新潮文庫の10月新刊は日蓮生誕800年記念作品からコミカライズ決定の「龍ノ国幻想」シリーズ最新作、そして累計270万部の大定番『マイブック』まで!
青山文平『泳ぐ者』
離縁して三年半もたつのに、なぜ 元妻は元夫を刺したのか。事件の 「なぜ」を追う徒目付、片岡直人 は真相を確信するが、最悪の事態 が起きる。そんな折、奇妙な噂が 耳に入る。毎日決まった時刻に大 川を泳ぐ男がいるというのだ……。 違和感の向こうに見えてくる狂お しい人生と、封印された秘密。心 に「鬼」を抱えて生きてきた男と 女が、最期に見せた真実とは。江 戸の人々の翳(かげ)を鮮やかに描く傑作。
https://www.shinchosha.co.jp/book/120094/
佐藤賢一『日蓮』
地震が起こる。疫病が蔓延する。命が無惨に失われる。何故だ。日本が悪法に染まってしまったからだ──。日蓮は法華経への帰依を説き、他宗派に敢然と挑む。それは権力者たる北条氏を敵とすることに等しかった。斬首の危機、佐渡への配流。苦難の中で、信じる法をひたすら世に広め続ける日蓮は、その信仰と情熱で人びとを救うことができるのか。歴史を動かした僧の半生を描く、感動巨編。
https://www.shinchosha.co.jp/book/112536/
諸田玲子『ちよぼ―加賀百万石を照らす月―』
女子とて、闘わねばならなかった。信長と前田家に敗した朝倉家臣の娘・幾世は長じて正室まつの侍女として前田家に入り、千代保と改名。初代加賀藩主・利家に見初められて側室になり男児を産む。猿千代と名付けられた子はのちに名君・利常となるが、母千代保は人質として江戸へ向かった――。加賀百万石の礎を築き、寿福院の名で親しまれた、慈愛と情熱に満ちた女傑の生涯を描く歴史時代小説。
https://www.shinchosha.co.jp/book/119438/
梶よう子『江戸の空、水面の風―みとや・お瑛仕入帖―』
大好きだった兄の長太郎を亡くし たお瑛も、今は成次郎と夫婦にな り幸せに暮らしていた。そんな時、 圭太という男が現れる。料理茶屋 『柚木』の新しい奉公人だ。何く れとなくお瑛を助けてくれた女将 のお加津は、優しくて手際のよい 圭太を褒めちぎる。でも、何かお かしい……お瑛の胸はざわついた。 お加津さんは何を考えているの? お瑛は猪牙舟を大川に漕ぎだして いく。好評「みとや」シリーズ!
https://www.shinchosha.co.jp/book/120954/
藤ノ木優『あしたの名医―伊豆中周産期センター―』
産婦人科医の北条衛は、伊豆中央病院に異動を命じられた。予期せぬ都落ち、しかも鬼の老教授が医局を支配していると聞く。着任早々、その教授と手術を行うはめになった衛。彼は、地域の命の砦を守る重責を感じつつ、個性ゆたかな先輩医師に学びながら成長してゆく。激務に疲れた衛に活力を与えるのは、伊豆半島の海と山の幸だった。現役医師が描く、興奮と感動の医学エンターテインメント。
https://www.shinchosha.co.jp/book/104651/
塩野七生『ギリシア人の物語3―都市国家ギリシアの終焉―』
ペロポネソス戦役後、都市国家群の覇権はアテネからスパルタ、テーベへと移っていく。しかし、静かに進行していたのはま新しい時代への移行だった。ペルシアと同じ野蛮な王政を敷き、辺境の地と目されていたマケドニアを率いる若きフィリッポスは軍事改革を成功させ、カイロネアの会戦でついに都市国家連合軍を撃破。新時代の到来を準備したのだった。「ギリシア人の物語III 新しき力」分冊。
https://www.shinchosha.co.jp/book/118114/
山本幸久『神様には負けられない』
クラスで一人だけCマイナスーー。7年勤めた会社を辞め、義肢装具士を目指す26歳の二階堂さえ子は専門学校の製作実習で最低評価を受け、激しく落ち込む。同じ班のメンバーは内気だが実力抜群の戸樫博文と、ピンク色の髪にドクロの服を好む永井真純という個性派だったが、次第に打ち解けて切磋琢磨してゆく。けれどさえ子には隠しごとがあって……。つまずいても立ち上がる大人のお仕事小説。
https://www.shinchosha.co.jp/book/135883/
角田光代『月夜の散歩』
どう工夫してもイマイチなポテトサラダに悩み、入手困難なご当地調味料にときめく。調理前のかたまり肉に高揚し、冷めゆく天ぷらに絶望する。弁当屋で顔を覚えられた恥ずかしさに悶え、飼い主に似てきた猫を愛で心を整える……。思い描いた立派な大人にはなれぬまま加齢していく人生の、ささやかな思考や出来事を、味わい深く見つめ出す。ふつうの生活がいとおしくなる、日常大満喫エッセイ。
https://www.shinchosha.co.jp/book/105836/
カーソン・マッカラーズ『心は孤独な狩人』(訳:村上春樹)
1930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾啞の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師――。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を新訳。
https://www.shinchosha.co.jp/book/204203/
『マイブック 2024年の記録』(大貫卓也/企画・デザイン)
マイブックには、日付と曜日しか入っていません。これは2024年のあなたがつくる、世界に一冊だけの本。どんなふうに使うかはあなたの自由です。日記をつづってもよし。手帳として持ち歩くのもよし。誰にも思いつかないオリジナルな使い方を試してみるのも、きっと楽しいでしょう。毎日使い続けて完成させたなら、他のどの本よりも記憶に残る、とっておきの「自分の本」になっているはずです。
https://www.shinchosha.co.jp/book/120876/
三川みり『龍ノ国幻想6 双飛の暁』(新潮文庫nex)
悠花が姿を消し、日織は失意のなかにあった。そこへ不津が附孝洲国主・目戸と共に軍勢を率いて龍ノ原へと進軍する。龍に守られし神聖なる地が戦場となることを避けるため、護領山を越える決意をした日織。向かうは反封洲・有間の許へ。神に背く行為は、はたして英断か。そして仮の夫である夏井に、悠花を捜す役目を託すのだが……。はたして、皇尊の 謀は希望への導きとなるか!?
https://www.shinchosha.co.jp/book/180272/
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