イエメン:給水施設への攻撃-1万人以上への給水絶たれる【プレスリリース】
ユニセフ、社会インフラ施設への攻撃の中止求める
【2018年7月24日 アンマン(ヨルダン)発】
イエメンで水道施設が攻撃を受け、人々への安全な水の供給が絶たれていることを受けて、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレは、こうした攻撃を強く非難する声明を発表しました。
* * *
ユニセフは、イエメンの人々の命を守る必要不可欠な水道システムがまたも攻撃されたことを、厳しく非難します。
イエメン北西部のサアダ県の大規模給水施設が、今週攻撃を受けました。この施設が攻撃を受けるのは今回で3度目です。施設の半分以上が損傷を受け、1万500人が安全な飲み水の供給を絶たれました。
イエメンでの度重なる水道システムへの攻撃により、子どもたちとその家族は水の供給を得られなくなっています。それにより、紛争で荒廃したこの国では、水を起因とした病気の流行の危険が高まっています。
イエメンの人々にとって、このような基礎的サービスの崩壊は、命に関わる問題です。イエメンの子どもたちが生き残れるかどうかは、これらのサービスを受けられるかどうかにかかっているのです。このような施設が攻撃され続ければ、多くの子どもたちを含む、さらなる犠牲者が出ることになります。
水道システムを含む社会インフラ施設への攻撃は、国際人道法に違反します。ユニセフはあらためて、イエメンのすべての紛争当事者と彼らに影響力のある者に対して、水道システム、学校、病院や診療所を含む社会インフラ施設やその周辺に対するあらゆる攻撃と軍事行為を停止するよう求めます。
■補足説明
- サアダ県のNushour地区にある給水事業は、攻撃により機能停止し、太陽光システム、ポンプ設備ならびに貯水タンクが損傷しました。
- 2018年3月に、Nushourの給水事業は1週間に2度攻撃を受け、推定2万米ドルの損傷を受けましたが、ユニセフが修復しました。今回水道システムが受けた損傷は30万米ドルにのぼると推定されます。
- 紛争によりイエメンの水や衛生のシステムは深刻な被害を受け、860万人の子どもたちは日常的な安全な水を得られず、コレラや急性水様性下痢症などの水を起因とする病気に罹る危険に晒されています。
* * *
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。( www.unicef.org )
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 ( www.unicef.or.jp )
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像