南スーダンでの紛争勃発から4年、子ども2,300人が死傷【プレスリリース】
ユニセフ新報告書を発表
「攻撃を受ける子ども時代(原題:Childhood under Attack)」© UNICEF_Phil Hatcher-Moore
南スーダンは悲劇の真っただ中にあり、子どもの半数が、栄養不良、病気、強制的な徴兵・徴用、暴力、そして学習の機会の喪失の被害に遭うなどの影響を受けていると、ユニセフ(国連児童基金)は本日発表した報告書の中で述べました。
報告書「攻撃を受ける子ども時代(原題:Childhood under Attack)」は、何年にもわたる治安悪化と動乱は、「子どもたちに信じがたいほどの影響を与え」一つの世代全体を脅かしている、と指摘しています。
子どもたちの悲惨な状況は数字が語っています。
- 300万人近くの子どもが深刻な食糧不安の状態にある
- 100万人以上が急性栄養不良に陥っている
- 240万人が家を後にすることを余儀なくされた
- 200万人の子どもが学校に通っていない。現状が続けば、わずか13人に1人しか初等教育を終了できなくなると思われる
- 推定90万人の子どもが心理的な苦痛を抱えている
- 1万9,000人以上の子どもが武装勢力や武装グループに徴用・徴兵された
- 2013年12月に紛争が勃発してから、2,300人以上の子どもが死傷し、何百もの子どもに対する強姦や性的暴力の事例が報告された
「ひとりの子どもも、このような恐怖や搾取を経験することがあってはならないのです」とユニセフ・東部・南部 アフリカ地域事務所代表のレイラ・パカラは述べました。「しかし、南スーダンの子どもは毎日のように直面しています。南スーダンの子どもたちは、喫緊に平和で保護される環境を必要としています。それがなければ、子どもや女性たちは、より大きな甚大なる権利侵害や虐待のリスクに晒されることになります。
多くの治安の悪い地域では、人々が必要とする支援を届けることが困難な状態が続いています。南スーダンで活動する人道支援団体は、緊急に必要としている人々に対する支援を無制限で行えるよう求める、最近発令された大統領令の完全な履行を待ち望んでいます。
すぐに食べられる栄養 治療食を食べる生後10カ月の男の子。 (2017年4月撮影) © UNICEF_UN074123_OShea
報告書「攻撃を受ける子ども時代(原題:Childhood under Attack)」の発表に際し、ユニセフは子どもと女性に重要な支援を提供するためには、新たな資金が必要であると警鐘を鳴らしています。ユニセフは2018年の支援活動に1億8,300万米ドルを必要としているものの、現時点では77%(1億4,100万米ドル)が不足しています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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