第46回 サントリー学芸賞決定
公益財団法人サントリー文化財団(理事長 鳥井信吾)は、第46回「サントリー学芸賞」を下記の8名に贈呈することに決定しました。
本賞は「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分かれ、正賞として楯、副賞として300万円を贈呈します。毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に選考し、広く社会と文化を考える独創的で優れた研究、評論活動をされた方を顕彰しています。1979年の本賞創設以来、受賞者の数は今年度を含め387名にのぼります。
なお、贈呈式は12月9日(月)に東京で行う予定です。
<受賞者および対象作品>
〔政治・経済部門〕
牧野 百恵(まきの ももえ)(日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター主任研究員)
『ジェンダー格差 ―― 実証経済学は何を語るか』(中央公論新社)
萬代 悠(まんだい ゆう)(法政大学経済学部准教授)
『三井大坂両替店(みついおおさかりょうがえだな) ―― 銀行業の先駆け、その技術と挑戦』(中央公論新社)
〔芸術・文学部門〕
片岡 真伊(かたおか まい)(国際日本文化研究センター准教授、総合研究大学院大学准教授(併任))
『日本の小説の翻訳にまつわる特異な問題 ―― 文化の架橋者たちがみた「あいだ」』(中央公論新社)
呉 孟晋(くれ もとゆき)(京都大学人文科学研究所准教授)
『移ろう前衛 ―― 中国から台湾への絵画のモダニズムと日本』(中央公論美術出版)
〔社会・風俗部門〕
柴田 康太郎(しばた こうたろう)(早稲田大学総合人文科学研究センター次席研究員)
『映画館に鳴り響いた音 ―― 戦前東京の映画館と音文化の近代』(春秋社)
渡辺 将人(わたなべ まさひと)(慶應義塾大学総合政策学部、大学院政策・メディア研究科准教授)
『台湾のデモクラシー ―― メディア、選挙、アメリカ』(中央公論新社)
〔思想・歴史部門〕
小林 亮介(こばやし りょうすけ)(九州大学大学院比較社会文化研究院准教授)
『近代チベット政治外交史 ―― 清朝崩壊にともなう政治的地位と境界』(名古屋大学出版会)
中村 達(なかむら とおる)(千葉工業大学未来変革科学部助教)
『私が諸島である ―― カリブ海思想入門』(書肆侃侃房)
-敬称略-
◎受賞者略歴・選評については、下記URLよりご覧ください。
受賞者略歴:https://www.suntory.co.jp/news/article/14700-2.html
選評:https://www.suntory.co.jp/news/article/14700-3.html
<選考経過>
2023年1月以降に出版された日本語の著作を対象に「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門において各選考委員より優れた作品が推薦され、2回にわたる選考委員会での審議を経て、受賞者および作品が決定されました。
選考に際しては、個性豊かで将来が期待される新進の研究者、評論家であること、本人の思想、主張が明確な作品であることに主眼が置かれています。また、代表候補作品だけでなく、これまでの一連の著作活動の業績を総合して選考の対象としています。
<選考委員>
政治・経済部門
大竹 文雄氏(大阪大学特任教授)
田所 昌幸氏(国際大学特任教授)
土居 丈朗氏(慶應義塾大学教授)
細谷 雄一氏(慶應義塾大学教授)
牧原 出氏 (東京大学教授)
待鳥 聡史氏(京都大学教授)
芸術・文学部門
池上 裕子氏(大阪大学教授)
岡田 暁生氏(京都大学教授)
ロバート キャンベル氏(早稲田大学特命教授)
沼野 充義氏(名古屋外国語大学教授)
野崎 歓氏 (放送大学教授)
三浦 篤氏 (大原美術館館長)
社会・風俗部門
伊藤 亜紗氏(東京科学大学教授)
井上 章一氏(国際日本文化研究センター所長)
片山 杜秀氏(慶應義塾大学教授)
玄田 有史氏(東京大学教授)
佐藤 卓己氏(上智大学教授)
武田 徹氏 (ジャーナリスト・評論家)
思想・歴史部門
宇野 重規氏(東京大学教授)
岡本 隆司氏(早稲田大学教授)
苅部 直氏 (東京大学教授)
熊野 純彦氏(放送大学特任教授)
堂目 卓生氏(大阪大学教授)
藤原 辰史氏(京都大学准教授)
<公益財団法人サントリー文化財団について>
当財団はサントリーの創業80周年を記念して1979年2月に大阪で設立されました。以来、わが国の国際化、情報化の時代に応えて、社会と文化に関する学術研究の助成、これらの分野における優秀な人材の育成をめざし、わが国および世界の学術文化の発展に寄与することを目的に事業を進めています。
ホームページ https://www.suntory.co.jp/sfnd/
以上
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