WBC王者・西岡との頂上決戦に進むのは!?ドネア対バスケス、WBO世界S・バンタム級王座決定戦・・・WOWOWにて放送
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★エキサイトマッチ~世界プロボクシング
“パッキャオ2世”ドネア、4階級制覇に挑む!
WBO世界S・バンタム級王座決定戦
ノニト・ドネア(フィリピン)/元3階級制覇チャンピオン vs
ウィルフレド・バスケス・ジュニア(プエルトリコ)/元WBO世界S・バンタム級チャンピオン
WBC世界ミドル級タイトルマッチ
フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)/WBC世界ミドル級チャンピオン vs
マルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)/WBC世界ミドル級1位
2月5日(日)よる7:00~[WOWOWライブ]
http://www.wowow.co.jp/sports/excite/
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■WBO世界S・バンタム級王座決定戦
ノニト・ドネア対ウィルフレド・バスケス・ジュニア
ドネアの4冠か、バスケスの返り咲きか
WBC王者・西岡との頂上決戦に進むのは…
ホルへ・アルセ(メキシコ)がバンタム級に下げて5階級制覇を狙うために返上した王座の決定戦。ドネアはWBC・WBOのバンタム級王座を返上しており、奇しくもアルセと入れ替わるかたちとなった。過去にフライ級、S・フライ級、バンタム級を制しているドネアが勝てば4階級制覇、バスケスが勝てば9ヵ月ぶりの王座返り咲きとなる。
ドネアは3歳上の兄グレン・ドネアに続いて11歳のときにボクシングを始め、アマチュアでは17歳で全米選手権を制するなど86戦78勝(8KO、RSC)8敗の戦績を残した。KOとプロのTKOに相当するRSC(レフェリー・ストップ・コンテスト)が少ないのは「飛び込んでスピーディーなパンチを打って、すぐに相手から離れていたから」とドネアは明かしている。そんな選手が01年にプロデビュー後は戦慄的なKOを量産しているのだから面白いものだ。「パワーをつけてしっかり打ち抜くように心がけているから」と3階級制覇王者は自己分析している。
これまでドネアは8度の世界戦に出場して全勝(6KO)という抜群の成績を残している。4年間に4階級を渡り歩いているわけだが、三つの王座をいずれも負けることなく返上している点も評価できよう。直近のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦こそ判定勝負になったが、その前のフェルナンド・モンティエル(メキシコ)戦、さらに10年12月のウラディミール・シドレンコ(ウクライナ)戦は度肝を抜くようなKO勝ちを収めて存在感を示している。特にモンティエル戦はWBCの「2011年ベストKO賞」に選ばれているほどだ。「お気に入りのコミックのキャラクターから拝借した」(ドネア)という“フィリピーノ・フラッシュ”(フィリピンの閃光)というニックネームを体現したような試合が続いている。
ドネアはスピードと強打を併せ持ち、加えて分析力にも富んだ稀有な万能型ボクサーといえよう。大の親日家としても知られ、昨年暮の来日時には帝拳ジムで計7ラウンドのスパーリングもこなしている。帰国後は元世界王者ロベルト・ガルシア・トレーナーのもとラスベガスで集中トレーニングに臨んだと伝えられる。
一方、昨年5月にアルセに最終回逆転TKO負けを喫してベルトを失ったバスケスは、9ヵ月ぶりの王座奪回を目指す。こちらは4度の来日経験を持つ元3階級制覇王者の息子として知られるサラブレッドで、23戦21勝(18KO)1敗1分の戦績を誇る。KO率だけをみればドネアの約64パーセントを大きく上回る約78パーセントという数字を残している。
アマチュア経験がないまま22歳でプロデビューしたため、ルーキー時代はぎこちない動きが目立ったが、経験を積むごとにスピードが増し技術も洗練されてきた感がある。ドネアも「バスケスは実戦で強くなってきたタイプ。戴冠を果たした2年前よりもスピードもパワーも増している」と警戒心を抱いている。父親譲りの左フックは破壊力があり、上下の打ち分けも巧みだ。
14対1のオッズが示すとおりドネア有利は絶対的なものといえる。持ち味であるスピードとテクニックで翻弄したすえ、狙いすました左フックでバスケスをキャンバスに送り込む可能性が最も高いとさえいえるだろう。
しかし、ドネアにも不安要素はある。試合1ヵ月半前の時点で127ポンド(約57.6キロ)と早めに体重が落ちてしまうなど、新しい階級への馴染みは決して十分とはいえないのだ。加えて初めて迎える122ポンド(約55.3キロ)のクラスでの耐久力も未知といえる。バスケスがボディを攻めながら執拗な体力勝負を挑んできた場合にも不安は残る。
WBC王者・西岡利晃(帝拳)が待ち受けるなか、はたしてドネアはどんなリング・パフォーマンスを見せるのだろうか。
■WBC世界ミドル級タイトルマッチ
フリオ・セサール・チャベス・ジュニア対マルコ・アントニオ・ルビオ
「伝説の継承者」チャベス・ジュニアの正念場
V2戦の相手は危険な毒牙を持つルビオ
昨年12月にラスベガスで開催されたWBC総会で、チャベスは“ダイヤモンド王者”セルヒオ・マルチネス(アルゼンチン)との統一戦を義務づけられたが、特別承認というかたちでルビオとの防衛戦を許可された。大一番の前に一戦挟むとなるとイージーな相手が選択されると思われがちだが、さにあらず。ルビオもマルチネスに負けず劣らずの強敵なのだ。チャベス・ジュニアにとっては正念場ともいえる。
チャベス・ジュニアは昨年6月、セバスチャン・ズビック(ドイツ)との無敗対決を僅差判定で制して戴冠。この試合では評価が分かれたが、11月の初防衛戦でピーター・マンフレド・ジュニア(アメリカ)を5回TKOに退けてチャンピオンとしての認知度を増した。「伝説の男の息子」からひとり立ちする日も近いことだろう。身長183センチ、リーチ185センチの恵まれた体から繰り出すパンチは左右とも破壊力があり、左の上下打ち分けも巧みだ。近距離でも打撃戦をこなす器用さもある。気になるところがあるとすれば、一定以上の耐久力があるためか被弾も少なくないという点だろう。
WBC1位に名を連ねる挑戦者のルビオは59戦53勝(46KO)5敗1分≒KO率78パーセントという数字が示すとおりのスラッガーだ。「VENENO」(毒)という異名も説得力十分である。22戦(18勝4敗)のアマチュア経験後にプロに転向。02年ごろからしばらくはS・ウェルター級で戦っていたが、体重苦から06年には連敗を喫し、それを機にミドル級に転向した。以後は20戦して19勝(16KO)1敗の戦績を残している。3年前、ケリー・パブリック(アメリカ)の持つWBC・WBO世界ミドル級タイトルに挑戦して9回TKO負けを喫して以来、ここまで10連勝(9KO)と快調だ。昨年4月にはカナダのKOキング、デビッド・レミューとの挑戦者決定戦にも7回TKO勝ちを収めている。耐久面に課題を抱えるが、ことパンチの強さという点ではチャベス・ジュニアの上を行く。
1月末時点でのオッズは9対2でチャベス・ジュニア有利と出ているが、これは知名度、注目度、期待度が大きく反映されたものと見るべきだろう。チャベス・ジュニアにとってルビオは決してイージーな相手などではない。むしろ危険極まりない難敵といっていいだろう。チャベス・ジュニアとすれば中近距離で無闇にパンチを交換する愚は避けたいところ。しっかりと正確な左ジャブを突き、ロングレンジを保ちながら戦うことが得策だろう。スリリングな試合になりそうだ。
Written by ボクシングライター原功
写真:(c)NAOKI FUKUDA
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WBC世界ミドル級タイトルマッチ
フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)/WBC世界ミドル級チャンピオン vs
マルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)/WBC世界ミドル級1位
2月5日(日)よる7:00~[WOWOWライブ]
2月6日(月)よる9:00~[WOWOWライブ]※リピート放送
2月24日(金)午後4:00~[WOWOWプライム]※リピート放送
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クリチコ兄弟の兄ビタリ、8度目の防衛戦!
WBC世界ヘビー級タイトルマッチ
ビタリ・クリチコ(ウクライナ)/WBC世界ヘビー級チャンピオン vs
ディレック・チゾラ(イギリス)/WBC世界ヘビー級15位
2月19日(日)午前6:00~[WOWOWライブ]※生中継
2月19日(日)よる9:00~[WOWOWライブ]※リピート放送
2月20日(月)よる9:00~[WOWOWライブ]※リピート放送
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“パッキャオ2世”ドネア、4階級制覇に挑む!
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フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)/WBC世界ミドル級チャンピオン vs
マルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)/WBC世界ミドル級1位
2月5日(日)よる7:00~[WOWOWライブ]
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ノニト・ドネア対ウィルフレド・バスケス・ジュニア
ドネアの4冠か、バスケスの返り咲きか
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ホルへ・アルセ(メキシコ)がバンタム級に下げて5階級制覇を狙うために返上した王座の決定戦。ドネアはWBC・WBOのバンタム級王座を返上しており、奇しくもアルセと入れ替わるかたちとなった。過去にフライ級、S・フライ級、バンタム級を制しているドネアが勝てば4階級制覇、バスケスが勝てば9ヵ月ぶりの王座返り咲きとなる。
ドネアは3歳上の兄グレン・ドネアに続いて11歳のときにボクシングを始め、アマチュアでは17歳で全米選手権を制するなど86戦78勝(8KO、RSC)8敗の戦績を残した。KOとプロのTKOに相当するRSC(レフェリー・ストップ・コンテスト)が少ないのは「飛び込んでスピーディーなパンチを打って、すぐに相手から離れていたから」とドネアは明かしている。そんな選手が01年にプロデビュー後は戦慄的なKOを量産しているのだから面白いものだ。「パワーをつけてしっかり打ち抜くように心がけているから」と3階級制覇王者は自己分析している。
これまでドネアは8度の世界戦に出場して全勝(6KO)という抜群の成績を残している。4年間に4階級を渡り歩いているわけだが、三つの王座をいずれも負けることなく返上している点も評価できよう。直近のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦こそ判定勝負になったが、その前のフェルナンド・モンティエル(メキシコ)戦、さらに10年12月のウラディミール・シドレンコ(ウクライナ)戦は度肝を抜くようなKO勝ちを収めて存在感を示している。特にモンティエル戦はWBCの「2011年ベストKO賞」に選ばれているほどだ。「お気に入りのコミックのキャラクターから拝借した」(ドネア)という“フィリピーノ・フラッシュ”(フィリピンの閃光)というニックネームを体現したような試合が続いている。
ドネアはスピードと強打を併せ持ち、加えて分析力にも富んだ稀有な万能型ボクサーといえよう。大の親日家としても知られ、昨年暮の来日時には帝拳ジムで計7ラウンドのスパーリングもこなしている。帰国後は元世界王者ロベルト・ガルシア・トレーナーのもとラスベガスで集中トレーニングに臨んだと伝えられる。
一方、昨年5月にアルセに最終回逆転TKO負けを喫してベルトを失ったバスケスは、9ヵ月ぶりの王座奪回を目指す。こちらは4度の来日経験を持つ元3階級制覇王者の息子として知られるサラブレッドで、23戦21勝(18KO)1敗1分の戦績を誇る。KO率だけをみればドネアの約64パーセントを大きく上回る約78パーセントという数字を残している。
アマチュア経験がないまま22歳でプロデビューしたため、ルーキー時代はぎこちない動きが目立ったが、経験を積むごとにスピードが増し技術も洗練されてきた感がある。ドネアも「バスケスは実戦で強くなってきたタイプ。戴冠を果たした2年前よりもスピードもパワーも増している」と警戒心を抱いている。父親譲りの左フックは破壊力があり、上下の打ち分けも巧みだ。
14対1のオッズが示すとおりドネア有利は絶対的なものといえる。持ち味であるスピードとテクニックで翻弄したすえ、狙いすました左フックでバスケスをキャンバスに送り込む可能性が最も高いとさえいえるだろう。
しかし、ドネアにも不安要素はある。試合1ヵ月半前の時点で127ポンド(約57.6キロ)と早めに体重が落ちてしまうなど、新しい階級への馴染みは決して十分とはいえないのだ。加えて初めて迎える122ポンド(約55.3キロ)のクラスでの耐久力も未知といえる。バスケスがボディを攻めながら執拗な体力勝負を挑んできた場合にも不安は残る。
WBC王者・西岡利晃(帝拳)が待ち受けるなか、はたしてドネアはどんなリング・パフォーマンスを見せるのだろうか。
■WBC世界ミドル級タイトルマッチ
フリオ・セサール・チャベス・ジュニア対マルコ・アントニオ・ルビオ
「伝説の継承者」チャベス・ジュニアの正念場
V2戦の相手は危険な毒牙を持つルビオ
昨年12月にラスベガスで開催されたWBC総会で、チャベスは“ダイヤモンド王者”セルヒオ・マルチネス(アルゼンチン)との統一戦を義務づけられたが、特別承認というかたちでルビオとの防衛戦を許可された。大一番の前に一戦挟むとなるとイージーな相手が選択されると思われがちだが、さにあらず。ルビオもマルチネスに負けず劣らずの強敵なのだ。チャベス・ジュニアにとっては正念場ともいえる。
チャベス・ジュニアは昨年6月、セバスチャン・ズビック(ドイツ)との無敗対決を僅差判定で制して戴冠。この試合では評価が分かれたが、11月の初防衛戦でピーター・マンフレド・ジュニア(アメリカ)を5回TKOに退けてチャンピオンとしての認知度を増した。「伝説の男の息子」からひとり立ちする日も近いことだろう。身長183センチ、リーチ185センチの恵まれた体から繰り出すパンチは左右とも破壊力があり、左の上下打ち分けも巧みだ。近距離でも打撃戦をこなす器用さもある。気になるところがあるとすれば、一定以上の耐久力があるためか被弾も少なくないという点だろう。
WBC1位に名を連ねる挑戦者のルビオは59戦53勝(46KO)5敗1分≒KO率78パーセントという数字が示すとおりのスラッガーだ。「VENENO」(毒)という異名も説得力十分である。22戦(18勝4敗)のアマチュア経験後にプロに転向。02年ごろからしばらくはS・ウェルター級で戦っていたが、体重苦から06年には連敗を喫し、それを機にミドル級に転向した。以後は20戦して19勝(16KO)1敗の戦績を残している。3年前、ケリー・パブリック(アメリカ)の持つWBC・WBO世界ミドル級タイトルに挑戦して9回TKO負けを喫して以来、ここまで10連勝(9KO)と快調だ。昨年4月にはカナダのKOキング、デビッド・レミューとの挑戦者決定戦にも7回TKO勝ちを収めている。耐久面に課題を抱えるが、ことパンチの強さという点ではチャベス・ジュニアの上を行く。
1月末時点でのオッズは9対2でチャベス・ジュニア有利と出ているが、これは知名度、注目度、期待度が大きく反映されたものと見るべきだろう。チャベス・ジュニアにとってルビオは決してイージーな相手などではない。むしろ危険極まりない難敵といっていいだろう。チャベス・ジュニアとすれば中近距離で無闇にパンチを交換する愚は避けたいところ。しっかりと正確な左ジャブを突き、ロングレンジを保ちながら戦うことが得策だろう。スリリングな試合になりそうだ。
Written by ボクシングライター原功
写真:(c)NAOKI FUKUDA
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