中古車市場規模は縮小もコロナ禍で日常使いのニーズ高まる 低価格帯の軽自動車が注目、検討期間は約11日短縮 中古車購入実態調査2020

株式会社リクルート

 


株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)が企画制作する中古車情報メディア『カーセンサー』では、中古車の購入実態について詳細に把握するために、過去1年間に中古車の購入を検討した人に対して「カーセンサー中古車購入実態調査2020」を全国(沖縄県を除く)で実施しました。このたび調査結果がまとまりましたのでご報告します。

<調査トピックス>
2020年中古車市場規模は調査以来初めて縮小

■中古車購入の費用総額は、3兆4365億円と推計。2015年の調査以降拡大傾向にあったが、2020年は前年より3133億円減少した。
■1年間の中古車購入率は、3.1%で昨年より0.1ポイント減少した。
■中古車購入単価は、135.5万円で前年より8.1万円減少した。
■中古車購入台数は、253.6万台で前年より7.5万台減少した。

中古車購入単価は、100万円未満の人気が高まる
■中古車の1台あたり支払総額は、「50~100万円未満」が24.7%で最も高く、前年より2.8ポイント上昇。
■200万円~400万円未満の各支払総額は減少したものの、「400万円以上」は0.1ポイント上昇し前年並み水準を維持。
■コロナ前後※では、「20~40万円未満」、「40~60万円未満」が上昇し、「120~140万円未満」、「140~160万円未満」が減少したが、200万円以上では大きな変動は見られない。

日常使いの「通勤・通学用」、「家族の送迎用」が増加
■「通勤・通学用」が前年より2.6ポイント上昇し41.1%に。2015年の調査以来初めて40%を超えた。
■コロナ後※では、「レジャー用」(6.0ポイント減)が落ち込み、「通勤・通学用」(3.1ポイント増)、「運転を楽しむため」(1.7ポイント増)、「家族の送迎用」(1.2ポイント増)などが高まった。

検討から購入までスピーディーに。軽自動車の人気高まる
■中古車購入までの検討期間の平均日数(40.4日間)は、前年より10.9日間短縮し、2015年の調査開始以来最も短い日数に。
■購入したボディタイプは「軽自動車」(40.2%)が最も多く、前年より3.3ポイント増加。

おでかけを楽しむより「パーソナルスペース」として進化
■「旅行やアウトドアなど、レジャーに出かけた」、 「家族や友人、恋人などを乗せてドライブを楽しんだ」、「長距離のドライブを楽しんだ」、「出かける範囲を広げた・広がった」で前年より減少幅が大きい。
■コロナ後※では、「旅行やアウトドアなど、レジャーに出かけた」(7.2ポイント減)、「長距離のドライブを楽しんだ」(3.7ポイント減)、「車中泊をした」(2.8ポイント減)、「趣味の活動に使うようになった」(2.7ポイント減)などが減少。
■一方で、「ゴミ箱や携帯電話ホルダーなどの備品をそろえた」(3.9ポイント増)、「カスタマイズやオプション、装飾品等を追加した」(1.1ポイント増)などがコロナ前※よりも増加。
※コロナ前後…2019年8~12月を「コロナ前」、2020年1~9月を「コロナ後」として集計して比較


『カーセンサー』編集長 西村 泰宏の解説

『カーセンサー』編集長/『CarsensorEDGE』編集長
リクルート自動車総研所長
西村 泰宏(にしむら やすひろ)
リクルートに新卒で入社。2015年より自動車領域の編集業務に携わり、『カーセンサー』本誌およびネットなど、コンテンツ全体のデスクを担当。2017年4月より『カーセンサー』編集長に就任(現職)。2018年4月よりリクルート自動車総研の所長、2021年4月より『CarsensorEDGE』編集長を兼任。本誌、ネットからイベントまで多岐にわたる情報発信をプロデュースしている。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員も務める。

■2020年の中古車市場規模は縮小
今回の調査は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発生前後が期間に含まれたため、総じて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を大きく受けた結果となりました。調査開始の2015年以降、右肩上がりだった中古車市場規模(推計)は初めて減少。主因として、これまで上昇し続けていた中古車購入平均単価が減少したことが考えられます。近年、新車検討層が中古車購入にスライドしてくることで200~400万円未満の価格帯が増加する傾向にありましたが、コロナ禍では100万円未満で購入した層が増えました。背景にあるのは、日常の安全な移動手段としてクルマを求める方が、100万円未満の比較的安価なクルマをすぐ手に入れるために購入したことにあると考えられます。検討期間が前年調査に比べて10.9日間短縮されたことがこの傾向を顕著に示しています。
一方、1年間の中古車購入率は前年調査から0.1ポイント減にすぎないことから中古車ニーズはほとんど変化していないようです。近年増えている「趣味としての中古車選び」というトレンドはむしろ加速しており、400万円以上の高価格帯のクルマ人気はコロナ禍でも健在、「運転を楽しむため」という購入理由もコロナ前後で1.7ポイント上昇したことは注目に値します。

■コロナ禍のクルマ選びは「すぐ手に入る」、「運転しやすい」がポイントに
市場規模全体では縮小傾向に見えますが、コロナ禍で消費者の中古車購入マインドは落ち込むことはなく、むしろ「密」や人との接触を避けるためにクルマでの移動ニーズが高まったと言えるでしょう。1年以内に中古車を購入した人および購入を検討した人の購入目的を聞いたところ、「通勤・通学用」が前年より2.6ポイント増加しました。購入したボディタイプだと「軽自動車」が3.3ポイント増加し、コロナ禍では工場稼働や部品調達など新車の製造現場にも大きな変化があったため、リーズナブルですぐに手に入る中古軽自動車が選ばれたと考えます。

■カスタマイズやドライブなどクルマそのものが楽しみに
コロナ禍により、クルマを利用して旅行やレジャーを楽しむことは制限されたものの、「ゴミ箱や携帯電話ホルダーなどの備品をそろえた」(3.9ポイント増)、「カスタマイズやオプション、装飾品等を追加した」(1.1ポイント増)などクルマを自分らしくカスタマイズする人が増加しています。また、先にも述べたように「運転を楽しむため」という購入理由もコロナ後では1.7ポイント増えており、移動手段以上にクルマそのものが楽しむ対象としてマインドシェアが上がっているのも特徴です。


調査概要 (中古車購入実態調査2020)

■ 調査目的 中古車購入者/検討者の意識や行動の把握
■ 調査方法 インターネットによる調査
■ 調査期間 一次調査:2020年8月24日(月)~2020年9月11日(金)
二次調査:2020年9月2日(水)~2020年9月13日(日)
■ 調査対象 一次調査:全国18歳~69歳の男女 ※沖縄県を除く(株式会社マクロミルの登録モニター)
二次調査:一次調査において「直近1年以内に中古車を購入した人」および「直近1年以内に中古車の購入を検討した人」
■ 回収数 一次調査:200,019件
※平成27年国勢調査に基づき、全国を性別2区分✕年代別5区分(20歳代(18~19歳含む)/30歳代/40歳代/50歳代/60歳代)✕エリア10区分✕都市部(東京都特別区+政令指定都市20都市)/地方部(それ以外)2区分に割り付けて回収した。
■ 全国10エリア

二次調査:4,239件
※一次調査の回答者の中から、一次調査の割り付けに加えて1年以内に中古車を購入した人・1年以内に中古車購入を検討した人で割り付けて回収した。

■ 調査実施機関 株式会社マクロミル
■ 集計方法
[一次調査]
平成27年国勢調査の結果に基づき、性別2区分×年代別4区分(20歳代(18~19歳含む)/30歳代/40歳代/50~60歳代)×エリア10区分×都市部/地方部2区分別の構成比に合わせて、サンプル数を補正したウエイトバック集計を行っている。(60歳代は調査回収難度が高く、集計に十分なサンプルを確保できない区分が発生したため、50歳代と合わせて区分してウエイトバック集計を行っている)
[二次調査]
一次調査の区分に加え、一次調査で判明した「1年以内に中古車を購入した人/1年以内に中古車購入を検討した人」の2区分を加えた区分別の構成比に合わせて、サンプル数を補正したウエイトバック集計を行っている。
[コロナ前後の定義]
2019年8~12月を「コロナ前」、2020年1~9月を「コロナ後」として集計
※日本で初めて感染が確認されたのが1月であったため、1月以降を「コロナ後」と定義

調査データの引用に関するお願い
調査データをご使用いただく際は、下記クレジットをご記載ください。
出典:「中古車購入実態調査2020」リクルート調べ

データを加工してのご使用はお控えください。グラフデザインの再作成は可能です。


詳細は下記リンクよりPDFをご覧ください
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20210601_car_01.pdf


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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー
電話番号
-
代表者名
北村吉弘
上場
未上場
資本金
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設立
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