鉄道事業者初 東京メトロが国産SAF製造のための廃食用油提供に協力する基本合意書を締結
~脱炭素・循環型社会の実現に向け、「Fry to Fly Project」にも参加~
併せて、東京メトロは国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」に参加します。
<本取り組みの概要>
SAFとは、化石燃料以外を原料とする持続可能な航空燃料で、原料が100%廃食用油の場合、原料収集からSAFの製造・燃焼までのサプライチェーン全体で、従来の航空燃料と比較してCO₂排出量を約80%削減することが可能です。
日揮HD、レボインターナショナルは、コスモ石油株式会社と共同で国内での廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進め、2022年に新会社SAFFAIRE SKY ENERGYを設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万キロリットルのSAFの供給を目指しています。
なお、本事業はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)より採択(※1)を受けた助成事業です。
※1 NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html
東京メトロは、サステナビリティ重要課題の1つとして「地球にやさしいメトロに」というマテリアリティテーマを定めており、「脱炭素・循環型社会の実現」に向け、長期環境目標「メトロCO₂ゼロ チャレンジ 2050」(※2)定めて省エネや再エネの活用を推進するほか、資源の効率的な利用(車両自動洗浄機での再利用水の活用等)、リサイクルやリユースの推進(車両車体のリサイクル・リユース等)などに取り組んできました。
※2 メトロCO₂ゼロ チャレンジ 2050:東京メトログループ全事業を対象に排出するCO₂量「2030年度-50%(2013年度比)、2050年度実質ゼロ」とすることを目指しています。
そうした中で今回、東京メトロはこのSAFで脱炭素社会の実現を目指す取組みに賛同し、基本合意に基づき、グループ会社である株式会社メトロプロパティーズが運営する飲食店舗等(※3)から排出される廃食用油を提供し、レボインターナショナルが収集します。その廃食用油を使い、SAFFAIRE SKY ENERGYが国産初 SAF 大規模生産プラントにおいてSAFの製造を行います。日揮HDは、廃食用油を原料とするSAF製造事業に関するサプライチェーン全体をコーディネートします。
※3 廃食用油を排出するメトロプロパティーズ直営店舗11店舗のうち、7店舗で回収をスタート。7店舗から出る廃食用油は、メトロプロパティーズ直営店舗における総排出量の約90%。
「Fry to Fly Project」(※4)では、設立主旨に賛同する参加企業・自治体・団体が相互に連携しつつ、家庭や店舗等から排出される廃食用油の収集を促進するとともに、自治体との連携により廃食用油のSAFへの活用に関する教育活動を実施するなど、日本国内において脱炭素化に向けた資源循環の促進に積極的に参加できる機会の創出を目指しています。
東京メトロは、鉄道事業者としての豊富な顧客接点を活かし、東京メトロをご利用いただくお客様(1日平均利用者数595万人(2022年度実績))にSAFの重要性や「Fry to Fly Project」を発信します。(※5)
※4 日揮HDが事務局を務めており、現在76の企業・自治体・団体が参加しています。(2023年12月19日時点)本プロジェクトの活動やお知らせについては特設ホームページ(URL:https://www.jgc.com/jp/esg-hsse/initiative/fry-to-fly/)でご確認ください。
※5 車内ビジョン及び駅コンコースビジョンにて2023年12月25日以降放映予定。
東京メトロと日揮HD、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYの4社は、今回の基本合意を通じて廃食用油を原料とする国産SAFのサプライチェーンの構築を加速し、「脱炭素・循環型社会の実現」に貢献してまいります。
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