博報堂富裕層マーケティングラボ、「新富裕層調査2026」を発表
年代を超えた共通インサイト「10大価値観」から紐解く新富裕層のリアル 「〇〇離れ」に当てはまらない若年富裕層、若者並にAIを活用するシニア富裕層
株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉健司、以下 博報堂)の「博報堂富裕層マーケティングラボ(HAML)」は、富裕層の価値観、生活行動、消費意識、情報接点を分析した「新富裕層調査2026」を実施しました。
今回の調査では、世帯年収1,500万円以上のインカムリッチの中でも、世帯年収3,000万円以上の富裕層世帯を「新富裕層」としてフォーカスし、若年富裕層、ファミリー層、シニア富裕層などのセグメント別分析や、新富裕層のカテゴリー別の購買意識、タッチポイント分析を強化しています。
調査の結果、新富裕層の「10大価値観〜年代を超えた共通インサイト」の存在が明らかになったほか、若年富裕層やシニア富裕層についても特徴的な傾向がみえてきました。以下、調査のポイントをお知らせいたします。
<調査サマリー>
•世帯年収3,000万円以上の約6割が金融資産1億円以上の「(所得+資産)ダブルリッチ富裕層」
•年代を超えた、新富裕層に共通の「10大価値観」:
新富裕層は所有の先にある特別な体験・意味を重視し、有形・無形を問わず自分自身を豊かにするもの、家族や大切な人との時間を豊かにするもの、時代を超えて価値を持ちつづけるものを資産と捉え、積極的に消費・投資する傾向が見られました。(以下、特に断りがなければ新富裕層を「富裕層」と記載しています)

世帯年収3,000万円以上の富裕層と回答者全体スコアの比較
①【所有価値より体験価値】富裕層の51%が「モノの所有より体験や経験にお金を使いたい」と回答(回答者全体39%、以下「全体」)
②【成長と自己実現】富裕層の58%が「常に新しい知識や経験を追い求め自分を成長させ続けたい」と回答(全体36%)
③【審美性と文化的意味性】富裕層の48%が「商品そのものだけでなく、その背景にあるストーリーが大切だと思う」と回答(全体31%)
④【信頼できるコミュニティ】富裕層の44%が「学校・会社・地域のつながり、コミュニティを大切にしている」と回答(全体27%)
⑤【時間】富裕層の58%が「時間やゆとりを得るために、お金をかけることを惜しまない」と回答(全体31%)
⑥【健康・ウェルネス】富裕層の57%が「自身の健康や心の豊かさのためにお金をかけている」と回答(全体42%)
⑦【子育て・教育】富裕層の44%が「子供のためにはお金をいくらでも使いたい」と回答(全体30%)
⑧【資産形成と資産継承】富裕層の52%が「親・先祖から継承された資産を維持していくことが大切だ」と回答(全体33%)
⑨【他者・社会への貢献】富裕層の42%が「社会問題・環境問題の解決に貢献したい」と回答(全体29%)
⑩【グローカルマインド】富裕層の43%が「海外で生活することにまったく抵抗はない」と回答(全体20%)する一方、56%が「日本が持つ独自の価値や文化を守ることが重要だ」と回答(全体46%)
•「〇〇離れ」に当てはまらない若年富裕層:世帯年収3,000万円以上の若年富裕層(20-30代)の32%が「クルマ」にお金をかけていると回答。若年層全体(13%)を大きく上回り、世帯年収3,000万円以上の富裕層全体(32%)と同水準。
•若者並にAIを活用するシニア富裕層:世帯年収3,000万円以上のシニア富裕層(60代)の53%が
「生成AIツール」を利用と回答。シニア層全体(34%)を大きく上回り、若年層全体(58%)に迫る。
<調査結果の詳細>
•世帯年収3,000万円以上は純金融資産1億円以上の「(所得+資産)ダブルリッチ富裕層」が中心に
野村総合研究所が「富裕層」と定義する純金融資産1億円以上の世帯の割合は、全体では4%、世帯年収1,500万円以上のインカムリッチ層では22%ですが、世帯年収3,000万円以上では55%と急増します。所得と資産の両面での「富裕層」としては世帯年収3,000万円以上がひとつの目安となります。また、世帯年収5,000万円以上では同研究所が「超富裕層」と定義する純金融資産5億円以上の世帯が48%を占めました。 世帯年収5,000万円以上が「超富裕層」を捉える際のひとつの目安となります。

新富裕層の「10大価値観」〜年代を超えた共通インサイトの存在
調査結果から世帯年収3,000万円以上の富裕層では、年代を超えて共通して高い価値観があることがわかりました。

今回は年代を超えた新富裕層の共通インサイトである「10大価値観」に着目し、世帯年収3,000万円以上の富裕層の特徴を分析しました。
①【所有価値より体験価値】〜「体験」を通じた豊かな人生の追求
世帯年収3,000万円以上の富裕層では51%が「モノの所有」より「体験価値」を志向しています(全体比+12pt)。また、58%が「文化や芸術」といった感性や教養を高める体験を志向しています(同+19pt)。「体験」を通じて豊かな人生を追求する富裕層の積極的な態度がうかがえます。

②【成長と自己実現】〜「自己実現」の原動力は継続的な「成長」投資
世帯年収3,000万円以上の富裕層では58%が常に「新しい知識や経験」を追求し「自分を成長させ続ける」ことを志向しています(全体比+22pt)。また、仕事を通じた「高い社会的ステータスの獲得」(48%、全体比+24pt)や、「自己実現のために仕事をすること」(44%、同+19pt)の意識も際立って高く、富裕層の高い成長志向がうかがえます。

③【審美性と文化的意味性】〜消費を通じた「知的・文化的体験」を重視
世帯年収3,000万円以上の富裕層の48%が「商品の背景にあるストーリー」を重視しています(全体比+17pt)。また、53%が「職人の手仕事やクラフトマンシップ」が感じられるものを愛用したいと回答しており(同+20pt)、消費を通じた「知的・文化的体験」を重視する富裕層の特徴がうかがえます。

④【信頼できるコミュニティ】〜情報接点は「信頼」を軸とした「コミュニティ・ネットワーク」型
世帯年収3,000万円以上の富裕層の44%が所属するコミュニティを大切にしており(全体比+17pt)、48%が自らの「ネットワーク拡大」に積極的であると回答しました(同+21pt)。また、58%がメディアの情報より「直接見聞きした情報」を信頼すると回答(同+13pt)。メディアからの情報よりも「信頼」を軸とした「コミュニティ・ネットワーク」を重視する情報接点の特徴がうかがえます。

⑤【時間】〜外注サービスの積極利用で、日々の「余白」を創出
世帯年収3,000万円以上の富裕層の58%が「時間やゆとりを得るためにお金を使う」ことを惜しまず(全体比+27pt)、44%が「家事代行」や「育児サポート」などの外注サービスを積極的に利用すべきであると回答しました(同+20pt)。日々の「余白」を創出するための費用投入に前向きで、仕事と家庭、そして自身のプライベートを取り回そうとする富裕層のライフスタイル意識がうかがえます。

⑥【健康・ウェルネス】〜いつまでも健康で自分らしく生きる「ロンジェビティ*」志向
世帯年収3,000万円以上の富裕層の57%が「自身の健康や心の豊かさ」にお金をかけており(全体比+15pt)、33%が「自然やスピリチュアルなことを生活に取り入れる」と回答しているほか(同+11pt)、31%が「スポーツ」にお金をかけていると回答(同+19pt)。多忙な毎日を送るからこそ、心身の健康に積極的に投資し、生涯現役社会を自分らしく豊かに生きようとする「ロンジェビティ志向」がうかがえます。
*単に寿命を延ばすだけでなく、心身ともに健康で自立した状態を長く保とうとする考え方

⑦【子育て・教育】〜未来を生きる「子供」への投資は惜しまない
世帯年収3,000万円以上の富裕層の44%が「子供のための支出」は惜しまないと回答(全体比+14pt)。また37%が「海外留学」を志向し(同+17pt)、45%が「子どものための転居や転職」を厭わないと回答しました(同+15pt)。未来を生きる子供に対する惜しみない「投資」の実態がうかがえます。

⑧【資産形成と資産継承】〜アクティブに「増やす」と、「守り、未来へ継承する」ことのバランス
世帯年収3,000万円以上の富裕層の59%が「貯蓄より投資にお金を回す」ことを志向しています(全体比+24pt)。また62%が資産運用において「短期的な利益より中長期のリターン」(同+21pt)、61%が「リスクを考えた資産配分」(同+27pt)を重視している一方で、52%が「親・先祖から継承した資産を維持していくこと」が大切だと回答しました(同+19pt)。資産をアクティブに増やしつつも、中長期視点でリスクを分散させつつ、相続資産もふくめ「未来」に継承することも重視する富裕層のウェルスマネジメント意識がうかがえます。

⑨【他者・社会への貢献】〜「よりよい社会」や「多様性」の実現を志向
世帯年収3,000万円以上の富裕層の42%が「社会問題・環境問題の解決」への貢献を志向(全体比+13pt)。また、48%が「福祉活動や慈善活動」への参加(同+20pt)、52%が「ジェンダーやLGBTQ+、障がいの有無による差別のない世の中」の実現を志向しており(同+16pt)、「よりよい社会」や「多様性」の実現に意欲的な様子がうかがえます。

⑩【グローカルマインド】〜「グローバル」な視座を持ちつつ、「日本独自の伝統や文化」も大切にする
世帯年収3,000万円以上の富裕層の43%が「海外生活」にまったく抵抗を感じておらず(全体比+23pt)、48%が「日本らしさに固執せずグローバルな視点で判断すること」を重視しています(同+12pt)。一方で56%が「日本が持つ独自の価値や文化を守ること」を重視しており(同+10pt)、グローバル感覚を持ちつつも、日本独自の伝統や文化も大切にする「グローカルマインド」を持っていることがうかがえます。

•「自由に使えるお金」が豊富な若年富裕層は消費にも積極的
世帯年収3,000万円以上の若年富裕層(20-30代)の32%が「クルマ」にお金をかけていると回答、同年代全体を19pt上回り、世帯年収3,000万円以上全体(32%)と同水準となっています。「ラグジュアリーブランド」「時計」「ジュエリー」「海外旅行」「アート作品」などに関しても、若年富裕層スコアは同年代を大きく上回り、富裕層全体と遜色ない水準となっているほか、「時計」「ジュエリー」「海外旅行」「アート作品」に関しては若年富裕層のスコアが富裕層全体を上回る結果となりました。若年富裕層が1ヶ月間自由に使えるお金*は1ヶ月あたり平均58万円と、40-50代(44.8万円)、60代以上(46.6万円)を大きく上回っており、消費にも積極的な若年富裕層の実態がうかがえます。
*調査では「生活費以外に1ヶ月間に自由に使えるお金」として聴取

•シニア富裕層はAI活用に積極的〜若年層全体を上回る「成長」意欲
世帯年収3,000万円以上のシニア富裕層の53%が「生成AIツール」を利用しており、同年代全体を19pt上回りました。また、シニア富裕層の57%が常に「新しい知識や経験」を追求し「自分を成長させ続ける」ことを志向、若年層全体を13pt上回っています。高い「成長」意欲を背景に、従来のシニア像とは大きく異なる、新テクノロジーを積極的に取り入れるシニア富裕層の実態がうかがえます。

<調査概要>
•調査名称:「新富裕層調査2026」
•調査手法:インターネット調査
•対象者 :20~69 歳の男女計3,709名(内、3,031名はQueridaパネル*)
※世帯年収1,500万円以上2,173名、同3,000万円以上547名、同5,000万円以上214名
金融資産1億円以上727名、同5億円以上194名
※全体値は実際の人口構成に基づきウェイトバック集計を実施
•調査対象商品・サービスカテゴリー:
調査では富裕層の属性、意識、価値観やタッチポイントの把握に加え、下記のカテゴリーにおける選択重視点やブランドイメージ、タッチポイントを聴取。
(聴取カテゴリー)
化粧品(ポイントメイク、ファンデーション、スキンケア)、香水、自動車、クレジットカード、金融・投資、不動産・住宅、百貨店、旅行・リゾート、ファッション、時計・宝飾、シャンパン、ウイスキー
•対象地域:全国
•調査時期:2026 年3月13日~24日
•調査機関:QO株式会社
*Queridaパネル:博報堂が年に一度、20万IDを対象に実施する大規模調査をもとにしたデータ。デモグラフィック情報のほか、生活にまつわる質問、メディアの接触や商品の購買についての質問を設定。また、インターネット上の行動データとも紐づけ可能で、閲覧行動から興味関心についても知ることが可能。
<博報堂富裕層マーケティングラボについて>

博報堂富裕層マーケティングラボ(英文名:The Hakuhodo Affluent Marketing Lab , 略称:HAML)は、変化する富裕層マーケットのトレンドを捉え、クライアント企業の富裕層向けマーケティング活動や事業、商品・サービス開発を支援する専門チームです。ラグジュアリー・高価格帯のブランドマーケティングから、クリエイティブ・アクティベーションの実装まで、幅広い領域で企業の課題に対応しています。
今後、富裕層の所得・資産属性、価値観、生活行動、カテゴリー別購買意識、ブランド評価、タッチポイント等の富裕層データを博報堂のAI基盤と連携し、市場予測、ターゲット設計、ブランド戦略、商品・サービス開発、コミュニケーション施策への活用を進めていきます。
さらに、本調査のデータを基に富裕層ペルソナを開発し、博報堂のAIペルソナ対話インターフェースである「バーチャル生活者」に搭載する予定です。これにより、富裕層の価値観や購買行動を対話形式で探索し、マーケティング課題の解決に役立てることが可能になります。なお、クライアント企業環境下でカスタマイズ開発し、独自の富裕層ペルソナを利活用いただくことも可能です。
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