9/5(土)に台湾近代美術を巡る国際シンポジウムを開催!【東京都現代美術館】
東京都現代美術館は9月5日(土)に、第一線で活躍する台湾の研究者・専門家を招き、台湾近代美術を巡る国際シンポジウム「『共時的星叢』の実践から考える台湾近代美術とキュレーション」を開催します。

東京都現代美術館では「共時的星叢──時を共にした星たち 越境する芸術のまなざし」展(9月5日~12月13日)の開幕を記念し、台湾美術史およびキュラトリアル・スタディーズの第一線で活躍する研究者・専門家を招いたシンポジウムを開催します。
台湾近現代美術をめぐる研究や領域横断型のキュレーションの実践を紹介し、その背景にある議論を通じて、台湾美術を捉える新たな視点を日本から考えます。
シンポジウム開催概要
「共時的星叢──時を共にした星たち 越境する芸術のまなざし」展関連プログラム
「共時的星叢」の実践から考える台湾近代美術とキュレーション
開催日時:9月5日(土)13:00~17:30(開場12:30)
会場 :東京都現代美術館 B2F 講堂
定員 :180名(事前申込不要/先着順)
参加費:要本展チケットのご提示(使用済・未使用いずれも可)またはMOTパスポート、身体障害者手帳等のご提示
※本イベント参加者には、当日参加証明書をお渡しします。そちらを後日ご持参いただくことで、本展へ再入場いただけます。
※同時通訳あり(日本語-台湾華語) 通訳:詹慕如/ZHAN Muru、林佳妮/LIN Chia-Ni
WEB:https://www.mot-art-museum.jp/events/2026/07/20260905/
登壇者プロフィール

孫松榮/SING Song-Yong
(国立台北藝術大学 芸術跨域研究所 教授兼所長)
フランス・パリ第10大学・舞台藝術研究所にて映画学の博士号を取得。現在、国立台北藝術大学大学院・藝術跨域研究所の教授兼所長を務める。近年の主なキュレーションに、「Footprints of the Walker: Tsai Ming-Liang」、「1980~1990年代、台湾ビデオ・アートの黎明期」、「A One and A Two: Edward Yang Retrospective」などがある。
研究領域は、現代華語映画(華語電影)の美学、現代アートと映画、現代フランス映画の理論と美学に及ぶ。著書に『Tsai Ming-liang : from cinema to contemporary/art』『Projecting Tsai Ming-Liang : towards transart cinema』『Taiwanese Cineplasticity: Six Cross-Disciplinary Moving-Image Arts in Search of Cinema』などがある。
また編著として、『Thinking with Tsai Ming-Liang: 13 Faces of Contemporary Chinese Cinema Studies』『The Future of Time: Memos for 40 Years of Taiwan New Cinema』『Contemporary Texts: Technics』などを刊行している。

郭昭蘭/Guo Jau-Lan
(国立台北藝術大学 美術学系修士課程 美術史・視覚文化専攻 准教授)
近現代美術、美術史、キュレーション実践を教える。芸術の移動と流通、美術史記述論、展覧会がいかに歴史を作るかをテーマに研究を行う。
2021年に台北北師美術館(MoNTUE)で開催された「On the Passage of a Few Persons Through a Brief Moment in Time」では、アーティストの林明弘(Michael Lin)、リー・アンブロジーとのコラボレーションを通じて、美術史学の拡張領域として「超歴史的展示」の可能性を追究。2020年に台北関渡美術館(KdMoFA)で開催された「Score: Moving from “Art as Method” toward “ALIA as Method”」では、学際的な交流を合理化・可視化しつつ、「スコア(楽譜)」が時間と空間を動員する力を、地域芸術における「エコロジー・フォーム」という主題に再統合する。また、ボリス・グロイス『Art Power』(Artist Publishing、2015年)を中国語に翻訳し、美術史学に関するエッセイ「This is (not) Photography: An Assignment Given by Peng Ruei-Lin」は、『Hold the Mirror up to His Gaze: the Early History of Photography in Taiwan (1869–1949)』(国立台湾美術館国家攝影文化中心、2021)に収録、および「Pathways and Challenges: Art History in the Context of Global Contemporary Art」がオンライン誌『Curatography』に掲載される。
2022年には、台湾美術史を再構築するシンポジウム「Horizontal Art History: Perspectives from Taiwan」を主宰した。

賴明珠/Lai Ming-Chu
(台湾文化部古物審議会委員/台湾藝術史研究学会理事)
1994年に英国エディンバラ大学東アジア研究所にて文学修士号を取得。文化部「古物審議会」委員、並びに「台湾藝術史研究学会」理事を務める。これまで、中原大学インテリアデザイン学系および国立台湾藝術大学美術学系で兼任副教授として教鞭をとった。
主な著作に、『日治時期における桃園地方の美術発展』、『日治時期における台湾東洋画壇の麒麟児―大溪画家呂鐵州』、『台湾美術の地方発展史・桃園―桃源の三百年を思い返す』、『The Drifting Female Symbol: Woman Image in Pre-war Taiwanese Art』、『簡練・玄邈・林克恭』、『霊動・淬錬・呂鉄州』、『優美・豪壮・許深州』、『砂漠・夢土・頼伝鑑』、『麗美・象徴・金潤作』、『清研・鶴苑・陳永森』、『台湾美術団体発展史料彙編(3)解厳前後美術団体(1970-1990)』、『郷土へのまなざし:20世紀台湾美術家の風土観』、『灯をともし技を伝える:戦後から戒厳令解除まで(1945–1987)の台湾美術界をリードした芸術家たち』(上・下巻)など。
ほかにも論文を多数執筆し、『藝術家』『台湾美術』『民俗曲藝』『藝術認証』などの学術誌・雑誌に掲載されている。

劉錡豫/Liu Chi-Yu
(台湾美術史研究者、コラムニスト)
国立台湾師範大学藝術史研究所修士。2020年より美術史に特化したメディア「書院街五丁目の美術史ノート」を主宰・運営する傍ら、「典藏ARTouch」のコラムニストを務め、台湾美術史の研究、執筆、普及活動を行う。陳澄波文化基金会にて研究助手(2018–2019)を務め、李梅樹記念館の企画研究員(2024–2025)として、展覧会「日和:李梅樹の文化見学と実践」の共同企画に携わる。
季刊誌『薫風』の連載コラム「美術史の中の台湾」が評価され、文化部第47回金鼎賞「優良出版物・雑誌類コラム執筆賞」に入選。主な単著に『神々が去った後:台湾神社の収蔵物語』(台北市立図書館第86期「好書大家読」優良少年・児童図書選定(知識読物部門))、共著に『家は台北の名前』、『チワワ地球侵略計画:ネルソン症候群のチワワ名画シリーズ』、『阿里山は一つの山ではない』(2026年台北国際ブックフェア大賞ノンフィクション部門ノミネート、文化部第50回金鼎賞政府出版品類図書賞ノミネート)などがある。

黄亜歴/HUANG Ya-li
(本展ゲストキュレーター/本木工作室代表)
キュレーター、映画監督。映画とキュレーションを横断する実践を軸に、歴史的な作品、資料と現代の感覚との対話を創出し、アジア近現代史における「忘れ去られた」文化的接点の再発見と再構築に取り組む。2015年の監督作『日曜日式散歩者(Le Moulin)』は台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。また、東アジア前衛運動の研究をもとに、展覧会「共時的星叢 : 〈風車詩社〉與跨界域藝術時代」(2019年、国立台湾美術館)を企画し、関連書籍でも高い評価を受ける。

金島隆弘/KANESHIMA Takahiro
(本展共同キュレーター/金沢美術工芸大学准教授)
芸術学専攻視覚文化・現代美術研究コースにおいて、東アジアの近現代美術や工芸を含む文化的エコシステムにおける協働、キュレーション等の実践、アートプラクティスの研究を行う。北京にて東京画廊+BTAPギャラリーマネージャーを務めた後、東アジア地域におけるアートプロジェクトや国際交流事業、調査研究に従事している。台湾では、就在芸術空間(2010)、関渡美術館(2013)、誠品画廊(2017)などで展覧会のキュレーションを担当した。アートフェア東京エグゼクティブディレクター(2010–2015)、アート北京アートディレクター(2015–2017)、やんばるアートフェスティバルエキシビションディレクター(2017–2025)、ACK: Art Collaboration Kyotoプログラムディレクター(2020–2022)などを歴任。2023年京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学博士後期課程修了(梅原賞受賞)。博士(美術)。
展覧会概要
展覧会名:共時的星叢──時を共にした星たち 越境する芸術のまなざし
会期:2026年9月5日(土)~12月13日(日)
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)*11月の毎金曜日は20:00まで開館
休館日:月曜日(9月21日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日、10月13日、11月24日
観覧料:一般2,000円/大学生・専門学校生・65歳以上1,400円/中高生800円/小学生以下無料
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1 (木場公園内)
お問い合わせ:03-5245-4111(代表)
WEB: https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Constellation/

台湾映画の異才が編む、台湾近代芸術
日本統治期の1930年代台湾で結成され、同地へのシュルレアリスム導入を試みたモダニズム詩のグループ「風車詩社」。映画『日曜日の散歩者』(2015年、日本公開2017年)は、この数人の詩人の営みを軸に、地域やジャンルを横断する多様な作品を編み込み、単一の物語から離れることで、観客それぞれの視点を立ち上げるものでした。本展は、本作の監督である黄亜歴(HUANG Ya-li ホアン・ヤーリー)をゲストキュレーターに迎えます。
本展ではこの映画を起点に、黄の思索や編集手法を展示空間へと展開し、近代台湾の美術作品約200点、文芸、音楽、演劇、舞踏などの資料約500点に日本の作品約100点を加え、モンタージュのように組み合わせます。さらに、黄のディレクションによる映像や、反射する素材、迷い込むような動線が加わった空間そのものが、複数の関係性を生みだす装置となります。
近代の台湾と日本に確かに存在した個々の営みは、固有の光を宿し、たとえ隣り合っていなくとも、星座のように関係が結ばれていたといえるでしょう。本展では作品同士はもちろん、わたしたち自身をも含む多様な関係が交錯することで、既存の語りや単線的な歴史観から距離を置くことを目指します。その空間のなかで、近代の作品や資料は単なる過去の断片ではなく、現在の経験として立ち現れ、わたしたちのまなざしそのものを問い返す契機となるはずです。

東京都現代美術館について
約6,100点の収蔵作品を活かして、現代美術の流れを展望できるコレクション展示や大規模な国際展をはじめとする特色ある企画展示など、絵画、彫刻、ファッション、建築、デザイン等幅広く現代美術に関する展覧会を開催しています。
また、美術関連図書資料総数28万冊を揃えた美術図書室を備え、美術に関する情報提供、教育普及を目的としたワークショップや各種講座や講演会等の美術を広める活動を行っています。
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