡などの実働の状景を、実写・演出を織り交ぜて紹介する。

『アテナ・ライブラリー 第五十篇 大氷海』

『アテナ・ライブラリー 第五十篇 大氷海』

【ジャンル】海外事情,教育,軍事,民俗 【場所】北海道,海外

小樽の港を出港し樺太西海岸に沿ってオホーツク海を北上する日本海軍の特務艦大泊の活動の記録。樺太の国境の町や少数民族の生活の様子も捉えられている。

概要

・サイト名：「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」

・URL：https://filmisadocument.jp/

・制作：国立映画アーカイブ、国立情報学研究所

・公開日：2025年9月19日（金）14:00

・新規公開作品：大正天皇の即位や様々な自然、各地の風物、運動や伝統的作法、皇族の活動に関する記録など、1915-1938年に撮影・製作された日本の文化・記録映画45作品（すべて無声）

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