博報堂生活総研[来月の消費予報・2025年10月]（消費意欲指数）

10月の消費意欲指数は｢女高男低型｣で前年からやや上昇。外出や食関連など秋らしいカテゴリーを中心に意向高まる

株式会社博報堂(本社·東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は､20～69歳の男女1,500名を対象に｢来月の消費意欲｣を点数化してもらうなど､消費の先行きに関する調査を毎月実施。その結果を｢来月の消費予報｣として発表しています。

※9月4-8日に調査

2025年10月の消費意欲指数は45.3点。前月比では-1.3ptと低下し､前年比では+0.9ptとやや上昇しました。

【Point1】物価高の影響の微減傾向と酷暑の終わりで､女性を中心に意欲が高まる

例年10月は､消費意欲指数が前月から横ばいになることの多い月です。今年は前月比で-1.3ptと低下しましたが､前年比では+0.9ptとやや上昇。男女別では､男性の消費意欲が9月に比較的高かったことの反動で前月比減となる一方､女性では前月比､前年比ともに上昇する｢女高男低型｣となりました(男性:前月比-3.9pt/前年比+0.3pt､女性:前月比+1.2pt/前年比+1.5pt)。

消費意欲指数の理由(自由回答)をみると､前月と比べて､消費にポジティブな回答(9月296件→10月341件)は増加し､ネガティブな回答(9月907件→10月865件)は減少しました。具体的には､ポジティブな回答で､｢(秋服が欲しい･食欲の秋･気候が良いなど)季節的な意欲向上(9月56件→10月107件)｣が大幅に増加しており､特に女性で増加が目立ちます(男性:9月25件→10月28件､女性:9月31件→10月79件)。ネガティブな回答では､｢(暑い季節は出かけたくないなど)時期的な意欲低下(9月43件→10月10件)｣が減少しています。

前年と比べると､消費にポジティブな回答(24年10月360件→25年10月341件)､ネガティブな回答(24年10月872件→25年10月865件)はともにほぼ横ばいとなっています。具体的には､ポジティブな回答､ネガティブな回答ともに特に目立って増減したものはありませんでした。また｢物価高･値上げ･円安｣は引き続き高い水準ですが､今年に入って最も件数の多かった25年5月以降､微減傾向が続いています(24年10月121件→25年5月185件→25年9月129件→25年10月112件)。
長く続いた酷暑への懸念も薄れるなか､女性を中心に秋らしい意欲が高まったことや､生活者が感じる物価高の影響が少しずつ和らいでいることにより､10月の消費意欲指数は前年よりやや上向きとなりそうです。

【Point2】消費意向も女性が牽引し､外出や食関連など秋らしいカテゴリーで高まる

｢特に買いたいモノ･利用したいサービスがある｣人の割合は29.3%で､前月比で+4.4ptと大幅に上昇し､前年比でも+2.7ptと上昇しました。男女別にみると､Point1の消費意欲指数と同様に､前月比､前年比ともに女性の上昇が目立っています(男性:前月比+1.7pt/前年比+2.2pt､女性:前月比+7.3pt/前年比+3.3pt)。16カテゴリー別の消費意向をみると､前月比では｢ファッション｣｢食品｣｢旅行｣｢外食｣など8カテゴリーが20件以上増加しています。男女別の件数をみると､｢ファッション(男性:63件､女性:134件)｣などで女性が男性を大きく上回っています。前年比では｢外食｣｢食品｣｢飲料｣｢書籍･エンタメ｣など9カテゴリーが20件以上増加しました。外出関連や食関連など秋らしいカテゴリーで､女性を中心に消費意向の高まる月となりそうです。

NEWS RELEASE

詳しい調査レポートは博報堂ニュースリリースページよりご覧ください。

本調査のデータは､生活総研のホームページ(https://seikatsusoken.jp/shohiyoho/24778/)から

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