エムティーアイ、あいおいニッセイ同和損保と気象災害に関わる課題解決に向けて業務提携
~降雹予測通知サービスの開発を目指す取組みを開始~
業務提携の第1弾として、雹(ひょう)災の軽減を目的に、降雹を予測し通知するサービス開発を目指す取組みを行います。
◆業務提携の背景
気象災害による被害が後を絶たない日本において、予測の困難な異常気象の危険性をいち早く通知し生活者の迅速な回避行動を促すことが気象情報サービス事業者へ求められています。そのような中、ゲリラ豪雨検知アプリ『3D雨雲ウォッチ』をはじめとした気象情報サービスの提供を行う当社は、3D描画技術や最先端の気象レーダの情報を活用し、今まで検知が困難であった気象情報を予測し、直感的にわかりやすく利用者へ伝えるためのノウハウを培ってきました。
また、損害保険業界にとって、地球温暖化などの気候変動に伴い増加する世界的な異常気象は、支払保険金に直結する経営課題であり、気象災害の被害軽減は早急に対策が必要なテーマのひとつです。あいおいニッセイ同和損保は、これまで、台風や豪雨などによる被災建物棟数を市区町村ごとに予測し、地図上に表示するサービス『cmap(シーマップ)』を開発し無償で公開するなど、災害時の迅速な被害予測をはじめ、避難や救助活動の支援を目的とした取組みを実施してきました。
この度、当社はあいおいニッセイ同和損保と両社の強みを生かした新たな気象事業の検討を通じて、気象災害に関する被害軽減を目的とした業務提携契約を締結しました。
◆業務提携の内容
降雹予測の精密化
2022年6月に関東地方で発生した雹災害では、あいおいニッセイ同和損保に寄せられた建物や自動車などに関する事故受付件数が23,000件※を超えるなど、雹災による損害は大きいことがうかがえます。一方で、降雹は短い時間で急速に積乱雲が発達することが原因のため、予測が困難とされています。
そのような雹災の軽減を目的に、当社とあいおいニッセイ同和損保は、当社が保有する、局所的に発生する積乱雲を事前に検知する技術と、あいおいニッセイ同和損保が保有する、実際に雹災が発生した地点の保険金支払いデータを掛け合わせ、降雹予測通知サービスの開発を行います。
試験的な取組みとして、当社が独自に開発したゲリラ豪雨・降雹予測ロジックを活用し、2022年6月12日に関東地方で観測された降雹の事例をもとに、甚大な被害が出た地域を絞り込み雹の発生状況を事後的に解析したところ、同日のデータにおいては降雹を20分前に予測できることがわかりました。
降雹が多くなると見込まれる2023年6月からは、東京や北関東を中心に実証実験を行い降雹予測の精度向上を図るとともに、サービス開発に向けた検証を進めます。本検証結果をもとに、当社のスマートフォンアプリや、あいおいニッセイ同和損保の「cmap」アプリにて降雹予測通知サービスの提供を目指します。
※あいおいニッセイ同和損保が受付した発生保険金ベース 2023年5月8日時点
◆今後の展開
今後は、当社が培った局所的に急発達する気象現象をいち早く検知するノウハウ・実績と、あいおいニッセイ同和損保が掲げる、保険商品や新たなサービスを通じて、未知のリスクや社会・地域課題を解決する「CSV×DX」(シーエスブイバイディーエックス)の視点を掛け合わせ、気象災害の被害軽減に貢献していきます。
具体的には、保険金支払いデータをもとにピンポイント地点での気象被害の実態を把握し、降雹だけでなく、ゲリラ豪雨や台風、線状降水帯、豪雪などに関する予測精度をさらに向上させることで、被害軽減のための回避行動に役立つ気象情報の配信を目指します。
≪あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の会社概要≫
社名 | あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 |
代表者名 | 代表取締役社長 新納 啓介 |
本社所在地 | 東京都渋谷区恵比寿1−28−1 |
HP | |
事業内容 | MS&ADインシュアランスグループ ホールディングス株式会社の中核事業会社として、自動車保険、火災保険、新種保険、傷害保険などの引き受けを行っています。中期経営計画の核となる考え方である「CSV×DX」を通じて、お客さま・地域・社会の未来を支えつづける会社を目指しています。 |
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